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法人営業に最適な『理詰めの営業』で日刊工業新聞社賞受賞の中小企業診断士 齋藤信幸の営業力強化手法 <情報デザイン>

営業自身のシンになる営業手法を確立し、自信に。営業案件の可視化と営業の行動管理を実現。特にコンプレックスセールスに最適。

『理詰めの営業』 - 会議設計 - ゴールから逆算する

2018-10-14 18:57:25 | 会議設計
会議設計ツールを紹介する前に、会議設計の考え方をお話しします。

まず、営業ステップシートや以下の分析ツールを更新し、会議の目的(ゴール)を設定します。これらの更新は、関係者が集まり意見を出し合いながら行います。営業自身で作成してもかまいませんが、関係者の間でこれらの情報を共有できてなければなりません。

・顧客基礎情報分析
・問題・課題・ニーズ分析
・関係顧客分析
・競合分析
・自社分析

ゴールは、次の営業ステップへ進むこと、あるいは、特定のボトルネックになっている課題や問題の解決などになります。

営業はそのゴールを達成するためにはどうすべきかを自分なりに会議のシナリオをゴールから逆算して考えます。

例えば、ゴールが「製品Aのデモを実施」だとします。
そのためには、「意思決定者のMさんからデモ実施の同意を得る」
そのためには、「Mさんがもっとも心配している歩留まりの改善の実現方法を自前のデータで説明」
そのためには、「Mさんに必ず出席してもらう」
そのためには、「Mさんに信頼されている部下のSさんから出席依頼」
そのためには、「・・・・・・・・・・・・・・・・」

といったように、ゴールから逆算して「シナリオ」を作ります。

また、シナリオができたら、会議の開始から終わりまでを頭の中でシュミレーションしてみます。

Mさんが入室。初めて訪問する事業部長と名刺交換。最近の業界のトピックスなどをネタに雰囲気を和らげる。議題の説明。歩留まり改善のプレゼン。デモの承認を得るための質問。承認。デモ実施の詳細検討。お礼。

といったことを映画にように頭の中にイメージします。

それを社内の関係者を集めて検討し、当日の顧客の出席者、社内からの出席者、議題、会議での質問内容等も含めて決めます。つまり、営業の作成したシナリオを皆で検討し、更に詳細で良いシナリオに仕上げていきます。

それでは、次回は会議設計ツールをご紹介いたします。

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『理詰めの営業』- 会議設計 - 会議の成功とは?

2018-10-08 20:57:47 | 会議設計
営業ステップを進めるためには、会議を有効に活用することが必要です。そのための準備として会議の設計を行います。「理詰めの営業」では、会議の成功・不成功を以下のように捉えています。

「成功した会議」と言える会議の例は、以下のとおりです。
① 具体的な課題が判明:競争が激しい業界ほど、情報のリークを恐れ、自社の抱えている課題を簡単には教えてくれません。信頼関係を築き、それを教えてくれたら営業的には大きな前進です。具体的な課題が分かって初めて具体的なソリューションの検討・提供が可能になります。
② 詳細な投資計画を入手:上場企業であればある程度の投資計画は入手できるかもしれません。しかし、具体的で詳細な投資計画となると難しい場合が多いものです。購買から見積り依頼が来てから競争に参加するのでは遅すぎます。投資計画をどこよりも早く知り、計画の早い段階からインサイドサプライヤーとして顧客を支援することが重要なのです。
③ 競合情報の入手:その投資に絡んでくる競争相手の情報です。スポーツの試合と同じで相手のチームの研究は必須です。相手が分かれば対応策も立てられます。既存顧客であればある程度予想はつきますが、全くの新規顧客の場合は、慎重な調査が必要です。
以上の例ように、「成功した会議」は、「必要な情報や貴重な情報を入手できた会議」です。

さらに、次のような会議も「成功した会議」と言えます。
④ 工場までデモに来ていただく:顧客の担当者や上司が、費用と時間を掛けて工場までデモに来ることを会議で約束してくれれば、これは本気で購入を検討していることの証明になります。
⑤ デモ用のサンプルを提供していただく:デモ用のサンプル作成も顧客の費用と時間がかかることです。サンプルの提供も本気度の証明といえます。
⑥ 本社あるいは研究所を訪問していただく:これも④と同じで、顧客の費用と時間を使うもので、前向きなシグナルと考えられます。
⑦ 更に上位の意志決定者と面会の約束:提案を担当者に説明し、納得していただき、更にその上司への紹介の約束を取り付けることができれば、これも一歩前進です。
⑧ 予算の追加:顧客の課題を解決するためには今の予算では不足、追加の予算が必要とお願いしたところ了承していただいた場合です。価格の安い会社に流れるのではなく、ソリューションの内容を評価していただいた結果です。
⑨ 購入の決定:営業プロセスの最後の方以外ではめったにないことですが、購入の決定を聴ければ最高です。

