せっかく武蔵小杉まで来たのだからと日吉まで足を延ばす。大学に通ったのは40年ほど前だから変わって当たり前ではあるが、まず東急の駅の構造が全く変わっていた。今は地下に駅があり、1階に出口。しかし、私の学生時代は地上に駅があり、駅舎は2階にある橋上駅、左側に出るとそのまま歩道橋を使って、綱島街道を越えて大学に通っていたのである。
大学の並木は昔とは変わらないが、左右そして坂を上がると来校舎という新たな校舎がある。これを左に曲がると福沢諭吉先生の胸像がある。
その先の左側の校舎や右手にあるかつて二幸食堂があったオレンジのビルはそのまま。
これを曲がると左手に生協の購買の建物、突き当たりは藤原記念館。その並びはかつて化学や人類学の授業をやっていた第2校舎。
記念館は建設中である。40年ほど経過してもまだまだ覚えているものである。
マムシ谷の方には行かず、グラウンドの方に坂を下る。昼飯時には応援指導部がぐるぐる回っていた土のグラウンドは一面アンツーカーになり、とにかくびっくりするほど立派に改装されていた。
今度は日吉駅西口に行く。
開発当初から放射状に道が伸び、左から普通部通り、日吉中央通り、浜銀通り、サンロードと書かれた門があったが、新しくなっているとはいえ昔と同じ。しかし、中央通り沿いにあったパチンコ屋や2階の大きめの喫茶店、アレンジボールなどの学生街らしいものは殆ど消えていた。
代わりにコンビニ、ドラッグストア、不動産屋などが目立つ。とにかく整然としてごちゃごちゃした店は少ない。街を歩くと学生向けの唐揚げ専門店やトンカツ屋、ビリヤード場などはなんとか残ってはいたが。さらに喫茶店は裏通りにはあるのかもしれないが、ドトールやマックに変わってしまっている。
まあ、携帯電話などなく、待ち合わせは喫茶店といった時代とは違うことを実感。学生は皆忙しくて昔のように時間つぶしをする場所がいらなくなっただけなのかも知れない。
変わったもの、変わらないもの何も発見できた有意義な散歩であった。