山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

ごめんなさい(さんぽうた161)

2022年09月30日 | いきもの

   ごめんなさい  むらさきしきぶ さん

 

ごめんなさい

 

すましてるとか

うえからめせんって

みられていたのか

 

どうしよう

 

わたし

そんなつもり

ぜんぜんなかったのに

 

いじわる?

なかまはずれ?

 

どうしよう

 

わたし

そんなつもり

ぜんぜんなかったのに

 

ごめんなさい

わたしが

わるかったのね

 

ところで

だれかしら

そんなこと いったのは

 

       ムラサキシキブが実り始めました

       清楚

       控えめだけど

 華やかで

 

ある意味で

秋に

最も美しい植物の一つだと思います。

ただ、

同時に

内に秘めた力を感じるのです。

確かに、

 貴女は、秋の女王の一つです。

そうして

このお方の

美しさとお名前が

連想を膨らませてしまったのでしょうか。

大変失礼とは思いつつ、

聴こえたままに

綴らせていただきました。

ご容赦願います。

 

※実は、『むらさきしきぶ さん』の登場は2回目です。1回目をお読みいただくと、このお方の、性格が分かっていただけるかも。1回目は、こちら。なつでもをかし(さんぽうた9) - 山形のホリデイマタギ日記 (goo.ne.jp)お時間があれば、お読み下さい。


芋煮とマイタケと山葡萄

2022年09月29日 | キノコ料理

 秋です。

 秋といったらキノコ、そして、木の実。山の幸に満たされる季節です。そんな実りの季節に、山形人なら食さずにはいられない料理の一つが、芋煮です。

 本来、河原で火を起こして鍋に具材を入れて、ああでもない、こうでもないと言いながら適当に作る料理なんですけど、気温の低い本日は、我が家の夕食の共として、温まり料理として作ります。

 ついでにと言ったら失礼なんですけど、マイタケと山葡萄原液も活かそうと考えています。

 下ごしらえの部

 山形での主役は、このお方。

       里芋さんです

 ・洗ったら皮を剥くんですけど、画期的な方法が見つかったのでやってみます

 ・芋のつけ根と末端を切り落とします

 ・胴体を1周するように切れ目を入れます(見えるかな?)

 ・沸騰したお湯に入れて弱火で15分

 ・水にさらして冷めてきたら、芋の両端を引っ張ると

       スルッスルッと皮が剥けてしまいました

 色々なやり方を組み合わせてみました。すごくいい! でも、

       1個だけ頑固な奴がいたので、包丁を使用

 ・大きめの一口大に切って使います

 続いてコンニャクです。

 ・包丁を使わずに手でちぎり分けます

 ※多分、表面積を広げるのと、アウトドアでも食べやすくするための工夫だと思います

 ・湯がいて水にさらしておきます

 ・マイタケ200gは食べやすい大きさに切り、薄切りの牛肉(500g)は5㎝幅ぐらいにちぎったり切ったり

 ※ここまできて、かなり贅沢なことに気付いてきました。これでまずかったら、素材に対して申し訳が立たぬ

 ・調味料も混ぜて準備しておきます

 ※水8カップに対して醤油大さじ8、酒大さじ6、砂糖大さじ3を混ぜる予定

 調理の部

 ・まず里芋。半分茹でてあるので、沸騰したらコンニャクを入れます

 ※調味料の2/3も入れてしまいます

 ・コンニャクが浮き始めます。続いて里芋も浮いてきたら

 ・牛肉投入!

 ※再沸騰とともに、アクが浮いてくるので掬い取ります

 ・ここで、マイタケを入れてみました

 ・ひと煮立ちしたら、残りの調味料を足します

 ※味見して調整。今回は、塩ひとつまみ(3本指)を加えました

 ・食事時に合わせて再加熱するとき、ネギも加えます

       美味しく出来上がりました(汁は少なめに盛りました)

 この料理、温まり料理であるとともに、濃厚な肉料理でもあるんですよ。そこで、再加工した山葡萄ジュースを添えて戴くことにしました。2倍に薄めてハチミツを10%加え、加熱殺菌したものです。

       芋煮にもよく合う!

 芋煮汁、美味しくできて良かった。マイタケの風味もしっかり活かされました。そして、濃すぎた山葡萄エキスも適正な味に仕上がったようです。

 ああ、よかった。 目標だった3つの美味しさが楽しめる食卓になりました。

 これで、家族は勿論だけど、山の神様も納得してくれるんじゃないかな。

 めでたしめでたし。


あれ!二番煎じの方が美味しい?

