百休庵便り

市井の民にて畏れ多くも百休と称せし者ここにありて稀に浮びくる些細浮薄なる思ひ浅学非才不届千万支離滅裂顧みず吐露するもの也

東京都豊島区立『熊谷守一美術館』さん、《 守一、旅を描く。展 》に 行ってきました

2024-05-18 17:48:54 | 日記
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                   巻頭の絵は 『山道』 1961 つけち 
 R6.5.16、ふたつの目的を持って上京しております。一つは、昨年末 急遽 右膝手術を行った次男の様子伺い。二つ目は、"モリカズ" さんと "旅" という、強力な二つのワードに引き寄せられての、その震源地訪問。
 
モリカズさんの展覧会は、2回(岡山県成羽町美術館さんと瀬戸内市立美術館さんだったと思います)観たことがありますが、本拠地(東京都豊島区と岐阜県中津川市付知町)美術館さんに伺うのは、今回が初めてです。
 
当地⇒⇒⇒JR東京駅⇒山手線 池袋駅⇒地下鉄有楽町線 要町⇒徒歩というルートで、要所に設置された案内板に助けられもし、極めてスムースに行き着けました。
 
しっかり視させていただきました。今回 初めて目にした モリカズさんの "旅の絵" は、モリカズさんの画風にイチバン合っているふうに 思われました。そして、
 
見れば その ”旅の絵” のほとんどは、普段、山深いモリカズさんの故郷である岐阜県中津川市付知町『熊谷守一つけち記念館』さん蔵の作品とくれば、それがこうした便利な場所で観られるということ自体、貴重で たいへん ありがたい機会であろうと存じます。
 
で、その ”旅の絵” は、大自然そのもの および 大自然と人間の関わりが、氏の深い情愛を湛えた眼差しの捉えた情景が、実に伸びやかに、ゆったりと、雑念を取り払った色彩とタッチで描かれておりますから、小さいサイズながらも、そんなサイズ感なんて超越した、うっとりするするしかない、もうこれ以上の完成度は存在しないだろうと思えるぐらいの、本当に素晴らしい仕上がりをみせている作品であろうと存じます。
 
削ぎ落し 単純化を図った絵のほうが、真実を深く伝えてくれているように感じられることから、スケール感が増大し 存在感も増してくるような気がします。ですから 従来型の絵を見ますと、まだ途中段階といった印象が強く、物足りなさ、歯に衣着せず言えば、モリカズさんの絵といえども 凡人の絵としか映らないのだろうと、オイラは思うのです。
 
更に申しますと、練りに練った輪郭線の中は 観る人の主観に委ねられることになりますから、結果的に その世界は無限の拡がりを持つこととなり、真実味やスケール感が増してくることで、小さなサイズでも 物足りなさを感じず、逆に、もし この画風で大画面であるならば、還って 間抜けした絵となってしまうのではないか、小さいからこそ価値があるのではないか と思えるのです。例えれば、超高性能な半導体チップが如き絵 とでも申せましょうか。
 
素人談義は これくらいにしまして、現地で購入した絵葉書を撮影した ”モリカズ絵画” の若干数を、以下、掲示いたしますが、見るほどに増す味わいを実感できるはずです。
                      『島』 1957 つけち
                     『冬の夜』 1964 名古屋
                      『木小屋』 1966 つけち                      
                      『開田村』 1962 つけち
                     『朝の富士』 1957 つけち
                     『蔵王』 1955 つけち
                     『蓼科高原大地』 1948 つけち  
                       『雪』 1959 つけち
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 『アゲ羽蝶』 1976 絶筆 豊島                    『尾長』 1975 豊島 
        (この二つの絵は、当展展示作品ではありません)  
      購入した『アゲ羽蝶』の絵 ☝ 。これで当庵の飾り付けは完了です。
 
 なお 帰り路、道沿いにあった『福しん』要町店さんに寄り『手捻りラーメン』とギョーザを食したですが、このラーメン、慥か 450円と 信じられない安さなのですが、品があって、味はオイラの理想の醤油味と言っても良いくらいの 最高の美味しさで、何年振りのことでしょうか、お汁まで スッカラカンに平らげてしまいました。
 
ただ、ギョウザの調味料である お酢の味が、ギョーザが可哀そうになるくらいの お粗末さで、大いに改善余地ありと思えた次第ですが、総合的評価させていただくとなれば、プライスパフォーマンスは、めっちゃめちゃ優秀、都内 否 日本国中でも 指折りのお店であろうかと存じます。
 
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