猫研究員の社会観察記

自民党中央政治大学院研究員である"猫研究員。"こと高峰康修とともに、日本国の舵取りについて考えましょう!

麻生外相「国連は会議場」

2005-12-13 08:07:40 | 国連
 「何か起きるときにリングを取るか、パートナーを取るかと言ったら、パートナーを選ばないとどうにもならない」「国連というのは会議する場所だ。パートナーを取るか、会議場を取るかと言われたら、頼りになるパートナーを取るのは当然なんじゃないか」これは、12日の参院イラク復興支援特別委員会における、麻生太郎外務大臣の、国連に関する発言である。「頼りになるパートナー」というのは言うまでもなく米国のことである。麻生大臣ならではのユニークな言い回しで、実に分かりやすい。もちろん、日米同盟と国際協調が二者択一であろうはずもなく、「日米同盟と国際協調は成り立たないということはない。双方重要だ」とも述べた。
 実に当たり前の発言なのだが、そんなことが国会での論戦のテーマに上ること自体が、戦後日本の国際政治に関する非常識さを象徴している。呆れたことに『国防の基本方針』からして、その第一項目が「国際連合の活動を支持し、国際間の協調をはかり、世界平和の実現を期する」なのである。防衛白書に堂々と載っている。国防の基本方針の第一項目がそんなものであっていいはずがない。これは「自衛隊に日本国よりも何よりも国連のために命を賭して働け」と言っている、実に奇怪なことに他ならない。こんなものは、真っ先に改正されてしかるべきである。
 「国連中心主義」という名の国連信仰からの脱却には時間がかかるかもしれないが、国益のために何としても成し遂げなければならない。今回の麻生大臣の発言のようなものが積み重ねられ、それに立脚した政策がなされて行く以外に道はない。
 

(参照記事)
[麻生外相「国連は会議場」 日米同盟重視を鮮明に]
 麻生太郎外相は12日の参院イラク復興支援特別委員会で「国連というのは会議する場所だ。パートナーを取るか、会議場を取るかと言われたら、頼りになるパートナーを取るのは当然なんじゃないか」と述べ、国連よりも日米同盟を重視する姿勢を鮮明にした。
 小泉純一郎首相が昨年1月の国会答弁で「現実に日本に危機が及んだ時、国連は侵略を防いでくれない」と述べた趣旨に沿った発言だが、戦後日本外交の柱の1つとなってきた「国連中心主義」との関連で議論を呼びそうだ。
 麻生氏は国際紛争を格闘技に例え「何か起きるときにリングを取るか、パートナーを取るかと言ったら、パートナーを選ばないとどうにもならない」と指摘。ただ一方で「日米同盟と国際協調は成り立たないということはない。双方重要だ」とも述べた。
(共同通信) - 12月12日22時6分更新


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