伊佐子のPetit Diary

何についても何の素養もない伊佐子の手前勝手な言いたい放題

清水寺

2008年11月22日 | 京都の社寺と文化財

11月の初旬になるが、清水寺へ行って来た。




清水寺は、
我々京都の人間には最も行き難い場所のひとつだ。

わざわざさあ行こうか、と言って行く場所ではない。
観光地であり、デートコースでもある。
そんな所に一般の京都住民はお呼びでない。
せいぜい親戚が来た時に案内して行くくらいか。


紅葉だから、とか桜の季節だから、
といって積極的に行こうとは考えない。

そこが滅多やたらに混んでいることを知っているからだ。
何せ京都随一の観光地なのだ。


そんな私でも何回か行ったことはある。
行ったことだけは覚えている。
行ったことは覚えているが
どんなだったかをまったく覚えていない。
どんなだったか忘れているなら、行っていないも同じだ。
まったく情けない。


今回、行く気になったのは
「33年に一度だけ」開帳される本尊が今年
特別に公開されるからだ。

何でも、
「西国三十三ヶ所中興の祖である花山天皇の一千年御縁忌」
だとかで、それで記念に公開されるとのこと。
清水寺は実は西国三十三ヶ所のひとつなのだ。


そんなわけで、
ちょうど姪が里帰りしていたこともあり、
誘ってみたら行くと言うので行って来た。
こういうきっかけがないと、
どうしても足が向かないのが難儀である。





尤も清水寺の本尊と言ったって、
文化財的には値打ちがあるかどうかは分からない。
何の指定もなかったから。

清水寺の舞台などの建物は有名だけれども、
仏像と言ってもぴんと来ないのは、
仏像に関しては大したものが何一つないからだろう。

だからあまり古いものでもないと思う
(江戸時代くらい?)。
ただ、形がユニークだ。

千手観音の、
千本ある手(実際には四七本だっけか)のうちの
二本だけが頭の上ににゅっと伸びていて、
頭上で化仏を戴いている。
まことにケッタイな姿。

清水型として知られている千手観音の形だそうだ。
普段は、同じ形のお前立が建っている。


ところで、清水寺へ行ってびっくりしたのは、
まだ紅葉してなかったのに、想像以上に、
やたらに、滅茶苦茶に人が多かったことだ。

しかも、修学旅行生がいっぱいだ。

最近の修学旅行生は小グループでタクシー移動かと思っていたが、
20人とか、30人単位の団体がぞろぞろと次から次へとやって来て、
途絶えることがない。

あまりの人の多さにゆっくり見ている暇もない。
舞台もぎっちり人だらけ、人だかりで入り込む隙もない。
これは一体どうしたことだろう。

これで紅葉になったらどのような人出になるのか
(今まさにそうなのだけど)、
空恐ろしくて想像もしたくない。
ディズニーランドでもあるまいし、
なぜこんなに人だらけなのだろう。謎だ。






私と母と姪とで行ったのだが、
母が茶わん坂を上がったところで音を上げてリタイア、
清水の門の前で待ってると言って、
中へ入らなかった。

(何しに行ったと思うが、
足が弱くなった母には坂がしんどかったようだ。
気の毒だった)



そして中へ入るとものすごい人
(本尊開帳はそうでもなくて、わりと空いてた)、
そんなわけでゆっくり見ることが出来ず、
そそくさと出て来てしまった。

奥の院にすら行かなかった。
清水拝観なんてそんなものなのか。
しかし心残りではある。


やっぱり心ゆくまで見るためには一人で行くしかあるまい。

清水寺に一人で行くのはまったくの場違い、
浮きまくること確実。

でもお寺オタクのふりして(ふりしなくてもそうだが)
行くしかないだろうか。
ああ清水寺は敷居が高い。




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