12月6日、日曜日の事ですが、、、
当店とのお付き合いが非常に長い、、、お客様 T様 がご来店くださり。。。
エンジンオイルの交換をいたしました。
バイクはほんの少し前に新車購入していただいた125ccマニュアル車です。
エンジンオイルの交換、、、エンジン下から抜いて、上から補充する、、、という簡単な作業のように見えると思いますが、、、実は自分たちメカは抜き取ったオイルを観察して、バイクの健康状態を見ていたりするんですよ。
で、このお客様T様がどの様な使用、走行をしていたか、そしてこのバイクのエンジンの傾向が、今回のオイル交換で解ってしまいました。
抜き取ったエンジンオイルですが、、、
前回の交換から500km程しか使っていませんが、オイルは茶色く濁っていました。
これは、、、水分が含まれて攪拌されている、、、と、判断できます。
そして、、、
オイルのキャップを外すと、、、
白いムース状の固まりが多量に付着していました。
オイルキャップを外した穴よりエンジン内を覗くと、、、
エンジン内部にもたくさん、、、
この様な状態からの推測は、、、走り始めてもそれ程の距離を乗らないで、エンジンを止めてしまう走行。。。
ちょい乗りをしている!と思います。
駐輪中のバイクのエンジンの内部って、クランクケースの下の方1/4くらい?にはエンジンオイルが溜まっていますが、上の方3/4くらいの空間は空気にさらされています。
その空気にさらされている3/4の空間では、、、条件によっては、、、結露による水滴が発生します。
結露、、、よく、冬、寒い時に、家の窓の内側に水滴が溜まっている!のを見たことがありますよね。
これが結露です。
そして、バイクのエンジンの内部でも結露が発生して、内部に水分が溜まる事があります。
屋外駐輪では発生しやすかったりもあるのですが、、、
結露で溜まった水分ですが、普通はバイクを走らせ、エンジンが熱くなると蒸発して外部に出てくれるんですが、、、
お客様の使用状態によっては、蒸発するまでには至らず、毎回それの繰り返しになると、、、
今回のオイル交換で出てきたエンジンオイルの色やオイルキャップのムース状の固まりの発生が起こってしまいます。
これを防止するには、、、
バイクを走行させエンジン温度が十分に上がり、蒸発させる。
これしかありません。
お客様のT様にお聞きしたところ、、、通勤に使っていて距離が足りないのかなあ。。。
との事。
T様 少し遠回りして走るよ。。。
老メカ ギアひとつ落としてエンジン回転上げて走れば。
なんだか便利に使っているバイクに矛盾するこの会話。。。
T様とは約40年のお付き合いだから出来る会話です。
バイクの事、機械の事など解らない方でしたら、バイクが不良品だって言われそうな。。。
バイク自体の傾向、、、このバイクは冷え型のなのかもしれませんね。
ガソリンからパワーを取り出してバイクを走らせるパワーと捨ててしまうパワー、この事を熱効率といいますが、大体20~30%が走らせるパワーでその他は捨ててしまっているのです。
その捨ててしまっているパワーは、熱になって捨てたり、排気ガスで捨てたり、あるいは機械損失で奪われたりしています。
熱で捨てるパワーとは、、、エンジンの冷却で捨てるのですが、エンジンの設計?の違いで捨てられる容量が大きかったり小さかったりがあると思います。
そして、、、このバイクのエンジンは大きすぎ?冷えすぎ!なのかな、、、と。
保管場所も関係していると思いますが、野外での保管は気温差がありますので、結露が発生しやすいと思います。
屋内での保管がベストですが、、、なかなか出来ないですよね。
結露で白濁したオイルは、、、
オイルの性能の低下もあります。
それはそうですよね、だって水が入っているのですから!
ですのでエンジンの寿命にもかかわるので、結露はどうにかして防ぎたい、改善したいですね。
排気量が小さなバイクでも、大きなバイクでも結露はおこりますので、オイル管理をしっかりとして、バイクの健康に気を配りましょう。
長期間乗らないで放置しておいても、結露がおこります。
結露で出来た水分と金属が反応して、腐食がおこります。
よくあるのが、、、ガソリンタンク内のサビですね。
エンジンの内部でも起こります。
長期間乗らないで放置されたバイクをまた乗れるようにと持ち込まれる整備依頼が時折ありますが、ガソリンタンク内がサビていて交換が必要なものが多いですね。
老メカの長い?バイク整備の中で、、、1台だけエンジンの中がサビていて使い物にならないバイクを見た事もあります。。。
本日水曜日は定休日になります。