烏有亭日乗

烏の塒に帰るを眺めつつ気ままに綴る読書日記

送別会の季節

2006-03-25 16:29:40 | 独り言
 この時期は毎年のことながら送別会が目白押しとなる。送別される人はたいてい複数の人間関係のグループに所属しているから送別会も複数開催される。送別されない私もいくつかのグループに所属しており、そのそれぞれからその人の送別会の案内が来るので、自ずから送別会に複数回出席することとなる。送別される人は一人ではないからこの時期連日送別会に出席することとなり、場合によっては同日になったものについてはいろいろな重みづけで詮衡してその一つに出る。
 連日こういう状態だと当然夜の読書はできない(ただでさえ本を読む時間がないのにこれは非常に不幸なことだ)。会によっては(送別会があるからといいつつ)早く家に帰って一人で本をこっそり読んでいたいという誘惑に駆られることがある(こういうとき読書は密かな悪徳だと思い、こっそり笑うのである)。
 会に出たくなくなる理由の一つには、送別が必ずしも別離を意味しない会が多いからである。葬儀ではなく送別ならばまた出会うこともあるしと思うからである。現在のように携帯やメールが普及した時代になると遠くへ行ってしまうという実感がなおさら伴わなくなる。二つ目に送別される人より送別する人が多すぎてやたら挨拶(しかも判で押したような挨拶)を聞かされること(これは送別される本人の方が大変だと思う)。三つ目には当然ながら出費がかさむことである。送別の時にけち臭いことは言いたくないが、こうした出費がかさむと当然本代が減る(これも不幸なことだ)。いつぞや送別会に出席する途中に本屋に立ち寄ってしまい、本を買ったら出席する会費が足りなくなって慌てて家に帰ったこともあるし、会費のために泣く泣くその日は本を買わずに本屋を後にしたこともある(この点古本屋だとなじみの主人に取り置きしてもらえるのでありがたいことだ)。こうした諸事情を考察しているとますます外出が億劫になってくる。
 とはいいつつもまたこれから送別会である。やれやれ。