師と仰ぐ【森信三】さんが言っておられる通り、身体が 食事による栄養で保持されるように、心は、読書という栄養補給なくば 活きて生きることができないのではないかと思っておりますから、平素 オイラの侍(はべ)る空間には、読みたい・読もう と購入した本が ゴロゴロ積み重なっているのでありますが、最近は いざ読もうと 開いてみたとしましても、ジキに眠くなってしまいますから、積んでおく本は溜まる一方。かといって、懸命に抑えたとしましても、読んでみたい本は 次から次へと現れて 止まることを知りません。
オイラは思っております。こういった嗜好は欧米人のほうが格段に強いのではないだろうかと。特に アングロサクソン系。常に、何か新しい考え あるいは 新しいものを生み出すヒントとなる概念はないだろうかと、金・ダイアモンドを探すのと同じマナコで、収集を貪っている・・・その動向がです。世界に先駆け、少なくとも 500年以上続いていると思えますから、世界中の ありとあらゆる植物の標本が、王立植物園に蒐集されているように、哲学・宗教関係の文献の収集・蓄積も 相当なものであるだろう と思えるのです。
仏教や道教や儒教など アジア的・東洋的・中国的なる思想の書物は日本人の感覚として、英語で書かれた本なんて たいして多くないのではと、普通思われるのですが、実際は逆で、英語訳の書籍のほうが 断然 多いのではないだろうかと。
このことを最初に感じたのは、【加島祥造】さんの「老子・タオ」に係る本を読んだときでした。加島さんは英文学者ですから、欧米人が英訳した本をベースに 書き起こされているのです。そのせいでしょうか。非常に斬新な感覚を受けると同時に、ひょっとして 東洋思想の本においても、欧米人の理解した概念の 日本語翻訳のほうが、うんと 分かり易くなるのではないだろうか と思えたのであります。
はたまた 話が脇道に逸れてしまいましたが、毎日 新聞に向かう時も、常に、新しい由縁を求め、また「人間とはどういうものか」という永遠のテーマの ほんの一端でも掴めたらと心掛けている者でありますから、産経新聞の「この本と出会った」は、いつも興味深くチェックしているコーナーでありまして、それが今回、学歴に恵まれなかった苦労人が書いた文学……というような、オイラの琴線に触れるスクリプトがあったりしますと、ガゼン 読みたくなってしまったのであります。
Amazonで すぐさま検索。書籍名は出てくるのですが、とうに絶版であり、新本も古本も出品ナシ。県内図書館ネットワークの蔵書検索では「該当図書なし」のアンサー。こうなりますと ますます欲しくなってくるは人情なりて、以後 Amazon市場での売り物の出現を待つこと 50日。で やっとこさ手に入れることに相成った次第。ちなみに 値段は送料込 6,050円。何とも高い買物となりましたが、仕方ありません。これが 希少価値というものの為せる市場価格 というもの。
もちろん 手許に着いたその日から数日間は、寝床で オイラの就寝までの御伴を務めたは 言うまでもないことであります。期待感が相当 ありました。でも オイラの読みが甘いせいか、インパクトを受けるような内容では ありませんでした。拍子抜けした感じであります。
佐藤忠雄さんは 映画評論で名を馳せた方であります。その方が【椎名麟三】さん【秋元松代】さん【松本清張】さん【吉川英治】さん【山本周五郎】さん【長谷川伸】さん【太宰治】さん【野村胡堂】さん【坂口安吾】さんらの作品について、評論家らしく、よく言えば緻密、悪し様に言えば エゲツなく、褒め讃えるところがあったっけか といった 冷たい印象の評論を 展開されているのです。
ですから 読後感がちっとも爽快でないのです。完読すれば普通 達成感的な感慨があるのですが、それすら どこかへ飛んでいった感じです。人間味など感じられない 無機質な、そうです 技術論文を読んでいるような感じでありましたか。ただ ここまで記述しようとしたら、相当量の著作を読んでなけりゃ 書けないことは 慥(たし)かであります。それはそれで評価するのですが。
それでも 全ページ 目を通し、下の二冊の本まで追加購入してしまったのは、佐藤さんの、オイラを惹きつけて止まない いわゆる ノン学歴の経歴 でありました。オイラより 15年早く 新潟市で お生まれになった佐藤さんは、予科練→(戦後)新潟鉄道教習所→国鉄→電電公社、この間 新潟市立工業高校を卒業。子供のときから本の虫。少年時代から映画にも夢中で、その評論文を映画雑誌に数多く投稿し脚光を浴び、いつしか本職に というもの。