このように、「具体的な顧客の行動や出費を伴う結果が出た会議」も成功したと言えます。
逆に、失敗した会議とは、「すばらしいプレゼン」「よさそうな装置」などポジティブなコメントや「いつもアクションが早いね」等のお世辞はもらえたものの営業ステップが全く進んでいない場合が相当します。

「理詰めの営業」では、「次の営業ステップに進むことができた」会議を成功した会議として、そのためには会議を営業が能動的に、戦略的にプランします。
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『理詰めの営業』 - 会議設計 - 仕切る会議

2018-10-03 22:03:49 | 会議設計
ある営業のオフィスでの出来事です。

顧客のA社に新しいサービスの紹介に行った営業のサイトウ君が夕方会社に戻ってきました。
課長:「うれしそうだけど、今日の打合せは、どうだったの」
営業:「ご担当のBさんにお会いでき、面白そうなサービスだと言っていただきました」
課長:「それは良かったね。他には」
営業:「プレゼンもうまいねと褒められました」
課長:「じゃあ、軽く飲みに行くか」

この二人の会話をどう思いますか。

担当者と面会が出来て、新しいサービスの内容を上手に伝えられたようです。100点満点の営業でしょうか。

そもそもサイトウ君が顧客を訪問した目的とゴールは何だったのでしょうか。
単に担当者と面会してサービスの内容をプレゼンし、褒められて帰ってくることだったのでしょうか。

営業のステップを考えてみましょう。
この案件の受注までのプロセスを頭に描ければ、次のステップが何かは判るはずです。
今回の訪問は、次のステップに進むためのプレゼンだったはずです。

ですから、例えば「担当者の上司との面会の承諾を得た」「見積り依頼を受けた」「エンジニアとの会議を設定した」などの具体的なアウトプットがなければなりません。

次の営業プロセスに進むために、以下のツールで集めた情報を分析し、しっかり会議を設計して、目的を達成するために「会議を仕切る」必要があります。

・顧客基礎情報分析
・問題・課題・ニーズ分析
・関係顧客分析
・競合分析
・自社分析

では、会議の仕切り方を学習しましょう。
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『理詰めの営業』(バリューセリング)、会議設計(その2)。顧客に語らせる。

2016-06-15 22:56:37 | 会議設計
情報デザインの齋藤です。

営業力強化手法『理詰めの営業』では、最初に営業プロセスを定義します。

そして、分析ツールを活用して、そのステップを確実に進めていきます。

本日、お知らせするのは「会議設計(その2)」です。

会議を能動的に設計し、質問を用意し、会議のゴールを達成し、営業ステップを前に進めます。

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会議設計(その2)

質問設計では、ゴールを達成するための質問を予め用意すします。

質問の内容・順番を吟味して準備し、質問することにより、自分の予定していたゴールに顧客を誘導します

質問の設計は、これだけでも一つのセミナーができるくらい奥が深く重要です。

この事例では、最初の質問は重要な情報を確認するための質問です。

二番目以降の3つの質問はゴールを達成するための質問です。

顧客に口から営業ステップを前に進める回答を引き出す質問です。

最後の質問はA社の装置購入に反対しているエンジニアのマインドを変えさせるための対策です(顧客関係分析のところをご参照ください)。

議題についても自社が会議を進めやすいように、ゴールを達成できるように設計する必要があります。

以上が会議設計ですが、皆様はこのような準備をして会議に臨んでいるでしょうか。

コンプレックスセールスでは、関係者も多く意思決定も複雑です。

十分に情報を収集・整理・分析し、会議を設計しなけえば「勝利の方程式」を解くことはできません。





では、次回は『理詰めの営業』のまとめを行います。



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グローバルリーダー協会のブログはここ。グローバル営業Ron McFarlandの自叙伝を公開中。

齋藤信幸のロングステイはここ。
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『理詰めの営業』(バリューセリング)顧客との会議(その2)

2016-02-11 22:56:29 | 会議設計
顧客との会議も担当営業単独で行く場合と、他の営業や部課長、さらにはエンジニアも一緒に行く場合もあるでしょう。

コンプレックスセールの対象となる製品やサービスの場合は、後者のようにグループでの訪問が多いのではないでしょうか。

グループで訪問する場合、会議のゴールと戦略は共有されていますか。

事前打合せもなく現地集合して会議に入るなどということはしていませんか。

顧客も無駄な会議はしたくはありません。事前に議題の設定、必要な関係者の出席を依頼して臨むのが基本です。

議題の設定は、会議をどう進めるかという戦略と密接に結びついています。

したがって、議題を設定する前に、営業はゴールを明確にして、状況を分析し、戦略を立案します。

そして自社から行ってもらう人、出席して欲しい顧客を明確にします。

役者がそろわないと会議は成り立ちません。

もちろん、自社の出席者を集めて社内会議を行い、ゴールや戦略の共有を行います。

各役者には役割・セリフ(発言して欲しいこと)を持ってもらいます。

営業はプロデューサーなのです。







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