山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

旨いじゃない!砂糖漬けタケノコ

2024年07月27日 | 山菜料理

 トビタケとナスの炒め物で、常備菜が一つできた。あと一つか二つは作っておきたいところだ。

 で、ここまで非常に好評だった塩漬けワラビは近日中に参戦することになると思うんだけど、いかんせん日数がかかる。

 即戦力としては、タケノコかな。

 ただ、月山筍の瓶詰めは、あまりにも神々しくて手を出す気にすらなれない。

 やっぱり、職場で採ってきた冷凍の孟宗竹が先でしょうな。

 まだ、かなり沢山あるんだけど、今回試したいのは、砂糖漬けで保存したタケノコ

 正直、恐ろしい。

 なんてったって未体験ゾーンだ。

 でも、せっかく保存したんだから、最後まで付き合わなきゃいけないよね。

 本日は、使い切ったメンマの補充にこのタケノコを使ってみます。

 『ニチレイ』さんのレシピによると、砂糖漬けして凍らせたタケノコは、そのまま直行で鍋に投入するのだそうだ。

 恐ろしや恐ろしや。

 何と言っても、

        タケノコ250gに砂糖30gですよ

 でも、冷凍食品の雄『ニチレイ』さんを信じて進めます。

 ・調味料は、砂糖を入れずにいつも通り

 ※中華出汁と醤油各8,ごま油5gぐらいに顆粒出汁とラー油を適量

       まだ、シャリシャリしてるけど、いったるでえ

       調味料を入れたら

       水1/2カップを加えて

       中火で煮込みます

       水分があらかた飛んだら火を止めて

        恐る恐る食べてみると

 おおっ! これは!!

 旨いじゃないの。

 先入観抜きで食べれば、文句なしじゃないかな。

 以前の味を知っている者にとっては、やや甘めに感じるかもしれないけど、問題なしですね。

 ああ、よかった!

 タケノコの砂糖漬け保存法、今後も使っていきましょう。

 ただ、『戻し方』なんだけど、他の塩漬け料理みたいに、水に晒してみたらどうかな?

 この辺は、次回確かめてみます。

 それにしても、美味しく戻ってよかった。

 常備菜としては勿論だけど、ラーメンの具材としても使っていきたいと思います。


山菜消費の季節

2024年07月07日 | 山菜料理

 「常備菜がなくなってきたの。」

確かに、最近の弁当に入ってくるマタギ作品が『フキ味噌』『もつ煮込み』だけになってしまった。

 ええと、今回の冷やしラーメンの時に作ったメンマが使えるよね。

       これは、おかずとしても一級品です

 あとは・・・、やっぱり保存してある山菜を使うべきでしょうな。

 半永久的に使える乾燥保存品と瓶詰めは却下。

 で、残るは冷凍品と塩漬け品なんだけど、1年以上経過してしまった山菜がいくつかある。

 コゴミとワラビとキノコ類だ。

 これを使うべきでしょう。

「ワラビも煮物にすると美味しいと思うんだけど。」

悪魔の囁きとは言わない、鶴の一声と言うべきでしょう。

 はい、決定!

