はるがくるのよ ろうばい めざめ
わたしのかおりに
くうきは なごみ
よるには
ねこがささやきはじめる
わたしのすがたに
たいようは ほほえみ
あさには
とりがさえずりはじめる
わたしのかおりは
めざめを さそい
わたしのすがたは
えがおへ いざなう
そろそろよね
そう
はるがくるのよ
初めて見つけたロウバイ
周囲は雪の山なんですけど
ああ
春の色です
散歩道で、初めてロウバイを見つけた。屋内に生けてあるものは、この時期よく見かけるんだけど、植えてあるものを見つけられずにいた。
雪国には、あまり馴染まない花なのかと思っていた。しかし、マタギが、ぼうっと生きていたせいで気付かなかったことが分かった。
鮮やかな美しい色と蝋細工のように繊細な質感をもつ花弁を、控えめな大きさで纏ったこの花には、独特の魅力を感じます。
調べてみると、『雪中四友(せっちゅうしゆう)』の一つと記されています。サザンカとウメとスイセンと、このロウバイのことだそうです。何やら雪の中でも美しい花を咲かせ、よく香る代表みたいなものらしいです。
だけど、この4つの花、咲き時が微妙に違っています。
当地では、サザンカは冬の初め、ウメとスイセンは、春の初めというイメージ。
春が来ますよ!
そうして、このロウバイは、『春が来ますよ!』と言って咲いているように感じるんですね。
今回、初めて出会って聞いてみたら、やっぱり、「みんなに春が来ることを知らせたい。」とのことでした。
そうだよね、あなたの姿と香りに誘われて、マタギをはじめとした、たくさんの生き物たちが、『春が来るぞ!』って思いになるんじゃないかな。
二十四節気では『啓蟄』に入ったんですけど、まだまだ冬の気配に包まれた山形です。
『ろうばい めざめ』さん。春の予感を教えてくれてありがとう。