まあ ものすごい 桁外れの読書家であります。それは鼻に付くほどにスゴイです。このエネルギーは どこから湧いてくるのでしょう。それは世間一般でいうところの 正規の教育過程を経ていないことからくる カルマではないだろうかと 思います。大学教育を受けてはいないが、俺はこんなに識っているんだよ というアピールもあるのかと。好きにはなれないですが、スゴイ方であります。
オイラは思っております。こういった嗜好は欧米人のほうが格段に強いのではないだろうかと。特に アングロサクソン系。常に、何か新しい考え あるいは 新しいものを生み出すヒントとなる概念はないだろうかと、金・ダイアモンドを探すのと同じマナコで、収集を貪っている・・・その動向がです。世界に先駆け、少なくとも 500年以上続いていると思えますから、世界中の ありとあらゆる植物の標本が、王立植物園に蒐集されているように、哲学・宗教関係の文献の収集・蓄積も 相当なものであるだろう と思えるのです。
仏教や道教や儒教など アジア的・東洋的・中国的なる思想の書物は日本人の感覚として、英語で書かれた本なんて たいして多くないのではと、普通思われるのですが、実際は逆で、英語訳の書籍のほうが 断然 多いのではないだろうかと。
このことを最初に感じたのは、【加島祥造】さんの「老子・タオ」に係る本を読んだときでした。加島さんは英文学者ですから、欧米人が英訳した本をベースに 書き起こされているのです。そのせいでしょうか。非常に斬新な感覚を受けると同時に、ひょっとして 東洋思想の本においても、欧米人の理解した概念の 日本語翻訳のほうが、うんと 分かり易くなるのではないだろうか と思えたのであります。
はたまた 話が脇道に逸れてしまいましたが、毎日 新聞に向かう時も、常に、新しい由縁を求め、また「人間とはどういうものか」という永遠のテーマの ほんの一端でも掴めたらと心掛けている者でありますから、産経新聞の「この本と出会った」は、いつも興味深くチェックしているコーナーでありまして、それが今回、学歴に恵まれなかった苦労人が書いた文学……というような、オイラの琴線に触れるスクリプトがあったりしますと、ガゼン 読みたくなってしまったのであります。
Amazonで すぐさま検索。書籍名は出てくるのですが、とうに絶版であり、新本も古本も出品ナシ。県内図書館ネットワークの蔵書検索では「該当図書なし」のアンサー。こうなりますと ますます欲しくなってくるは人情なりて、以後 Amazon市場での売り物の出現を待つこと 50日。で やっとこさ手に入れることに相成った次第。ちなみに 値段は送料込 6,050円。何とも高い買物となりましたが、仕方ありません。これが 希少価値というものの為せる市場価格 というもの。
もちろん 手許に着いたその日から数日間は、寝床で オイラの就寝までの御伴を務めたは 言うまでもないことであります。期待感が相当 ありました。でも オイラの読みが甘いせいか、インパクトを受けるような内容では ありませんでした。拍子抜けした感じであります。
佐藤忠雄さんは 映画評論で名を馳せた方であります。その方が【椎名麟三】さん【秋元松代】さん【松本清張】さん【吉川英治】さん【山本周五郎】さん【長谷川伸】さん【太宰治】さん【野村胡堂】さん【坂口安吾】さんらの作品について、評論家らしく、よく言えば緻密、悪し様に言えば エゲツなく、褒め讃えるところがあったっけか といった 冷たい印象の評論を 展開されているのです。
ですから 読後感がちっとも爽快でないのです。完読すれば普通 達成感的な感慨があるのですが、それすら どこかへ飛んでいった感じです。人間味など感じられない 無機質な、そうです 技術論文を読んでいるような感じでありましたか。ただ ここまで記述しようとしたら、相当量の著作を読んでなけりゃ 書けないことは 慥(たし)かであります。それはそれで評価するのですが。
それでも 全ページ 目を通し、下の二冊の本まで追加購入してしまったのは、佐藤さんの、オイラを惹きつけて止まない いわゆる ノン学歴の経歴 でありました。オイラより 15年早く 新潟市で お生まれになった佐藤さんは、予科練→(戦後)新潟鉄道教習所→国鉄→電電公社、この間 新潟市立工業高校を卒業。子供のときから本の虫。少年時代から映画にも夢中で、その評論文を映画雑誌に数多く投稿し脚光を浴び、いつしか本職に というもの。
まあ ものすごい 桁外れの読書家であります。それは鼻に付くほどにスゴイです。このエネルギーは どこから湧いてくるのでしょう。それは世間一般でいうところの 正規の教育過程を経ていないことからくる カルマではないだろうかと 思います。大学教育を受けてはいないが、俺はこんなに識っているんだよ というアピールもあるのかと。好きにはなれないですが、スゴイ方であります。