百休庵便り

市井の民にて畏れ多くも百休と称せし者ここにありて稀に浮びくる些細浮薄なる思ひ浅学非才不届千万支離滅裂顧みず吐露するもの也

中国映画『初恋のきた道』~ 鄙(ひな)の里 / 四季の情景が記憶する、美しい 一人の娘の 一途な恋の物語

2020-03-29 22:23:23 | 日記

これは、桜やヒメコブシや錦サンシュウが咲いてる民家の、本日午前中(R2.3.29)の情景です。
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  雨に打たれながらも 頑張ってますので、追加しました。(R2.4.1 Am11時頃 撮影)
     
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 R2.3.20 NHK-BSP 放送の『初恋のきた道』という、1999年制作 中国映画(米国と合作)
    原作:鮑十(パオ・シー)さんの小説『初恋のきた道』
    監督:張芸謀(チャン・イーモウ)さん
    音楽:三宝(サンパオ)さん
    主演:章子怡(チャン・ツィイー)さん・・・デビュー作( 当時 19歳 )
    第50回ベルリン国際映画祭:銀熊賞(審査員グランプリ)受賞作品
予備知識 まったく無く、「ロシア映画みたいなタイトルやなぁ」と思いつつ、ただ 、”初恋” という詞(ことば)に惹かれ録画してました。

再生開始後 直ぐに、中国映画ということの警戒感が瓦解。程なくすると、オイラのココロを覆っていたモヤのようなものも消滅。さらに進みますと、身につけているものすべてを解き放ったカラダのように、ココロの中を 無色透明・空っぽな状態にし、それを全開放。大口径反射型天体望遠鏡みたく、目に 耳に 入って来るもの すべてを、この身中に取り込んでしまいたいと思うようになりました。

で この気持ちは、涙も連れ立って、最後まで続くことになったのですが・・・そうですねぇ、こんな気持ちにさせられた映画って、うんと若い時に見た『チコと鮫』以来のことかもしれません。ココロが洗われました。悪い人は一人として出てこず、とにかく綺麗。登場人物の人となり 自然も 音楽も もう全てがです。雰囲気としましたら、山本周五郎さんよりか、映し出された風景や音楽が醸し出す抒情性は、藤沢周平さんのほうに近いかも・・・

舞台は、一世代ほど前の 中国 中山間部の、とある貧しい農村。そこで健気に育った、まるで『草原情歌』の歌に出てくるような、可愛いい あどけない美しい娘は、小学校に新しく赴任してきた先生を、いっぺんに好きになってしまいます。慕う気持ちは昂まるばかり・・・その一途な一途な想いの所作が、鄙びた里の その移ろう四季の中で、一服の映像詩のように 繰り広げられます。もうすべてのものが、夢のよう まばゆいばかりに、ほんとうに美しくに。


以下は、それら場面を、随意に 切り取りさせていただいたものであります。
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最後は、先生が 生徒といっしょに 毎日唱和していた、先生自作の詩で 閉じたいと存じます。
   字を知れば 見識が広がる
   読み書き計算ができるのは よきこと
   どんなことも 筆をとりて記そう
   古今を知りて 天地を知る

   春夏秋冬 一年に四季あり
   東西南北 天地は果てなく
   いつ何時 何事も心にとどめる

   年長を尊び 敬意を表すこと

   人は世にありて 志を持つべし

   人は世にありて 志を持つべし               
                       最後まで見てくれて 謝謝!謝謝!
                                 シェイシェイ シェイシェイ
   

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