仕事を終えて帰宅すると、野菜置き場になっている廊下の一角にサツマイモがあった。
ジャガイモは、常にある。
しかし、サツマイモというのは珍しい。
妻に聞くと、焼きいもを食べたくなったらしい。
なるほど、ようやく冬らしい寒さに包まれたこの時期にはタイムリーな買い物ですね。
聞いただけでよだれが溢れてきそうだ。
この時、ピーンと閃いた。
サツマイモなら、干し芋にできないかな?
昔、寒い季節になると、ストーブの上に置いて温めて食べたものだ。
そう言えば、もう何十年も食べていない気がする。
「1本もらっていい?」
「どうぞ。」
「サンキュー!」
ここから、干し芋を巡るドラマが展開されることになる。
さっそく、干し芋づくりのレシピを検索する。
ほとんどは、数日かけて天日干しして作るというものだった。
からっ風の吹く太平洋側で盛んに作られているらしい。
冬になると雪雲に覆われる日本海側では、ほとんど作られていないわけが分かった気がした。
数日もかけたくないし、晴れの日がそんなに続くはずもない。
やっぱり裏日本側には向いてないのね。
そう思ったのだが、よく調べてみると、からっ風不要、しかも、1日でできてしまうレシピも、あることはあることが分かった。
ようし、明日は休みだから挑戦してみましょう!
第1ラウンド
品種は『なると金時』と書いてありました
濡らしたキッチンペーパーでつつんで
ラップでクルクル巻きにしたら
こんな感じ
レンジの出力に変化をつけて蒸していくと
それなりに柔らかくなったので皮を剥いて
薄切りにして100℃のオーブンで表裏を加熱すると
それなりに美味しくできたんだけど、周辺部がカリカリになっちゃった
なんでだろう。
調べ直してみると、干し芋に向く品種というものがあるらしい。
ねっとり系といわれる『べにはるか』や『安納芋』がいいと書いてある。
早速、近所のスーパーに出かけてみると、『安納芋』を見つけた。
第2ラウンド
同じサツマイモでも、全然形状が違いますね
さっきと同じやり方で作ってみたら、
『なると金時』よりもパサパサになっちゃった(手前側)
これは品種の問題ではない。作り方の問題だ。
改めて調べ直してみると、前半のレンチン部分を炊飯器で対応する作り方を見つけた。
我が家では、炊飯器をご飯以外の用途で使うことはタブーになっているので、圧力鍋を使ってみることにしてみた。
第3ラウンド
朝の5時過ぎから始めて、既に、夕方の5時になろうとしている。
これでだめなら、今日は諦めるしかないでしょう。
・圧力鍋に薄く水を敷いて加圧7分
残念ながら、芯まで柔らかくなっていませんでした。
・加圧時間を3分間追加
・竹串がスッと刺されば火が通った証拠
・熱いうちにキッチンペーパーを手袋代わりにして皮を剥きました
なんだか、いい感じ!
・5mmぐらいかな。薄切りにしてクッキングシートに並べて
・100℃のオーブンで表裏各30分焼くと
おお~!これよこれ!!
レシピには1時間ずつって書いてあったんだけど、もう既に夕食時にかかっているので、短めの加熱になってしまいました。
でも、求めていたむっちり感が、ここにはあります。
ちょっと、水分が抜けきっていない気がするので、
網に並べて一晩おきましょう
まだ、試食していないんだけど、これは、間違いなく美味しいでしょうね。
ああ~、迷走につぐ迷走で、長い一日になった。
でも、満足。
終わりよければ全て良しってことだ。
サツマイモ君、今日一日で、君たちとは濃密な関係になれた気がするよ。
また、楽しませておくれ。
スィーユー♡