『関東城址巡り』その9。志村城址を歩く。志村周辺の坂巡りで馬の鞍の坂を登り、左に曲がる。目の前に志村小学校・志村熊野神社への道標が現れる。
これに従い、坂を上り、左に行くと志村熊野神社の前に出る。さらに先に行くと志村小学校の正門前を通り、下り坂が現れるがこれが『城山の坂』である。
再び坂道を上り、熊野神社の中に入る。鳥居をくぐると左側に『志村城跡』の石碑がある。
説明板には『志村城は志村氏により築城されたと言われる中世の城館である。1456年に千葉自胤が赤塚城に入城した際に一族の千葉信胤が入城して拠点となった』とある。
その後は1524年北条氏綱に攻められ落城、その後は後北条氏が支配。その後の経緯は分からないが小田原城攻め後には廃城となったのであろう。
熊野神社は二の丸跡に建立されたものである。参道の奥には立派な本殿があり、横には絵馬堂がある。説明板によると中には伊勢大々神楽奉奏の様子を描いた1795年の大絵馬(110.5cm×121cm)など絵馬82枚が今も奉納されている。境内は広く、幼稚園も併設されている。
本殿の奥は自然林として残されている。木の間を縫って奥に進んだが、木には大量のセミが競い合うように鳴いている。私が足を踏み込んだ瞬間驚いて蝉が10匹以上が飛び立ち、中には私にぶつかるもの、私の服に留まるものもいてこちらの方も驚かされた。
駐車場から周り、境内を出ると志村城址公園の前に出る。淵を回るように坂道があるが、これが『志村城址の坂』である。下には遊具が置いてあるが、かなりの標高差がある。
坂を降りた後に城址を見上げたが、自然をうまく利用した城がここにあったことを実感することができた。(写メでは木が茂りすぎて山の形が分かりにくい)
都営住宅の脇を抜けるとすぐに都営地下鉄志村三丁目駅、ここから先、高島平方面は地上駅である。