TOTOからはじまったイモづる式音楽日記

旧タイトル:TOTOからはじまるLA FUSION CONNECTION~ネタはフュージョンやらAORやら。

DISPENSATION / JIMSAKU(神櫻) 1

2005-09-20 00:03:19 | J-FUSION
AGHARTAでこのアルバムに触れた以上、書かねばなるまい!というわけでJIMSAKUのアルバム「DISPENSATION」について書いてみます。(沼澤尚のソロアルバム紹介からだいぶ横道に逸れてしまってますけどね、それはそれでいいんです)

まず、このアルバムに至るまで...。JIMSAKU(神保彰&櫻井哲夫)については、FUSIONファンの方なら知らない人はいないでしょう。CASIOPEA在籍時より2人でSHAMBARAなるユニットを結成、これが原因となりCASIOPEAを脱退することになり、結局結成したバンドがこの「JIMSAKU」です。このバンド名、あまりに安易でどうしても「甚作」という漢字を連想してしまうことからどうもイマイチの印象なんですけど、この2人ですから...やっぱりスーパーフュージョングループであることは間違いありません。
JIMSAKUのコンセプトはラテン・フュージョン。ファーストアルバムではホーンセクション、民族楽器なんかを多用していたんで、ライブでは再現不可能状態だったんですけど、その後ライブを行うためのメンバーを中心にしたユニットに移行することにより、JIMSAKUとしてのアイデンテティーを確立していきました。
そのメンバーは...
神保 彰 AKIRA JIMBO(ds) 櫻井哲夫 TETSUO SAKURAI(b)
是方博邦 HIROKUNI KOREKATA(g)..後に武藤良明 YOSHIAKI MUTOに交代
(この武藤氏、JIMSAKU以後何やってるんかなと思ってたら、最近では河口恭吾と活動しているようですね)
吉弘千鶴子 CHIZUKO YOSHIHIRO(keys)(最近ゴスペルにハマっていらっしゃるようで...)
森村 献 KEN MORIMURA(keys) (その後熱帯JAZZ楽団やら熱帯倶楽部SORでも付き合いは続いているようですね)
中井一郎(vln)(この人昔SPYとかいうユニットやってませんでしたっけ?)

ところが、このような活動に限界を感じたんでしょうか、1995年頃からこのユニットにとらわれない活動にまた移行していったところで制作されたのがこの「DISPENSATION」。どういういきさつでこうなったのかわかりませんが、その時期プロデューサーづいていた角松敏生が全面的にバックアップして制作されました。もちろんリリースは角松氏のレーベルIDEAK。しかも今まではせいぜいスキャットやコーラスがちょこっと入ったことはあるものの、このアルバムは完全にボーカル曲をメインにしています。その意味ではJIMSAKUとしては全面改装で、もちろん今までのレコーディングメンバーは一切参加することなく、いわば角松組のプレーヤーで固められてます。AGHARTAの参加は当然その一環であったわけです。
SHAMBARAの前科もある2人ですから、歌モノには抵抗なかったんでしょうね。JIMSAKUとしての活動に閉塞感が漂い始めてましたから、ここで一発イメチェンを図ったのかもしれません。とはいえ、結局この路線はこのアルバム1枚のみ。やはりあまりにスーパーフュージョンバンドという看板からはかけ離れたイメージが先行し、純粋なJIMSAKUファン、ひいてはフュージョンファンにとって、言い方は悪いが角松敏生に利用されただけだったんじゃないかという悪印象を残してしまったのがとどのつまりでしょうか。そもそもこの路線がこれから続けられるとも思えませんでしたからね、ある意味当然の結末かも知れません。
JIMSAKUとしてはその後ドラムンベースを主体としたアルバム「MEGA db」をリリースしますが、既に末期症状。このアルバムを最後にユニットとしての活動を停止します。その後の活動は...八面六臂の大活躍、神保彰とわけのわからん方向に行ってしまった櫻井哲夫と明暗を分けます。(CASIOPEA 20THにゲスト出演した櫻井氏のなりきれてないヘビメタ系ファッションが悲しかった...)

なんて事書いてますけど、今まで何回か触れてますがこのアルバムは小生にとって傑作であることは間違いありません。SHAMBARAも好きでした(そういえばSHAMBARAのライブをMZA有明なんぞに見に行ったけど、あわててとったチケットでもないのに席が最前列だったのにぶっ飛んだ覚えがあります)けど、角松敏生が関わったことにより、更に奥の深いJIMSAKUワールドを展開できたんじゃないかなと思ってます。それだけに、このアルバムに深いこだわりを持っている小生であります。

ちなみにこのアルバムで大フィーチャーされているボーカリストが伊藤恵子。やはり角松敏生のVOCALANDプロジェクトで見出されたボーカリストの1人です。いろいろあったようですが、一応今でも細々とながらもライブ活動は継続されているようで...小生としてはうれしい。

で、えらい長くなってもうたのでアルバムの内容についてはまた次回に。
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