山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

ノドグロマイタケで贅沢すぎ?

2020年09月30日 | 日記とレシピ
 さて、マイタケが結構残っている。どうやって戴きましょうかと考えていたところに、妻が申し出てくれた。
「マイタケご飯。私がつくります。」
長年、一緒に暮らしていると、言葉に出さなくても思いを汲み取って行動してくれるようになるのだろうか。これぞ、以心伝心?偕老同穴?何だかわからんけど嬉しい申し出じゃないの。
「ところで、」
続きがあるのね。何でしょうか?大抵のことは聞きますよ。
「お魚、買ってきちゃったんだけど。」
なるほど、そういうことだったのね。そんなの遠慮することないって。お魚なら任せなさい!で、何を買ってきたのか聞いてみる。
「ノドグロ。」
おお!旨い魚じゃないの。いいねえ!ただし、我が家で調理したことは一度もない。マタギの釣り魚には含まれない魚だ。それに、天然マイタケほどじゃないけど高級魚だからかな。買って食べたこともなかった。
 これは、いい経験になりますよ。喜んで調理を引き受ける。

ちょっと疲れているけどふっくらしてますね


  ≪ノドグロの煮付け≫

 下ごしらえの部
 ・ウロコに逆らって包丁を立てて落とします
 ※調理済みのようだけど、ウロコは結構残っていました
 ※ヒレは固い。少々注意
 ・腹を開いて、エラとワタを外します
 ・腹部に黒いマクがついてますが、これも落として血合いをきれいに洗い落とします
 ・火と汁の通りをよくするために、両面に切れ込みを入れます

こんな感じ


 調理の部
 ・鍋に魚を並べ、だし汁1カップ半と薄切りにしたショウガと、酒醤油みりん各大さじ2を加えて火にかけます
 ※沸騰後弱火

 ・時々つゆを身に回しかける
 ※基本的に蓋をしたまま(少し隙間)
 ※アクは殆ど出ませんでした(出たらすくい取る)
 ・10分ほどで火を止める
 ※冷めるまで待つと味が染みて美味しくなる
 ・身を皿に移しかえる
 ・お好みで煮汁を煮詰めてから魚にかける

出来上がりました


 ここで、妻の料理と合流。かなり強力なタッグです。
 こちらを食べてもあちらを食べても、とっても美味しくて、みんな恵比寿顔。
 こんな贅沢していいの?と、ひけめを感じつつ、妻にノドグロさんの値段を聞くと、350円だって。おおっ!ラッキー!!
安けりゃいいってものではないんですけど、これだけ美味しかったら得した気分にもなってしまいます。
 考えてみれば、「実りの秋」「食欲の秋」ですね。これから、ますます秋を満喫できるといいな。

あきのせんこうはなび(さんぽうた28)

2020年09月29日 | いきもの

 あきのせんこうはなび  ひがんばな かなた

しゅうううっ ぽん
あら おとなりさんも
しゅうううっ ぽん
そのまた おとなりさんも
しゅうううっ ぽん

にぎやかになってきましたよ

おひさま! みえますか?
おそらとわたぐもさん! みえますか?

わたしたちは せんこうはなび
そらにむかって ひらいた
あきのせんこうはなび

ちょっとだけ
さびしくなってきた
あきのひに ひらきます

よるになったら
おつきさまにも みえるといいね
おほしさまにも みえるといいね

じゃあ もっと
あかるく さかなくっちゃ!

まっかに そまれ!
おおきく ひらけ!

しゅうううっ ぽん
わたしたちは
あきのせんこうはなび



 昨日、関西のブロ友さんが、すごくきれいな彼岸花の写真をアップしてくれました。こちら陸奥(みちのく)では、3日前に見たとき蕾だったんで、羨ましく思ってました。
 ところが、今日の昼休み散歩に出かけると、咲いてるじゃありませんか。

ヒガンバナが咲き始めてました


嬉しくて仕方がなくて、かなたさんの『さんぽうた』を聞かせてもらいました。

こちらが3日前の画像です


それが、

ビックリです


まるで花火(逆か)



 不思議な花です。葉をつけないせいでしょうか。ある日突然咲き始めるという印象。茎だけを伸ばし、空に向かって、細い花びらとおしべ?を広げるさまは、まるで花火です。いわば、花火の不意打ちですね。
 この様子が、マタギには、線香花火を逆立ちさせたように思えてしまったんです。じゃあ、誰に向かって花を咲かせるの?って言うと、それは空だったり太陽だったりするのではないかなと連想が膨らみました。
 季節限定の不思議な花火。心地よい風を感じながら、空の神様達と一緒に、しばし鑑賞させていただきたいと思います。


心を込めてマイタケ料理

2020年09月28日 | 山菜料理
 今シーズン初収穫のマイタケだ。もっと大喜びしてもいいところなのだが、その気になれない。

かわいい株です(この株はまだ”まし”)

 本来、収穫するには、早すぎる株を持ち帰ってしまったからだ。
 その後悔を晴らすためにも、出来る限りの料理で、この小さな株に報いなければならない。どうする?

