昨日、ノワタリさんに彼女の件をブログに載せた事を報告した。その間、私はビールを飲み飲み書いていた。
「おかしいのよね。いくら日曜だからと言って、昼間っからビールを飲むってありえなかっただけど...。」
「それはあなたを通して彼女が飲んでるんですよ。これも供養です。」と言われる。
確かに書かない日はビールに手が出なかった。
彼女に関してのブログを書くのも終了やっと、これで開放されると思っていた。体も大分良くなり、膝の痛みはまだ少しあるものの、腰痛は治まり、整体師を驚かせた。
「『有難う』って言ってますよ。」
「良かった。」と、言ったまでは良かった。
「あの、お墓って、其処から遠いの。」
「いいえ、近くではないけど、市内だからそんなに遠いと言うことはありませんが、何か?」
「お酒が飲みたいんですって。」
と、聞いてひっくり返りそうだった。内心まだあるの~と思いつつ、
「はぁ~お酒...、そう言う事ね。あの時、1本しかいらないんだけど、2本買ってまだ、封を切らずに冷蔵庫に冷やしてます。」
「あのね、御つまみが...。スルメ烏賊、白っぽくて柔らかい方...」
「柔らかいんだったら、烏賊燻かしら。」
「いいえ、それだったらリングだから、裂き烏賊の柔らかいの...、それときゅうりの漬物、ええ!何これ!」
「どうかされましたか?」
「いえ、まだあるんです。でもこんなに次々と...」
「彼女大柄だから、良く食べるんです。」
「あの~、枝豆とお結びが出てます。」
「じゃあ、一口づつ用意すればいいですかね。」
「いいえ、普通に、一緒に飲みたいって言ってます。」と言われる。
「じゃあ自転車で行きましょう。」
「『有難う、有難う。』って言ってますよ。」
完全な居酒屋メニューで笑いそうだったが、高価なステーキや手の込んだ物でなく内心ほっとした。
そう言う事で、墓場で運動会ならぬ酒盛りと言うことになったが、彼女のご家族には大変お世話になったので、みなさんと飲むのも良いかな?
しかし、日暮れに墓場へ行く訳にも行かず、今度の日曜は墓場で朝から酒を飲み、供養する事となった。
数年前のりんごの花が咲いているちょうどこの季節、津軽十三湖へ行った時、落城跡の東屋の一角でで一升瓶を持ち、酒を飲み交わしてるおじさんが居た。
その叔父さん達は親切に、
「遠くに見える山は岩木山、あれが日本海...」と、見える景色を説明され、一時私達と談笑した。
「あの人達がここでのんびりと酒飲むのが供養だよ。」と、ノワタリさんは言われたが、その場所で安東氏一族は自害していた。
ふと、そんな事を思い出したが、恐ろしい事にその叔父さん達は軽トラで来ていた。まあ、人よりもべコの方が多い所だから、パトカーもいないだろう。