のんきいきいき So(走) Happy! -櫻庭健一の日記-

いつも笑顔と感謝を忘れずに
甘っちょろいと言われても希望を捨てず生きる
過去の少しの試練はそれで乗り越えたのだから

お父さん、それはもはや刺身とは呼べませんよ。

2015年01月27日 02時55分56秒 | Weblog
父の味覚。
昔から変わらないのはね。
猫舌。
そして冷たいものもダメ。
つまり熱い食べ物も冷たい食べ物も受け付けない。
適温が難しい。
亡くなった母も苦労しただろうと思う。

最近それに拍車がかかった。
特に冷たいもの嫌いのほうが。

先日は生トマトを「温めて」と言った。
チンして温めて食べた。
それはまだいいほうだった。

昨夜。
スーパーで買ってきた鰯の刺身を出した。
「お刺身温めて!」
「え?!お刺身を温めるの?」
「うん、熱めでいいよ」

うーん。
お父さん。
それはもはや刺身とは呼べませんよ。

突っ込みたくもなるが黙っていた。
父の味覚は父の味覚。
人がどうこう言うものでもないから。

「じゃあチンする?」
「うん、熱めで」

刺身を半分、父の分だけ取り分けて。
電子レンジにかけるため台所に持っていこうとすると。
「そんな少しじゃなく全部温めてくれよ」
と言われたがそこは私も折れなかった。
「俺は温めないのが食べたいからお父さんの分だけチンさせて」

で、チンした。
リクエストにお応えして。
電子レンジの中でジュウジュウと音を立てて色が変わるまで。
そして父に出す。
「これでいい?」
「うん」
箸をつけた。
さすがに美味しくなかったらしい。
黙ったまま。
一口で食べるのをやめた。

するとなんと。
私の「普通の刺身」の皿を持って自分の前で抱え込んだ。
そして食べる。
「温めた刺身とは呼べない食べ物」には目もくれず。
完食。
もう、なんも言えねえ。

私に残されたのは
「温めた刺身とは呼べない食べ物」
やむを得ず食べる。
お、美味しくない。
ってか、不味い。

残すのは背徳感がある。
全部食べた。
結果私は「普通の刺身」を一口も食べられず。
うーん、この理不尽。
まあしゃあないか。
こういうことも含めての介護だ。
笑顔で続けましょう。
父と平和に過ごせる日々に感謝して。
笑顔で続けましょう。

それにしても。
「ちゃんとした」刺身、食べたかったよー!(苦笑)

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