梅雨が明けました。関東平野の北隅は、背後を上越、甲信の山なみに囲まれて、完全な内陸性の気候地帯であります。全国的に有数の“猛暑の地”です。
暑き気の こもれる狭庭の 立葵 花序のぼりつめ 梅雨明けを告ぐ ー夢蔡ー
「暑い!!暑いー」と騒ぐのは、人間ばかりのようであります。▼「暑さ~!来るなら、来い~!」と、花びらいっぱいに広げて、自然エネルギーの恵みを飲み込んでおります。梅雨明けには、欠かせない花です。
▲ 中国原産。万葉の時代には、既に渡来。漢名は、蜀 葵 (しょくき)。和名を加良阿布比(からあふい)と名ずける=「唐(から)の葵の意味」(植物事典)
▼江戸期には、「ハナアフヒ、ツユアフヒ、タチアフヒ」など、呼ばれて好まれたようです。しかし、今日では、欧米種に押され、庭の植栽に植え込ん出いるのは、殆んど見かけません。どちらかと言うと、田舎道の空き地や、民家の塀の片隅に、十数本が、立ち上がり、派手に花を付けているのを見かけたりします。健気で、たくましく、雄雄しく、美しくもあります。
ーー連日の猛暑日ーー
諸鳥(もろどり)は 声もたてずに 朱夏の庭 緑陰ふかく 身を潜めしか ー夢蔡ー
▲ 【ノウゼンカズラ】 中国原産。つる性の落葉木。幹は付着根によって、他の木等をよじ登る。高さ10mにも及ぶ。本編の主旨から、暑苦しさを強調。花容大写しを採用。
漢字では、【 凌 霄 花 】と書きます。「凌」は、〈~をしのぐ、こえる・・〉。「霄」は、〈蒼空、大空〉であることは、申すまでもありません。「ノウゼンカズラ」・・気宇壮大な花ではありませんか。
荒れ草や 葉先をたるる ‘朱夏’の庭 ー夢蔡ー
あわてる毛虫 芝芽に迷う ー伍瑠派ー
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