沼ひかり 大見得(おおみえ)切りて 鷺交(さか)る -夢蔡
雁風呂(がんぶろ)知らぬ 沼の鴨(かも)かな ー欧外
~さて、本日は、沼の鷺の巻であります。ーー
さしあたっては、枯れ葦の間の巣作りの場所取りです。
目に付けた所は、先着者がおりました。
五位鷺(ゴイサギ)です。激しく追い立てられました。
しばらく、探すうちに、巣作りの場所が決まりました。
それでは、巣の材料を探すとします。
それから、巣は、完成いたしました。
子孫繁栄の目的を果たしましょうネ~~~
「サア~ 卵産みま~す。」
卯月・四月の南風は爽やかであります。
春深み 沼面(ぬまも)は光 弾(はじ)きゐる
狎(なれ)し小鷺ら 艶(つや)めきおりし
- 夢蔡 -
注⁂「雁風呂」
秋に渡る来た雁は、途中、海上で、羽を休むために
木片をくわえてくる。それを海辺に落として置く。
翌春に帰るときに、使うためである。しかし・・。
海辺には、沢山の木片が残っています。それは、
冬の間に、雁が捕えられたり、死んでしまった為である。
それを憐れんだ,海辺の人が、木片を集め風呂を焚き、
供養したと言う。
-------<了>-------
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