静かの海

この海は水もなく風も吹かない。あるのは静謐。だが太陽から借りた光で輝き、文字が躍る。

s10 マルタの海(一)

2016-05-31 12:00:39 | 日記

 s10 マルタの海

 

 マルタはイタリアのシチリア島南方約100キロ、地中海に浮かぶ5つの島から成り立つ共和国である。長い歴史を持つ。新石器時代には巨石文化を創り上げ、中世には十字軍(ヨハネ騎士団)の要塞として名を馳せた。また、その地中海交通の要衝としてしばしば外国に支配され植民地化されたが、1904年英国から独立、1973年共和国憲法を公布した。ちなみに日本は「共和国」という名称をもったことがない。

マルタには山も川もない。降雨量は少ない。だが、海が陸を侵略したのか陸が海にはみ出したのか、湾や入り江が深く食い込んでマルタ特有の景観を示す。

 ①    これは川だろうか、海なのだろうか。マルタにこんな大きな川がある筈がない。

 

 ②    岸辺には広くゆったりした道路が何キロも続いている。 

 

 

 ③    冬なのに幼児からお年寄りまで散歩を楽しむ。

 

 ④    「お嬢ちゃん・坊ちゃん、日本という国から来ましたよ」

 

 ⑤    バレッタ(首都)の街頭風景。

 ⑥水深は深く、良港にめぐまれている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


魅惑のアマルフィ海岸

2016-05-12 11:56:50 | 日記

 

                                                                 

        エーゲ海の夜明け

 エーゲ海沿岸は、複雑な海岸と地中海性気候という条件のもとに、大規模な灌漑を必要としない麦や果実を主要産物とする農業を生み出し、山岳と海岸の狭間に数多くの集落を発生させた。そして、貨幣を媒介とする人と物の交流する場が発展し、そこからフィロソフィーやデモクラシーが生まれ、やがて都市国家へと進展する温床となった。

 蠱惑的な昼の青い海と輝く太陽を予告するような、静かなエーゲ海の夜明け。世界のどこにでもあるような日の出ではあるが・・・。

                                 (クレタ島 クノッソス宮殿近くのヘルソニソス海岸)

                                                          

 

 

         ティレニア海の太陽

 南イタリアとシチリア島に囲まれたティレニア海は、神話の舞台でもあった。オデッセイウスはこの海をさ迷わなければならなかったし、魔女キルケーの住むアイアイエ-島もこの海の近くだ。世界最古の海運法典、アマルフィ航海法を生んだ中世の海運共和国アマルフィは、この海のイタリア本土側にある。大気の中に太陽が満ちている。                     

                                                                 ( アマルフィ海岸 ヴェッティカ・マジョーレの展望台)

                                                 

  

   

     眼下の街、ポジティーノ

 この展望台から眺めたポジティーノ。アマルフィ海岸に限らないが、イタリアでは山頂、山腹、山麓、谷間などに集落が数多くつくられている。その中には、中世どころか古代の建造物を今なお利用している例もみられる。

 

 

    アマルフィの代表的建造物ドゥオモ(大聖堂)と階段下の広場

 

 

    アマルフィの市街地に連なる海岸線