猫研究員の社会観察記

自民党中央政治大学院研究員である"猫研究員。"こと高峰康修とともに、日本国の舵取りについて考えましょう!

米の先制戦略、秩序維持の例外策―キッシンジャー氏論説

2006-05-11 01:08:47 | 外交・国際問題全般
 米国が9・11後に、怒りの余り突如として持ち出してきたと思われがちな「先制攻撃ドクトリン」であるが、そう簡単に言い切ることはできない。  2001年に発表されたQDR(4年ごとの国防計画見直し)の中で謳われている、テロ組織や大量破壊兵器を保有する敵対国家への先制攻撃の容認がいわゆる先制攻撃ドクトリンである。細かく見るとこのドクトリンは「先制攻撃」と「予防的軍事介入」を含んでいる。前者は、自国に急 . . . 本文を読む

露サミットで日本式省エネ策「トップランナー方式」採用呼びかけへ

2006-05-09 16:34:23 | 環境・防災・エネルギー
 7月にロシアのサンクトペテルブルクで開かれるサミット(主要国首脳会議)において、我が国は省エネルギーと環境対策として、「トップランナー方式」の採用を各国に呼びかける予定である。トップランナー方式というのは、1998年に改正された省エネ法に基づくもので、電気製品などの省エネ基準や自動車の燃費基準などを、市場に出回っている機器の中で最高水準の製品に合わせて設定するものである。さらに、同法では、目標達 . . . 本文を読む

スーダン、ダルフール紛争で一部和平合意

2006-05-07 22:23:12 | その他各地域情勢
 最近、NATOやアメリカが介入強化を表明して、にわかに和平交渉がクローズアップされてきたダルフール紛争について。そもそも、ダルフール紛争というのは、スーダン西部ダルフール地方で2003年2月以降、アラブ系の政府軍や民兵と黒人系の反政府勢力との紛争が激化した内戦状態である。民兵による黒人系住民の村の無差別襲撃や病気により18万人以上が死亡し、約200万人が国内避難民になったと、国連の報告にある。一 . . . 本文を読む

排出CO2、地中に埋設・Jパワーや石播など、豪で初の事業化

2006-05-04 20:46:59 | 環境・防災・エネルギー
 温室効果ガスの放出による地球温暖化問題に関して、二酸化炭素を液化した上で地中に埋蔵処理する技術なるものがある。日本ではこれまであまり大々的には取り上げられて来なかった技術だが、アメリカなどでは大いに注目されていたようで、有名な外交専門誌『フォーリンアフェアーズ』などでもよくお目にかかる。何とも原始的というか乱暴な発想の技術に思えるが、「温暖化問題を契機にした新たな技術開発」という持論にかなってい . . . 本文を読む

日米安全保障協議委員会(2+2)最終合意に関する補足的記事

2006-05-04 17:03:10 | 日米同盟
 5月1日に日米安全保障協議委員会(2+2)が開催され、在日米軍再編に関する最終合意がなされた。この点に関しては、今までにも何度も取り上げてきたとおりであるが、朝鮮日報電子版(日本語版)の解説記事が、その概要と意義について簡潔明瞭にまとめているので、下に引用して紹介しておく。一瞥するのに実に有用だと思うので、是非目を通してみてください。日本のマスコミもこのぐらい本質に迫りかつ分かりやすい記事を電子 . . . 本文を読む

憲法改正国民投票法案、今国会成立は困難という観測―投票年齢、メディア条項めぐり対立

2006-05-03 21:11:18 | 憲法
 憲法改正国民投票法案は、今国会でも成立が難しそうだという観測が出てきた。自民党の船田元・憲法調査会長は、講演で「今国会中の成立は時間的に厳しくなったかもしれない」と述べている。民主党と連立与党の間で、投票権を有する年齢(18歳以上か20歳以上か)といわゆるメディア規制条項を巡って対立が大きいのが原因らしい。  投票権を今の段階で18歳以上に設定するのはおかしい。憲法改正に関する国民投票は、国政へ . . . 本文を読む

小泉総理、アフリカに関する「政策演説」

2006-05-02 23:30:37 | 外交・国際問題全般
 アフリカ歴訪中の小泉首相は、スーダン紛争解決へ1870万ドル拠出すること、アフリカの経済成長を加速させるための貿易・投資の促進や社会基盤の整備に協力すること、対アフリカ感染症行動計画を策定することなど、人道面を中心にアフリカに積極的に関与することを表明した。そして、1日午前(日本時間同日夕)には、アディスアベバのアフリカ連合(AU)本部でアフリカ政策演説を行い、アフリカ諸国と協力して国連常任理事 . . . 本文を読む