山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

はるがくるのよ(さんぽうた132)

2022年03月09日 | いきもの

  はるがくるのよ   ろうばい めざめ

 

わたしのかおりに

くうきは なごみ

よるには

ねこがささやきはじめる

 

わたしのすがたに

たいようは ほほえみ

あさには

とりがさえずりはじめる

 

わたしのかおりは

めざめを さそい

 

わたしのすがたは

えがおへ いざなう

 

そろそろよね

そう

はるがくるのよ

 

       初めて見つけたロウバイ

       周囲は雪の山なんですけど

       ああ

       春の色です

 散歩道で、初めてロウバイを見つけた。屋内に生けてあるものは、この時期よく見かけるんだけど、植えてあるものを見つけられずにいた。

 雪国には、あまり馴染まない花なのかと思っていた。しかし、マタギが、ぼうっと生きていたせいで気付かなかったことが分かった。

 鮮やかな美しい色と蝋細工のように繊細な質感をもつ花弁を、控えめな大きさで纏ったこの花には、独特の魅力を感じます。

 調べてみると、『雪中四友(せっちゅうしゆう)』の一つと記されています。サザンカとウメとスイセンと、このロウバイのことだそうです。何やら雪の中でも美しい花を咲かせ、よく香る代表みたいなものらしいです。

 だけど、この4つの花、咲き時が微妙に違っています。

 当地では、サザンカは冬の初め、ウメとスイセンは、春の初めというイメージ。

       春が来ますよ!

 そうして、このロウバイは、『春が来ますよ!』と言って咲いているように感じるんですね。

 今回、初めて出会って聞いてみたら、やっぱり、「みんなに春が来ることを知らせたい。」とのことでした。

 そうだよね、あなたの姿と香りに誘われて、マタギをはじめとした、たくさんの生き物たちが、『春が来るぞ!』って思いになるんじゃないかな。

 二十四節気では『啓蟄』に入ったんですけど、まだまだ冬の気配に包まれた山形です。

 『ろうばい めざめ』さん。春の予感を教えてくれてありがとう。