百休庵便り

市井の民にて畏れ多くも百休と称せし者ここにありて稀に浮びくる些細浮薄なる思ひ浅学非才不届千万支離滅裂顧みず吐露するもの也

100q 漸進録(1)【延命十句観音経】

2013-02-22 19:20:43 | 日記
 物事「正鵠を得る」ことの如何に難しいことか…まして手前のこととなると なおさらに…なんて偉そうなことを言えた柄でないのは百も承知で申し上げるのですが、先の選挙でボロ負けを呈した民主党の面々の「野田さんだったから負けた」や「選挙は最悪のタイミングだった」との言を耳にしますと、「こん人ら、ホンマに大馬鹿と違うか。何にも分かっとらん」と思えるのであります。

事実は真反対。唯一マトモな野田さんだったから あの絶好のタイミングだったからこそ、この程度の最少と言っていい負けで済んだのです。見てて下さい、今夏の参議院選挙。こんなもんじゃ到底すみません。消滅に等しい負け方を喫するはずですから。ところがこのような見解、マスコミからも評論家からもニュースキャスターからも 未だ世に現れ出でず、ついに我慢ならず この場で吐かせていただいたという次第です。なお野田さんに瑕疵があったとすれば たった一つ。それは演説。上手いだけに、ご自分がご自分の言葉に酔ってしまわれたのではないかと。それが自らを泥鰌と称する持ち味を殺してしまわれたのではなかろうかと。好感を持っているオイラですら選挙戦における演説内容には、虚ろな言葉の羅列としか感じられず 嫌気が差した覚えがあります。

 失礼しました。本題へ掛かります。【100q漸進録】という新シリーズを立ち上げることとしました。これは現道行(げんみちゆき)がまさにそれでありますが、冥土への旅の道すがら、新たに その兵糧となり得る事柄と触れ得たのではなかろうかと少しでも思いましたなら、それを漸次 取り込んでゆこうとの魂胆であります。で、今 第一回目はです。朝、自転車に犬を繋ぎ散歩、否、散走or散輪or散転??? の後、当庵に入り抹茶を戴くのを常としているのですが、そのお湯をカセットコンロで沸かしている合間、床前にて【十句観音経】をブツブツ唱えているのでございまして、されどそのお経の云わんとしているところとなると、既投稿ブログ記載内容の範囲が その総てでありますので、「毎日 こうして唱えるんじゃったら もそっと 部厚く キチンと 中身を把んどかんといけんのじゃなかろうか」と思うようになりまして、で 先日、【大蔵出版】刊 【原田祖岳】師著 【延命十句観音経講話】なる本を取り寄せたのであります。
      

これによりますと、【十句観音経】は【大蔵経】(総ての仏教聖典を指す呼びかた)を極限まで縮冊せしめたお経(教えのこと)であり、【臨済宗】中興の祖であり 500年に一人出るか出ないかの英傑と云われる江戸中期の禅僧、ホラ 達磨さんのお顔とか ○をひとつ描いた禅画で有名な 【夜船閑話(やせんかんな)】や【遠羅天釜(おらでがま)】をお書きになられたお方、そう【白隠(1685~1768)】禅師さんが頻りとお奨めになられたと。で このお経そのものの由来は諸説あるとのことなるも、その【白隠】さんによりますと、今から 350年ほど前 寛文年間のこと、時の第112代天皇【霊元院法王】様から「最も簡潔明瞭かつ功徳絶大なるお経を撰び申ぜよ」との命題を承った叡山の【霊空律師】さんが、大蔵経を あまねく探し、本お経を編纂された とのこと。

それではです。オイラの上記解説本を読んでの解釈【延命十句観音経百休完全口語訳】なるものを、手前の脳ミソに定着させるべき我が定見を しっかと構築するという目途からも、以下 書き連ねさせていただくとします。


  延命十句観音経 与えられたいのちを存分に はためかす10句42文字の観音様のお教え 

観世音  一切の世間・世界の声を聞き分け お救い下さる大慈大悲救苦観世音菩薩様よ
南無佛  私はこの身を全て投げ打ち 佛様・観世音菩薩様と融合し一体になろうと考えます
與佛有因 私たちには如来様と寸分違わぬ佛様と成り得る素質・因を与えられているのですよね
與佛有縁 私たちには如来様と寸分違わぬ佛様と成り得る機会・縁を与えられているのですよね
佛法僧縁 その縁とは、佛:目覚めた人 法:完成した教え 僧:完成した人たちの集まり
     この三つの宝 三宝との関わりですよね
常楽我浄 そして観世音菩薩様が お備えになってらっしゃる
          常徳:微動だにせず常住している大慈悲なる心持ち
          楽徳:苦しみも楽しみと為す大安楽なる心持ち
          我徳:自己中心的な小我でなく宇宙的観点なる大我なる心持ち
          浄徳:認識上の真 倫理上の善 審美上の美 のすべてが根本的に
             清浄・きよらかなる心持ち
      という 基本的かつ象徴的なる この四徳を育んで下さるのですよね
朝念観世音 毎朝 観世音菩薩様の前で 本お教えを念じます  
暮念観世音 毎夕 観世音菩薩様を思い 本お教えを念じます  
念念従心起 片時たりとも放埒などすることなく観音様のお心となり 誠心誠意念じます 
念念不離心 片時たりとも観音様のお心から離れたりいたしません
      観世音菩薩様は私自身に ほかならないのです

  注:本訳文は概ね正鵠を射ているのではないかと自負いたしておりますが、なかに
    訳者の所作と矛盾が生ぜぬよう已むなく曲解している箇所があるやも。念の為。

< 編集後記 >
 上記内容は、玉葱の薄皮 それもそのほんの一部をめくった程度であろうかと存じますが、本稿 上梓にあたりましての最大のハイライトは、本文では何も触れておりませんが、今からちょうど 61年前刊行の【原田祖岳】先生がお書きになられた ドンピシャなる上の書籍が見つけられたことにあります。昔なら本作業は それはそれは たいへんな時間と労力を要したに相違ないのですが、インターネット & Amazonさんのお陰で、瞬時と言っていいくらいに対面できたのであります。ウイークデーには何時(いつ)も パソコン画面の株価ボードなる賭場に出入りし、悲>>喜こもごも スリル満点の遊びを堪能させていただいておりますし、ほんとうに便利で有難い時代になったものです。それはそうと我ら日本人、Amazonさんに これほど依存してしまってて どうなんでせうか。本・電気機器・日用品・食材…、品揃え・安さ・速さ・対応…、競争力は どの項目も 群れを抜いておりますが。

 

   
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