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天平グレート・ジャーニー/国を救った数学少女/流/

2016年06月18日 | もう一冊読んでみた
 今週は、この3冊。
 天平グレート・ジャーニー/国を救った数学少女/流/

天平グレート・ジャニー/上野誠  2016.6.18

 『天平グレート・ジャニー/遣唐使・平群広成の数奇な冒険』、上野誠著を読みました。

第10回 遣唐使の話です。

第10回 遣唐使
出発 天平5年(733年)
帰国 天平6年(734年)
使節 多治比広成(大使) 中臣名代(副使)
その他派遣者  平群広成 大伴古麻呂
船数 4
備考 帰路、第1船の多治比広成は種子島に帰着(吉備真備・玄昉)。
    第2船の名代は唐に戻され、翌天平7年(735年)に帰国。
    第3船の平群広成は難破して崑崙国(チャンパ王国)に漂流。
    天平11年(739年)10月27日に帰国。
    第4船、難破して帰らず。
    (Wikipediaより)


本のカバー折り返しには、
 「若き遣唐使の目に世界はどう映じたのか? ふたたび日本の土を踏むまでに何があったか、阿倍仲麻呂、吉備真備、山上憶良、聖武天皇らオールキャストで描く学芸エンターテイメント!」 とありますが、読みながら想像ふくらむ、すごく面白い読み物でした。

学校で習った遣唐使とは、以下のようなもので余り面白いものではありませんでしたが、
  遣唐使 | ニューワイド学習百科事典 | 学研キッズネット
今回、想像をふくらませながら読むと、俄然『遣唐使』がこれまでとは違った"人物"の面白さの面を見せてくれました。
それにしても、阿倍仲麻呂は奇っ怪な人物として描かれています。

 『 天平グレート・ジャニー/遣唐使・平群広成の数奇な冒険/上野誠/講談社 』



国を救った数学少女/ヨナス・ヨナソン  2016.6.18

 ヨナス・ヨナソンを初めて読んだのは、2015年本屋大賞翻訳小説部門第3位になった『窓から逃げた100歳老人』でした。
今回読んだ『国を救った数学少女』も、2016年本屋大賞翻訳小説部門第2位になった作品です。

出てくる人出てくる人、誰も彼もが奇人変人おバカさんばかりです。
でも、シリアスでギョッとする場面もありました。

 成長に従って、ノンベコが一日にできるくみ取り仕事の量も増え、稼ぎもシンナーひと瓶以上になった。すると母親は、常用していた溶剤に加えて薬物とアルコールまで摂るようになった。娘は、いつまでもこんなことを続けられるわけがないと、母親に言った。あきらめるか死ぬか、どちらかを選んで。
 母親は、理解したようにうなずいた。

 葬儀には多くの人が参列した。


 神が存在するとしたら、そのユーモアのセンスはかなりのものだといわねばならない。

 「訳者あとがき」には、こんな話も紹介されています。

 カール16世グスタフ王は、実存する正真正銘、本物の現スエーデン国王です。実際にも親しみやすいお人柄のようで、ユニークな言動がたびたびメディアやネット上でも話題にあがります。そうはいっても、在位中の王様を小説に登場させ、しかもあのような(?)キャラクター設定が許されてしまうのですから、........

文化、社会の成熟度の違いか、はたまたお国柄でしょうか。

 『 国を救った数学/ヨナス・ヨナソン/中村久里子訳/西村書店 』



流/東山彰良  2016.6.18

 『流(りゅう)』は東山彰良さんの第153回直木賞受賞作。
面白い物語でした。

庶民の生業とは......

 こうやって豆花を一杯一杯売ってね。たいした稼ぎもないが、まあ、食っていける。それが大事なんだ、そうでしょう?今生の苦しみから逃げてちゃ、あの世で清らかな幽霊になれないからね

お年寄りの知恵とは......

 あの人が最初の奥さんを捨ててあたしを選んだときもずーっとそうやってねちねち後悔したものよ。なにを後悔することがあるの? 後悔しようがどうしようがなるようにしかならないんだから、とっとと開きなおりゃいいのよ、馬鹿

 詩的な言葉も......

 わたしたちは魚なのだ。どんなに泣いても、涙なんか見えるはずもない。

 恋も二度目なら

 (セカンド・ラブ/歌手:中森明菜 作詞:来生えつこ 作曲:来生たかお
 来生えつこさんは、本当に作詞がうまいと思います。)

   『 流/東山彰良/講談社 』


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