 今回は、ワラビの煮物で行ってみましょう。

       去年以前のワラビを戻します

       たっぷりのお湯を沸騰させて

       ワラビを放したら

 重曹を適量回しかけて、全体を裏返し。

 再沸騰する前に火を止めて、一晩かけてゆっくり冷まします。

       アクが出て真っ黒に

       水を入れ替えてもう半日

       300gだけ煮物として使ってみます

       寸切りにして炒めました

 ※結構崩れてしまっていたのは、重曹のせいか温度のせいか、年月のせいか分かりません。でも、味に問題はないはず

       下ごしらえを済ませた油揚げと糸コンを加えて火を通したら

 ・酒醤油みりん各大さじ3と顆粒出汁を加えて煮切ります

 ※1年中で一番腐敗しやすい時期なので、水は加えず、なるだけ水分を飛ばす

       いい感じに仕上がりました

 一番心配なのが、Y川ワラビが太すぎるためアクが抜けにくいこと。

 試食してみたら、ワラビのいい味ばかりが広がって、苦味はすっかり抜けていました。

 よかった。

 これでメンマとともに、我がお弁当と食卓に彩を添えてくれることでしょう。

 ただ、途中でも書いたけど、腐敗の進みやすい季節なので、少量ずつ作って、美味しいうちに消費することを考えなければならないでしょうね。

 山の神様と先人の知恵と現代の文明に感謝して、上手に消費していきたいと思います。


美しいアオミズ

2024年06月26日 | 山菜料理

 アオミズは、アカミズと違って茎の根元が赤くならない。

       茎が青いからアオミズね

 葉のつき方も、全体的な形状もアカミズとよく似ているし、群生するところもアカミズと似ている。

 ただ、アカミズとは違う種で、ヤマトキホコリというのが本名です(アカミズはウワバミソウ)。

 生息する場所も、アカミズほど広くないため、スーパーや産直などに出回ることも少ない山菜だ。

 ただ、これが、アカミズ以上に美しいんだなあ。

 先日、アカミズの美しさを紹介したけれど、どう違って、どう美味しいのかを紹介しようと思います。

 調理の仕方は、アカミズとほぼ同じなんだけど、ちょっとだけ違うので、その辺にも触れていきたいと思います。

 下ごしらえ・調理の部

 ・茎の上の方についた葉を、根元に向かって引いていくと皮がむけるのはアカミズと同じ

 ※アカミズよりも、ずっと華奢なので力を入れ過ぎると途中で折れてしまいます

       葉っぱと皮を剥き終わったところ

 ※先端の葉っぱ3~4枚は、きれいなものをとっておいて天ぷらにするところもアカミズと同じ

 ・沸騰したお湯で2分ほど茹でると

       鮮やかな緑色に変わります

 アカミズも変わるんだけど、アカミズ以上に鮮やかで濃い色、しかも透明感があるのです。

 ・水にさらして粗熱を取ったら出来上がり

       伝わるかな、この鮮やかな緑と透明感

       生姜醤油で戴きました

 アカミズには、トロミがあるんだけど、アオミズにはありません。

 どこまでもシャキッとした爽やかな食感が魅力です。

 前半でも書いたけど、生息量が多くないというか、繁殖力がアカミズほど強くなさそうなので、乱獲は禁物だと思っています。

 でも、すごく美味しいから、年に1回ぐらい戴いてきて、ご馳走になっています。

 今年も、美味しいアオミズを戴くことができて幸せです。

 ご馳走様でした。

 そして、山の神様、ありがとうございました。


うまくいくかな?アカミズの塩漬け保存

2024年06月25日 | 山菜料理

 ブナの森の早朝散歩は、すごく気持ちよかった。

 さて、山の神様からの戴き物は、アカミズとアオミズの2種。

 台所では、まだ、月山筍料理が続いているし、夏野菜もそれなりにあるので、すぐに戴くのはアオミズだけにして、アカミズは塩漬け保存することにした。

 この塩漬け保存、基本的には、以前紹介したワラビのように、汚れを落としてから、塩⇒素材⇒塩のように重ねていくのが定番。

 ただ、調べてみると、いくつかのバリエーションがあることが分かった。

 例えば、我が家のコゴミ保存法のように、軽く茹でてから薄く塩して密封から冷凍する方法。

 これは、簡単で日持ちもする上に、塩抜きも簡単なので、非常に重宝している。

 ただ、うまくいく素材と、そうでない素材とがあって、特にフキのような山菜を、皮を剥いてから保存しようとすると、解凍の時点で崩れてしまう。

 今回のミズも、下ごしらえの段階で皮を剥いてしまうので、冷凍は無理だと考えていた。

 しかし、調べていくと、茹でてから塩漬けはOKらしい。

 この方法のメリットは、使う段階で塩抜きさえすれば、そのまま戴けること。

 我が家でやっている保存法のうちでは、キノコのサワモダシの塩漬けと同じですね。

 じゃあ、やってみるか。

 ということで、試してみます。

 下ごしらえ・調理の部

 ・ミズの葉と一緒に、皮を下に向かって剥いていきます(茎が赤いからアカミズ)

 ・全部剥けたら汚れを洗い落として

 ・沸騰中の鍋に入れると

 ・サアッと色が変わっていきます

 ・色がすっかり変わって再沸騰が始まったら

 ・お湯から取り出して水にさらします

 ・前回ワラビを漬けた桶から

 ・浮きだした水分を捨てて

 ・塩を敷きます

 ここに、

 ・今回のミズを広げて

 ・しっかり塩をして蓋と重しを乗せて保存します

 この桶の状態だと、あと2~3回分は、漬け足すことができそうですね。

 これから、次の山菜シーズンまでミズ料理も楽しめるといいな。

 どうか、うまく保存できますように。

 さあ、次はアオミズですよ。


これで暫く安泰?山菜シーズンの台所バタバタ

2024年06月22日 | 山菜料理

 夢のようなN沢での筍採りから帰還。

掛けられる妻からの言葉は予想できる。

「こんなに採ってきて、どうするの?」

山菜の最盛期がくると、どうしても避けて通れない課題である。

 しかし、この課題をクリアできなかった年はない。

なんとかなるでしょう。

 さて、

       これでも控え目です

欲張らずに採ってきたとは言っても、前回の2/3ほどある。

2週間分ぐらいは余裕である。

 そして、やっぱりこの言葉。

「どうするの?」

そこで、今回の構想を伝える。

 午前中に出かけるという妻の実家と親戚の家に在庫の月山筍を届ける。

 マタギの方は、今回の収穫物の大半を瓶詰め保存にしてしまい、いつでも安心して食せるようにしておく。

 残りを冷蔵庫に保存しておき、日常の食卓に利用する。

 納得が得られたので、妻に配送を頼み、作業に取り掛かった。

 まずは、サンタさんのプレゼント状態の60ℓ袋に入ったタケノコを軽く洗って汚れを落とします(上の写真がその状態)。

 短め、細めのものを適量選んで、焼きタケノコ用に抜き取ります。

      『生』の状態なんですが、数日はもちます

 残りは全て

       茹でて

       ザルに広げて冷ますんですけど

 今回は、冷めたら片っ端から皮を剥いていきました。

 瓶の高さに合わせて根元を切り落とすのは、いつも通り。

       ぎゅうぎゅう詰めで3本できました

       ここから加熱が始まるんだけど

 前回、やたら時間がかかったのは、瓶を安定させるために入れた砥石の背が高すぎたため、鍋に蓋が出来なかったからと考えました。

 そこで、砥石の代わりにもう1個の空き瓶を沈めてみたら、ちゃんと蓋ができたので、1時間半ぐらいで瓶の中まで沸騰させることができました。

       例によって冷まして真空常態を作り

       だいぶ増えてきたぜ

 これで暫くは安泰なはずです。そんでもって、

       これが即戦力用の茹でタケノコ

 使いたいときに使いたいように利用します。

 ああ、ほっとした。

 今回の作業で、4月から続いてきた春山菜のドタバタ劇も閉幕になると思います。

 ちょっと寂しくなるけど、本当に楽しかった。

 山の神様、こんなに楽しい山菜シーズンをありがとうございました。

 また、夏山菜やキノコのシーズンにはお世話になると思うけど、それはそれ。

 ここまで感謝あるのみです。

 あらためて、ありがとうございました!