妹から聞いた話である。
従姉妹が住んでいるマンションに子供のいないご年配のご夫婦がいた。その奥さんとそこで付き合いのあるのは従姉妹だけだったたと言う。
最近その後主人が亡くなられ、真夜中に突然従姉妹の左肩が重く苦しくなった。すると、「済みません!済みません!」と恐縮しながら亡くなったご主人が出てきた。
どうも残された奥さんの事が心配でたまらないらしい。
「大丈夫よ。心配しないで、明日も奥さんを誘ってジムにご一緒するから、安心してくださいね。」と答えるとスーと消え、肩の重苦しさも無くなったという。
しかし、それから真夜中になると 姿は現さなかったものの、台所やあちらこちらで物音がして居る事を知らせた。壊れて鳴かなかったハト時計がポッポ、ポッポと鳴きだし、さすがにそれは気味悪くなって電池を取り外した。
そういう日が続いた後、49日の法要が終わると同時にそういう現象もなくなったと言う。
従姉妹はそれまで幽霊も見た事もないし、霊現象も経験した事が無かったが、「でも、全然怖くなかったのよ。」と、妹に言った。
従姉妹はとても明るく優しい性格である。唯一付き合いがある住人と言うだけでなく、後を託す為人柄を見込まれて出てこられたのであろうと思った。
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