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山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

山の恵みは適材適所で

2025年05月11日 | 山菜料理

 今回、山の神様からの戴き物は、ウルイ⇒煮物に、ミズ⇒おひたしに、クワダイ⇒ご近所他にお振舞い。

 それぞれが、別々だけれど、良い役割を果たしてくれました。適材適所と言ってよいでしょう。

 そしてですなあ、早くもこれが最後です。

       ミズの葉っぱ

 この子の最も美味しい使い道は決まっています。

 天ぷらです。

 葉っぱはカリッと、茎はトロっと美味しい山の恵みです。

 ただ、これだけだとボリュームが十分ではないので、脇を固める食材が欲しくなります。

 そこで登場するのが、

       タラノメちゃん

 これは、1週間ほど前に、近所の山で戴いてきたもの。

 冷蔵庫で保存しておいても、全然問題なく元気です。

 同じくフキノトウなんだけど、雌花はどんどん成長するし、雄花は枯れてくるしで、少々難しい。

 美味しそうな部分だけを選んで揚げたいと思います。

 それから、タンパク質ですな。

 魚介類がいいんだけど、とりあえずイカのゲソと竹輪で行ってみましょう。

       これだけあれば十分でしょう

       あまり欲張らずに、少しずつカラッと揚げていきましょう

       山菜たちが揚がりました

       ゲソは爆発物なので要注意!

 水分を拭き取って、薄力粉を塗したら、衣を潜らせて、短期決戦で済ませます。

 画像の左下は、白身魚。カレイのエンガワです(旨かった!)。

 これだけでかなり豪華なんですけど、

       クワダイのおひたしとウルイの煮物も加わって

 ・・・余は満足じゃ!

 さらに、おまけのおまけ。

       揚げきれなかったエンガワは、お刺身で戴きました

 すんごく美味しいんだけど、食べ切れなくて、結局翌日も、丸一日かかって楽しませてもらいました。

 天ぷらを、2日目になってもカラッと美味しく戴く方法については後日。

 残った衣や食材の使い道については、近いうちにまとめてみようと思います。

 それにしても、それぞれの食材が、それぞれの美味しさを楽しませてくれてよかった!

 山の神様から戴いた恵みを、適材適所で活用できて安心できました。

 ご馳走様でした!


