昨日の『月山山菜蕎麦』で溜飲を下げたマタギ。これで、身も心も十分満足なんです。だから、これで暫くは安泰と言いたいところなんです。だけど、タケノコは特別なので、これだけでは収まらないんだよね。と言うのは、その保存法にあります。
以前から紹介しているけど、収穫してきた獲物の保存方法は、マタギの場合4通り。塩漬けと乾燥と冷凍と瓶詰めだ。
ただ、全ての収穫物に、全ての保存方法が使えるわけではない。せっかく保存したのに、戻す時に旨みが抜けてしまって繊維だけになったり、保存しているうちに溶けてなくなってしまったりみたいなことが起こってしまう。
更に、例えば『ナメコ』だけど、塩漬けも冷凍も瓶詰めも出来るけど、即戦力としては冷凍で、長期保存には瓶詰めみたいに、使い道に応じて保存方法も変えた方が良い。
で、『タケノコ』の場合は、この旨みと食感を楽しみたいなら、瓶詰めが最適なんですね。それで、我が家では、タケノコの保存は瓶詰めに決めています。初夏の山菜の王様を美味しく戴けるんだから、多少手間がかかっても、全力で保存します。
今回は、そのうちの一瓶を開封して戴きました。おかげさまで、マタギの中で蠢き始めていた虫たちも満足してくれたようです。今回は、瓶詰め様々なんです。だけど、この保存方法にも弱点がありました。それは、一度開封してしまったら、すぐに食べ切らないと素材が傷んでしまうということです。缶詰に近いかな。
ということで、次の料理を考えたので、その辺を記録しておきます。作ったのは、
≪タケノコのしぐれ煮≫
結構たくさん残ったタケノコ
瓶詰め(1ℓ瓶)のタケノコは、かなり沢山入っていたので、残りとは言っても、一食で食べきれない量だ。この料理、我が家では、タケノコ料理の常備菜として定番なんですけど、メインディッシュとしても十分に活躍出来るところが魅力なのだ。では、始めます。
下ごしらえの部
・タケノコ(300g強)は、蕎麦の時よりも細めの斜め切りに
・糸こんにゃく1袋を食べやすい長さに切って、湯がいてから水にさらしておきます
・牛の薄切り(250g程)も食べやすい大きさに切り分けておきます
調理の部
・鍋にサラダ油を敷いて牛肉を炒めます
※この料理に香味野菜(ショウガやネギ等)は使いません
・色が変わったら糸コンを絡めて、タケノコも投入
水1カップを入れて煮ます
・砂糖とみりん各大さじ1に、酒と醤油大さじ2を加えて、混ぜながら煮詰めていきます
ちょっと味見。なんか、物足りない。
ポクポクポクポク チ~ン
味噌風味と辛みをちょっとだけ足しましょう!
・コチュジャン小さじ2程を加えてみました
今回使った調味料
出来上がりました
まずは、最初の出番です。
今宵のメインディッシュとして使わせて戴きます
はああ、やっぱり月山筍は旨い。みんなも満足。そして、今回の作品は、そもそも量が多いから、残りは、別の容器に移して保管。
翌日、早速、弁当のおかずとして使わせて貰いました。
これが、旨いんだなあ。あったかくても美味しいし、冷めても美味しい。つまり、素材が旨いってことだろうね。これから暫く、お世話になりそうです。
思い起こしてみると、このタケノコ、採りに出掛けたときは怪我が癒えていなくて、身体をだましだまし採ってきたんだっけ。これは、山の神様のご加護の賜ですよね。
山の神様、返す返すもありがとうございました。感謝の心を忘れずにいただきます。