COREDO室町には陳健一さんの『四川飯店』と孫成順さんの『孫』という有名四川料理店がフロアの上下にある。両方とも素晴らしい料理を提供してくれるが、私は孫さんの店の麻婆豆腐を食べたことがなかった。
今日は『孫』の麻婆豆腐を食べようとメニューを見ると確かにあるが、『孫さんの大辛麻婆豆腐』とわざわざ説明書きが付いている。少し気になったが、夏場に入ると汗が吹き出しそうなのでやはり麻婆豆腐をお願いした。
店は調度も凝っていて広々、今回は奥にある2人掛けの席に通される。
注文をするとすぐに副菜2品とスープが運ばれてくる。スープはきゅうりを浮きみにした卵スープ。気をつけてみたが、かなり熱い。
副菜は日本で言う五目豆腐、酢豚である。いずれも冷菜で、熱い麻婆豆腐の箸休めという意味もあるのだろうか。
少し待つと大きめな皿に盛られた麻婆豆腐、ご飯が運ばれてきた。普段見ているものよりやや色は薄い。
細かい立方体に切られた豆腐と緑のネギのコントラストが食欲を掻き立てる。まずは麻婆豆腐を一口、温度は驚くほどは熱くないがじわじわくる辛味。想像するより甘くない。また、挽肉を使うことが多いが、肉を細かく叩いてあるため、歯応えがあり、肉料理であることを実感できる。
麻婆豆腐を一口、ご飯を一口と食べ進めるがどうしてもご飯を食べ過ぎてしまう。ここで副菜、酢豚の甘酸っぱさ、五目豆腐の薄味がいい。スープも少し温度が下がり、合いの手に一口。
しかし、食べ応えのある麻婆豆腐。全く飽きはこない。さらに口が痺れて味がわからなくなる訳でもない。そのあたりが名店たる所以であろう。
食べ終わるとマンゴープリンのデザート、これが口をさっぱりさせてくれた。よく計算し尽くされたランチ、これで1540円は高くないと思う。ご馳走さまでした。
孫
COREDO室町3F
0362252728