百休庵便り

市井の民にて畏れ多くも百休と称せし者ここにありて稀に浮びくる些細浮薄なる思ひ浅学非才不届千万支離滅裂顧みず吐露するもの也

百休テレビ偏評(3)【坂の上の雲】

2009-12-07 14:43:08 | 日記
 10年ほど前でありましたか、大分県豊後竹田市・広瀬神社にお参り
したことがあります。当時も参詣される方が少なく、ひっそりと静まり
かえった境内に、木造船が置かれてあった との記憶がございます。

世界的にみましても、現日本ほど、いや、日本だけの現象でしょう、
軍人といわれる方の、社会的地位およびその評価の低い国はないの
ではないでしょうか。
武士・藩主・将軍 言い方を変えれば すべて軍人さんです。
歴代の NHK大河ドラマ主人公の大多数は、その範疇の方々で
あるにも拘わらず、なのでございます。

これは一重に、大東亜戦争の 悪しく嘆かわしき後遺症であります。
戦争せざるをえない状況に追い込まれてしまったのではありましょうが、
負け戦となるのは 分かり切っているのに、どうして引き際を・・・
後の人間が、現時点の価値観で とやかく申し述べるのは、よほど
しっかり検証した上でなくては駄目なのではありますが、それに
しても・・・と、忸怩たる思いが 込み上げてくるのであります。

しかしながら、どう考えたって、国のため 直接的に命をかけておられる
軍人さんが尊敬されない国なんて、極めて異状でありまして、そんな国は、
到底 独立した国家とは言えないのではないか と思います。

この「坂の上の雲」が、少しでも こんな情けない国柄の是正に、
そこまで行かなくとも、せめて問題を自覚するきっかけになればと、
切に願っている者でございます。
と、ここまできて気付いたことでありますが、
この「坂の上の雲」テレビ劇化が、おそらくは、日本が、自力で
精神的に立ち直る、残された最後のカードではあるまいか、と。
これでダメなら、もう 北朝鮮かどっかに、ミサイルを打ち込んで
もらうしか手はありません。これなら徹底的に根性入るかも、です。

昨日の放送で「江田島海軍兵学校」も出てまいりました。
愚生も一度行ったことがあります。
東郷平八郎閣下伝 といわれる、
  江田島旧海軍兵学校指導要綱 【五省】
の、絵葉書を買いました。素晴らしいことが書かれておりますので、
ご参考までに、掲げさせていただきます。


        五省

   一 至誠に悖るなかりしか    ・・・(もとる) 
   一 言行に恥ずるなかりしか
   一 気力に缺くるなかりしか    ・・・(かくる)
   一 努力に憾みなかりしか     ・・・(うらみ)
   一 不精に亘るなかりしか     ・・・(わたる)



   【五省】オフレコ談
 
 これは10年以上昔のことですが、海軍兵学校ご出身の、
とある大病院の理事長さんに、お伺いした話でありますが…
「実は、ほんとうは五省でなく 六省なのだよ」 と言われるのです。
「もうひとつあるんですか?」とお尋ねしますと、
「それはね、"倅に嘆くなかりしか" というのだ」  と・・。
これには大笑いしたものであります。

コメント
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