料理いろいろ、魅惑の仲春山菜

2025年05月10日 | 山菜料理

 夢のような山遊びから帰ると、夢のような山菜料理が待っている。

 とは言っても、どんな風に調理して食べるか、決めるのは自分だし、作るのも自分だよ。

 先ずは、ミズから。

 これまでにも紹介しているように、春半ばに採れ始まってから秋半ばまで、多分、最も息が長く楽しめる山菜である。

 始めは、素直におひたしでしょうな。

 葉っぱと薄皮を剥いたら、軽く洗って、

       茎の根元が赤いのがアカミズの特徴

       沸騰したお湯で茹でると

       瑞々しい緑色に姿を変えます

       水にさらして寸切りにしたら出来上がり

 ※今回は、若い茎だったんだけど、ちょっと硬めだったので4分間茹でました

       大事な先端部分は、次の料理に備えて、洗って保管しておきます

 ついでと言ったら失礼ですが、

       シオデちゃんが2本だけ

 毎度なんだけど、ちょっとずつしか採れません。

       おひたしにしたら、たったこれだけ

 いつの間にかなくなっていました。

 さて、本日の収穫物のトリは、

       この子(ウルイ)です

 意外と多い。

 ここまで、採ってきた山菜のほとんどをおひたしにしてきたんだけど、この子は別の食べ方で楽しませてもらいましょう。

 作りたいと思っているのは、煮物

 そもそもクセが少なく美味しい山菜なので、こういう料理も楽しめるのです。

 作り方は、結構簡単。

       重さを量らなかったので、このぐらいとしか言えない

 ・茎が幾重にも重なっていて、隙間に汚れが付いているので、丁寧に洗います

 ・葉っぱの苦みが苦手な人のために、開いた葉は(袴も)外しました

       寸切りにします

 ・フライパンで鯖缶と合流

 ※鯖缶はある程度崩しておきます

 ・酒大さじ1と、出汁醤油大さじ3を加えて

 ・蓋をして暫く煮ます

 ※我が家の場合、蓋の中央のガラス窓が大きな水滴でいっぱいになるまで

 ・蓋を外して軽く混ぜながら中火で水分を飛ばしていきます

 ※もう少しかなという頃合で味見をして、塩少々追加

 ・煮詰まってしまう前に火を止めて、冷めたら盛り付けます

 これが堪らなく旨いのよ。

 どういうわけか分からないけれど、このウルイとかタケノコには鯖缶が極めて相性がいいんですね。

 何にでも鯖缶かと言うと、そうではなくて、ウドとは、身欠き鰊が無敵のコンビとなる。

 この場面に使うことが適切かどうかは分からないけれど、山海の珍味の横綱級コラボレシピと言ってよろしいと思われます。

 家族一同、大喜びで食べ始めまして、あっという間になくなってしまう勢い。

 結局、残りの半分も同じ料理にしてしまいました。

 ありがたきは、山の恵み。

 そして、これに海の幸を組み合わせることを考え付いた先人たちの知恵ですな。

 この度も、ありがとうございました。

 そして、ご馳走様でした。


揚げ玉がまだ残ってるのに

2025年04月24日 | 山菜料理

 春が一歩進んだことを実感できた今回の山菜採り。

 前回、目にすることができなかった山菜と出会うことができた。

 N川に関しては、春の始まりから、春真っ盛りへと季節が移行したと言ってよいと思う。

 さて、山の神様から戴いてきたこのお土産を、どう料理するのかということになる。

 まずは、シドケです。

       きれいに洗ったら茹でておひたしにします

 なんとなく、食べる人間に対して、ちょっと収穫が多かった気がする。

 つまり、食べ終わるまで少々時間がかかりそうなので、今回は固めに茹でて日持ちを良くすることにしました。

       仕上がりは普通ですが

 普通よりも香りが強く残った感じ。独特の風味を楽しむ山菜ですから、これは、望むところよ!

 ただ、病み上がりのマタギにとっては、茎の部分が少々固い感じ。

 妻に交渉して、小分けにする時、マタギ用には茎の細い部分や葉の部分を中心にすることを了承してもらった。

 それでも、これぞ春の味ですね。好きな人間には堪らない美味しさなのであります。

 そうして、今年の初物が、あと二つあります。

 タラノメと赤コゴミです。

 これは、天ぷらにしていただくことにします。

 正直なところを言うと、赤コゴミは煮物にしてこそ最高に美味しくなる山菜なんです。

 でも、ちょっと今回は手が足りないので、割愛させていただくことにしました。

 タラノメがあるんだもの。

 タラノメは、誰が何と言おうと、天ぷらが一番美味しい!

 こちらには、本気で向かい合いたいので、赤コゴミ君にもお付き合い願うことにしたのです。

 冷蔵庫には、先日揚げたときに出た揚げ玉が、まだ結構残っているんです。

       揚げ玉は、みんな大好きだから何とかなるでしょう

 だけど、舌の根も乾かぬうちにと言うか、揚げ玉も食べ切らぬうちに、また天ぷらを揚げたいのですよ。

 それでは、参ります。

       先ずは付け根を切って、ハカマを外します

       太さが様々ですね

 

       ふろふきダイコンの隠し包丁のように切れ目を入れます

 タラノメは、低温で芯までしっかり揚げることで、美味しさを最大限に引き出すことができます。

 昨日とってきたフキノトウと、

       こちらも食べ頃

       赤コゴミを食べやすい長さに切って

       どういうわけかエビ天も揚げちゃえ

       山菜苦手な人用

 今回考えている作戦があります。

 それは、衣がダレないうちに揚げる方法。

       卵水も粉類も

       半分ずつ用意して

 衣を塗す直前まで冷蔵庫で待機させてみます。

       衣を塗して

       揚げ始めたら、衣を交代

       冷たくてブレンドしたての衣で揚げていきます

       エビちゃんもおいしそう!

       余は満足じゃ!

 タラノメは、ホクホクと甘く美味しく仕上がり、フキノトウは、キド味が半減されて程よい旨み。

 シドケの春の香りが絡んで、言うことなし。

 春の膳です。

 前回の天ぷらから、そんなに間が開いていないんだけど、家族も大喜びでした。

 ひたすら、自然の恵みに感謝ですね。

 季節の神様、山の神様、ご馳走様でした!