2022年09月28日 | 山菜料理

 先週採ってきた山葡萄が、保存を開始してから1週間目になった。冷蔵庫を開ける度に見ているとあんまり感じないんだけど、画像として記録を残しておくと、その変化に驚かされてしまう。

       これが採ってきたその日の状態

 1週間後には、

       こうなっちゃいました!

 ただの山菜果汁だったのが、美しい蠱惑のエキスに変身しているではありませんか。

 これは、楽しみ!早速、山葡萄のジュースにしましょう。と言っても、作業は、至って簡単。こうです。

       この通り

 ・山葡萄をガーゼで濾して原液を集める

以上です。

 これが、どのような化学変化を起こし、変身したのかは分からないけれど、美味しそうなことは確かです。

 続いて、搾りかすの方なんですけど、捨てるのは勿体ない。これまでのように、二番煎じにします。

 ・500mlの水と100gの砂糖を加えます

 ・沸騰しないように火加減を調整しながら煮込みます

 ※今回も20分弱加熱しました

 ・冷めるのを待って濾します

       500ml強になりました

 そんで、ですね。その日の夕ご飯に添えてみたんですよ。

 組み合わせてみたかったおかずは、

       とりあえず肉料理(ヒレカツなんですけど・・・)

 ここに、

       2種類の山葡萄ジュース

 カツを味わった後に、山葡萄原液を飲んでみた。ゲゲッ、口の中に残っていた脂肪とソースの味が一気に削ぎ落とされてしまった。口の中に残るのは、山葡萄の香り以上に強い酸味。「これは、きつすぎるかも。」

 続いて、二番煎じエキスを、同じように使ってみる。

 !!!

 いいじゃん!

 口の中に残っていた油味が抜けるのは同じなんだけど、爽やかな風味と甘味とが残り、「続きを食べたい!」という気持ちが湧き上がってきます。

 これぞ、ワイン効果だよ!

喜んで、お肉とジュースとを交互に口に入れてしまう。

 ・・・かなり気合いを入れて、思いを込めて見守り続けた1週間。出来上がってみれば、二番煎じの山葡萄ジュースが明らかに美味しいという結果になってしまいました。

 でも、この原液は、味が濃厚で、酸味が強すぎるというだけだよね。修正出来るはずです。

 どう修正して、より美味しくするかは、調理人の腕次第じゃないかな。

       きれいなジュースなんです

 原液の場合、発酵が早く始まってしまうらしいので、そんなに時間はありません。でも、次の対策を考えて、美味しくいただかねばなりませんね。

 もうひと山越えなければならないようです。


秋に夏季休暇、大ありかも

2022年09月27日 | キノコ採り

 台風も過ぎ、気温も下がり、いよいよ秋本番を迎えた。

       渓にかかる木も、実が色づいている

 本日も、渓に来ている。数えてみたら、この8日間のうちの5日間、山に入ったことになる。何故そんなに遊べるかというと、シルバーウィークのおかげと、夏季休暇をこの時期に使ったおかげ。

 山菜もキノコも、その年のいつ頃に発生するかなんて、その時になってみなければ分からないものなんだけど、たまたま読みが当たったってことですね。丁度良い時期に休みが重なったので、楽しませてもらうことができています。夏季休暇様、ありがとうございます。

 さて、本日来ているのは、以前に『マスタケ』を採り損なった渓、U川。1週間目だから、そろそろ発生しているかもという期待を抱いて訪れた。マイタケも、『見置きしてきたツブ』が、もし採られずに残っていたら・・・という期待もある。

 で、前回まで同行してきたA氏とは日程が合わないため、彼は別日程で違う渓に向かい、マタギはこの渓を再訪することになったのだ。途中、

       やっぱり美味しそうな毒キノコ(ツキヨタケ)

       こちらも、この前は見つけられなかったキホウキタケ

 季節は、少しずつ進んでいますね。期待が膨らみます。そして、前回見置きしてきたミズナラの木に辿り着きました。さあ、どうか!

