ゆめ未来     

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痣/伊岡瞬

2024年06月10日 | もう一冊読んでみた
 240610

伊岡瞬さんの『水脈』を読んで、真壁と宮下のことを、もっと詳しく知りたい思い『』読みました。

警視庁南青梅警察署奥多摩分署」の警察官は、伊丹分署長以下、そろいもそろいいずれも島流しにされたいわく付きの人物ばかり。
ひとりひとりの履歴を読むのが、すごく面白い。
ある日、のどかな田舎分署の管轄内で、突如、全裸冷凍殺人事件が起こる。
殺人事件の陣頭指揮をとるために警視庁から、派遣されたのが捜査一課内で「クズリとあだ名された久須部警部」。
強烈な個性の人物だ。さらに、追い打ちをかけるように、後から、その天敵とも言える「蔦警部」がクズリの応援として派遣されてくるから、面白さも増す。
クズリとは、.........本書で、ご確認を。
いわくありげの人間模様。人と人のからまり。駆け引き。
面白い警察小説でした。

 「当時、嫌な客にしつこくされて困ってるという相談は?」
 森田はまた、さあ、と首を傾げた。
 「記憶にないっすねえ、だけど、そもそもがこういう店に来る客ですからね。多少変わったところはありますよ。女装してレズごっことか」


 「大声を出せば届く距離だったが、どちらもひと言も発しなかった。
 どれぐらい見つめ合っていたか。やがて真壁は頭を下げた。
 ゆっくり顔を上げると、まだ久須部夫婦は深く頭を下げていた。やがて、静かに顔を上げた夫婦は、ゆっくりと去っていった。最後に一度振り返った久須部の口が「野良公」と動いたように見えたが、気のせいだったかも知れない。


  『 痣/伊岡瞬/徳間書店 』


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