春の味覚1回目は、天ぷらで締めましょう

2025年04月17日 | 山菜料理

 今年度の初山遊びから5日目、ほとんどの山の恵みは美味しく戴いたか、保存食になった。

 最後に残ってしまったのがこのお方。

       フキノトウ

 採ってきて、最初にも戴いたものだ。

 ただし、その時点では、この子たちは蕾だったんです。

 蕾の時点での料理と言ったら、天ぷらだったり細かく刻んでフキ味噌にしたりして、独特の春の香りを楽しむ。

 ただ、マタギ家の台所事情により、調理を伸ばし伸ばしにしているうちに。こんなに大きくなってしまったのだ。

 当初予定していた天ぷらにするには、そろそろ限界ですね。

 これ以上伸びると、別の食材に変身せざるを得ない状況だ。

 ということで、本日は天ぷら決定。

 ただ、ちょっと問題なのが、我が家には、フキノトウ大好きな人と、大の苦手な人とが共存しているということ。

 苦手な人にも喜んでもらえそうな食材も加えねばなるまい。

 で、追加に決定したのが、カボチャと鶏肉

 これなら多分、問題ないと思う。

 ついでと言っては失礼だが、鶏肉は、大分名物のとり天にしてみることにした。

 カボチャを切るのは妻に任せて、マタギはフキノトウと鶏肉を準備。

 フキノトウは、洗って水を切ったら、冷蔵庫で冷やしておくだけ。

 とり天の方は、真面目に行ってみます。

 ・もも肉300g強をひと口大に切って、漬け汁へ

 ※酒醤油ごま油各大さじ1にニンニクとショウガの摺り下ろし適量

 ・1時間ほど漬け込みました

 一番気を遣うのが

 ・卵黄1個を溶いた卵液250gをキンキンに冷やしておきます

 ・薄力粉110g+片栗粉20gを篩い入れてざっくり混ぜたら

 ※冷たいうちに具材を潜らせて揚げに移ります

       きれいに揚がりました

 ・次に、余計なものの入っていないカボチャを揚げました

 ※それでも、揚げる度に不純物(衣の断片とか)を掬い取ります

 ・鶏肉は、漬け汁をよく拭き落としてから衣を塗して

 ・泡が小さくなるまで、じっくりと揚げます

 ※こちらの方が揚げ玉や汚れがたくさん出てくるので、より丁寧に掬い取ります

       本日の夕食です

 まずは、フキノトウの天ぷらから。

 天つゆにつけて口に運ぶと、春の爽やかな香りが口の中に広がりました。

 ああ~、間に合ったようです。

 待たせてゴメンね。

 離療食としても、問題は無しですね。

 美味しいばかり

 とり天の方は、レシピに書いてあったようにポン酢と辛子で戴いてみたんだけど、こちらも別の意味で爽やかに旨いですね。

 リピする価値、大ありです。

 ただ、マタギの場合、飲み込むのは簡単ではないので、エレガントモードで戴きました。

「どれも美味しいね。」

「ほんと、おいしいわ。」

嬉しいこと言ってくれるじゃないの。 作った甲斐があったってものだよ。

 今回の山からの戴き物、保存食を除いて全て調理し終えることができました。

 ああ~、美味しかった!

 もう少ししたら、2回目に出発予定です。

 山の神様、また、よろしくお願いいたします。

       食べ切れなかった分は、翌日、天ぷらうどんに

こちらも美味しかったよ。


やっぱりワサビはすごい!

2025年04月15日 | 山菜料理

 今回の山菜料理、フスベ漬けは大成功と言ってよいでしょう。

 毎年作ってはいるんだけど、やっぱり、例年よりも気合が入ったせいか、非常に良い出来でした。

 辛味は最高級だし、雑味のない澄んだ仕上がりになったので非常に満足しています。

 この美味しさを、離療食中の身でも楽しめることが分かったら、次の楽しみ方も試してみるべきでしょう。

 本来、ワサビの楽しみ方は、『根』の利用が一般的です。

 こちらも楽しまなけりゃ片手落ちってものよ。

 で、今回収穫してきたワサビ根だけど、

       ワサビ根も控え目

 小さめの株を少々持ち帰ったので、ついてきたワサビ根も小さめ。

 このサイズは、量的に言うと刺身なんかに使うには少々物足りないかもしれない。

 だけど、我が家ではある意味、最適サイズなのであります。

       おひとりに1個。可愛いけれど、いい色です

       摺り下ろしたら

       ご飯に乗せて、醬油をちょっと垂らすだけ

 毎年紹介しているんだけど、しつこく。

 これ以上ワサビ根を美味しく食べる方法はないと思います。

 これ以上の山菜と言うか、ご飯のおかずは、この世に存在しないのではないかと言うぐらい美味しいです。

 そして、もう一品。

 フスベ漬けのつゆも、活用します。

       フスベ漬けのつゆ120mlに

       麺つゆを足して

 『つけつゆ』のレベルに味付けします。

       ワサビ蕎麦の準備ができました

       茹でて締めた麺に薬味を添えて

       『ズズズッ』ができないので

 どのスプーンだと美味しく戴けるかな?

       今回の場合、穴付きのレンゲが一番食べやすかった

 食べやすさは、マタギの都合の話。

 問題は、お味の方ですね。

 最近の言葉で申します。

 控え目に言って、最高です!

 ワサビの辛味と風味が蕎麦に合うことは、ある程度分かっているんです。

 だけど、摺り下ろしたワサビでは、この味にはならない。

 フスベ漬けのつけつゆだから、ワサビの辛味と旨みが麺つゆと一体化して、この上ない旨さを齎してくれているんだと思います。

 一緒に食べた家族も、感動しておりました。

 もったいなくて、蕎麦湯代わりにお湯を足して飲ませていただきましたが、これまた極めて旨かった。

 

 ワサビご飯にワサビ蕎麦。

 それぞれに、本当に幸せなひと時を堪能させていただきました。

 やっぱり、食事の楽しみって、これだよね。

 山の神様、本当にありがとうございました。

 ご馳走様でした!