 ああ~~~ 

 前回置いてきた『ツブ』は、きれいになくなっていました。

 やっぱり、3連休を挟んだら、誰かに見つかっちゃうよね。

 諦めきれずに、巨木の周りを観察してみると、

       サワリだけど

       新たな株が出ている

       こっちにも

       そっちにも

 大きい株ではないけど、それなりに出ているではありませんか。

 だとすると多分、我々が見置きした直ぐ後に入った人がいて、予定していた株を持ち帰ったんだね。その後の3~5日ぐらいの間に、この株が新たに発生したということか。

 山の神様が、再訪するマタギのために残してくれていたんだね。ありがたいことです(マスタケは、まだだそうです)。

 これで、満足じゃ。今年のマイタケ採りは、4回訪ねて4回とも当たってしまった。この次がどうなるかは分からないけれど、あまりにも調子が良くて怖くなってしまう。

       尾根の上は、主にナラの木

       少し下るとブナが増える

 ここも、いい森だ。さすがに連日の山歩きで、身体も山に適応してしまったようだ。新鮮な空気を吸いながら、軽快に山を下る。

 

 それにしても、夏季休暇は、必ずしも真夏に取らなくてもいいものだね。こういう楽しみ(収穫と運動)を想定して秋に取るのも有りってことだ。これは、かなり健康的です。

 いやはや、ありがたや山の神様。そして、夏季休暇様でございます。


現代マタギの買い物事情

2022年09月26日 | 日記

 豊かな森には、豊かな川が流れる。森が水を守り、守られた水が大地を潤す。流れた水は再び森に帰り、生き物たちを育む。

 マタギの狩り場も、この循環する自然の中にある。

       最下流の滝を釣る

     ここは、中間部の滝壺

     最上部の滝壺 神様が住むらしい

 大体、マタギの猟場はこの区間になるんだけど、奥に行くほど良いキノコに出逢える確率が上がる。だって、奥ほど人が入らないんだから。

 途中までは登山道があります。そこを離れても、暫くは踏み跡を辿ることが出来ます。更に奥に行くと、

       絶景が広がります

 この豊かな空間には、豊かな恵みがいっぱい育つんですよ。ただ、ちょっと困るのが、

       こういうものが転がっています

 人の世界を離れるにしたがって、野生の世界が広がってくるんですね。そんでもって、人が通らないものだから、倒木や藪を切り開いて進むことになります。そういう世界で必携となるのがこれ。

       ナタです

 人の入らない奥山に分け入るときには、なくてはならないものです。藪を切り開いて行く時に使います。もしかしたら、クマさんと対決するときにも使えるかもしれません。

 ただ、様々な状況で使うし、なんと言っても、豊かな水の世界で使うものなので、刃こぼれや錆は当たり前です。そこで、用具のメンテナンスは欠かせません。砥石を使って丁寧に手入れしておく必要があります。そうでないと、いざという時にクマと戦えないというのは冗談だけど、藪の枝払いが大変になります。

 自己流ですけど、刃を研ぐと、

       吊した紙がスパッと切れるようになります

 これで安心。だけど、困った事態が発生しました。(ここからが本日の中心内容になります)

       腰紐への接続部が切れそう!

 これでは、いつ切れてもおかしくない。そもそも、お侍さんの脇差しのように身に付けておかないと、クマさんとの対決には使えない代物。・・・これは、世代交代ですね。

 多分、昔のマタギは、自分での皮や蔓を使って接続部分を作り直したと思うんですよ。

 でも、平成のマタギは、ホームセンターで、鞘だけ売っていないか調べに行くんですね。

 このナタを買ってきたお店に行って調べてみたんだけどありませんでした。ナタ全体の価格は数千円ですけど、鞘の値段はずっと安いから、わざわざ仕入れたりしないんだと思います。さて、困った。

 ここで、令和のマタギは思いつくんですね。ネットです。早速試してみます。

 やっぱり売ってました。

 AMAZ●Nで検索したら、一発で見つかりました。刃渡り165mmのナタが収まる鞘、800円ほど。明日の朝には届けられるって。

 当然買います。カートに入れて、ポチッとENTERキーを押したら注文完了。

 翌日、山から帰ってきたら、もう届いていました。

       サイズピッタリ、文句なし

 なんと便利な世の中になったのでしょう。これだと、令和のマタギは、手作りの必要も、買い物に出掛ける必要もなくなったというところか。パソコンの画面を検索して、ポチッとボタンを押すだけで目的達成です。

 ありがたいとは思うんだけど、なんとなく違和感も覚える。

 この程度の修理なら、自力で解決する努力も試みるべきだったかな。便利な世の中になったからと言って、甘えすぎてはいけないと、ちょっと反省。

 壊れつつあった古い鞘は、捨てないで、目に入る場所に置いておこう。何とか出来そうなアイディアが浮かんだら試してみることにしよう。

 ただし、クマさんとの対決に使えなければ意味がないからね。本気で考えますよ。