 ポクポクポクポク チ~ン
  ≪マイタケのお吸い物≫

 マイタケの美味しさを楽しむ料理は数多くある。その中で、最もマイタケの味と香りと食感を楽しめる料理と言ったらこれでしょう。

 下ごしらえの部
 ・株の根元の土を主にナイフで削り落とす
 ・食べやすい大きさに房を分けていく
 ・ヒダの隙間についている小さなゴミをブラシで落とす
 ・固く絞った布巾で一つ一つの汚れを拭き取っていく

これがスタートです


下ごしらえ完了

 ・今回は麩を入れますので水で戻しておく(不要かも)

 ※麩の種類によると思います

 調理の部
 ・だし汁4カップにマイタケを入れて加熱
 ※マイタケの風味を汁に広げる

これだと少なすぎ。この後、足しました


 ・出汁醤油大さじ2と、みりん1/2を加えて、塩で最終調整
 ・水気を抜いた麩も加えて一煮立ちしたら完成

台所中に香りが広がる


和洋折衷の食卓になりました


 極めて美味しかった。マイタケの旨さの全てが、薄味つゆのキャンバスに描かれた感じ。これぞマイタケ料理!と思った。
 家族も喜んで味わってくれていた。
 これで、マタギの背中にのしかかっていた後ろめたさもスッキリと消え去った。
 連れてこられたマイタケも、山の神様も納得してくれるんじゃないかな。

 ごちそうさまでした。

禁断のマイタケ採り

2020年09月27日 | キノコ採り
 山里の農地は、その殆どが稲作をやめて蕎麦に転作しているようだった。豪雪地帯、寒冷地である当地。そんなところでは稲作よりも国産(県内産?)蕎麦の栽培の方が苦労も少なく収入が大きいのかもしれない。

蕎麦畑が広がります

 その蕎麦が花盛りになった集落を抜けて林道へ。林道の終点に車を駐めて登山道へ。

トチの実


サルナシの実

 紅葉にはまだ早いのだが、空気の冷たさと成熟した木の実とが、秋の訪れを教えてくれる。
 登山道を離れる。

原生林へ

 足元の倒木からヒラタケが生えているのを見つけた。

出始めのヒラタケ 

ごく僅かだが、吸い物に使えそうなので戴く。収穫に感謝。
 さて、本命のキノコを求めてミズナラの巨木を彷徨い歩くことしばし。あった!

こちらはマイタケ

 今週、ようやく訪れた冷気を感じ取って目覚めたのだろう。出始めの『マメ』だ。多分、1週間ほど待てば、見事な『サカリ』に成長するだろう。
 しかし、これを置いて帰って1週間後に採れる可能性は、極めて低い。ここは、キノコ採り銀座だ。
 どうする?
 マタギたるもの、このような『マメ』を持ち帰っていいのか。それとも、誰かに採られることを覚悟して置いて帰るのか。

結局、持ち帰ってしまったマイタケ

 ・・・結局、傍らにあった別の小株を置いていくことを言い訳にして、この株は持ち帰ることにしてしまった。本当にそれでよかったのか。マイタケ採りには、こんな迷いが常につきまとう。
 帰り道、これからマイタケを採りに行くのであろう男とすれちがった。果たして、残してきた株は、来週まで残っているだろうか。

 キノコ採りや魚釣りをしていると、こんな迷いの生じることがしばしばあります。これが、複数で行動しているときには、「ほら、『連れてって』と呼んでるよ。」と声を掛けたり「プライドを捨てる!(そして持ち帰る)」と宣言したりして、簡単に踏ん切りをつけられるんです。ところが、単独行だと結構迷い込んでしまうことがあるんですよ。
 今回も、そうなってしまいました。

 とにかく、採ってしまったからには、納得がいくように誠心誠意 調理して、納得がいくように戴く。それしかありません!
 ・・・次は、迷わなくて済む食べ頃に出逢えるといいな。

 To be continued!

砂肝君、会いたかったよ!

2020年09月26日 | 日記とレシピ
 近所のスーパーに買い物に出かけた。
 昼の食材に加えて、お酒とかおつまみとかを物色した後に精肉コーナーに立ち寄ってみると、・・・あるじゃないの!お久しぶり~!!!

久しぶりの砂肝

喜んでカートに入れてしまいました。
 以前、お肉屋さんに行くと、鶏モツなんかはいつでも売っているというイメージだったんです。だけど、最近はめったに見かけなくなってしまい寂しい思いをしていたんですよ。
 よその皆さんはどうなのかな?少なくとも、我が家で砂肝を嫌う人間はいない。それなのに、なかなか手に入らないという、このジレンマ。
 ま、何はともあれ、喜ばしいことではないか。大喜びで帰宅して調理スタート!

 ≪砂肝の炒め物≫

 こんなあっさりとした名前では、料理が可愛そうなぐらい美味しいレシピなんですけど・・・。ま、家族みんなが喜ぶんだから、それはそれでいいことにしましょう。

 下ごしらえ・調理の部
 ・砂肝を食べやすい大きさに切り分ける

4~6等分ぐらいです
 ・沸騰したお湯で湯がく
 ※アク抜きと日持ちを良くするため

これで一煮立ちさせる
 ・水を切って中華鍋に入れた調味料と合流
 ※ゴマ油大さじ1強、醤油小さじ1/2ぐらい、顆粒出汁と塩コショウ適量+粗挽きコショウをお好みで(これが効きます)

使った調味料

 ・砂肝と調味料を和えたら、弱火でじっくりと炒めます

始めはこんな感じです
 ・じっくりと火を通していくと

変身開始
 ・醤油や肉自体から出る水分が飛んで、焦げ色がつき始めます

出来上がり

 久しぶりだあ。嬉しくなって、摘まみ食い。よし!旨い!!家族も集まってきて摘まみ食い。
 摘まみ食いで、なくなっていくのは仕方がないです。だからと言って、大量に作り置きできるタイプの料理ではないところが玉に瑕かな。
 これはやむを得ないことです。
 なくなったら、また作ればいいさ。その方が、楽しみが増えるってもんだ。いっそ、スーパーに予約入れておこうかな。

 To be continued!