湯めぐり四方山話 & 和の音

湯めぐりは 人・風物との出会い

上ノ温泉(別府)

2019-04-08 | 大分の温泉

トイレ騒動の後に出会った極上湯「上ノ温泉」             

広い敷地に紅葉した樹木が立ち、季節の花々が美しく咲く別府の憩スポット、別府公園。

これを横切り、路地を少し歩くと本日のお目当ての「上ノ温泉」に出る。

白っぽい建物の壁に「上ノ温泉」と表示があり、外にトイレがあった。

夫は急にトイレに行きたくなりドアに手をかけた。

その時ふいに、建物内の暗い通路から男性が出て来て、夫を見つけると「しっ!しっ!」と手を払い、無言のまま「あっちへ行け」のしぐさをする。

夫はその男性に「トイレを使いたい旨」を説明した。

男性は「二つあるトイレの右側を使え」と言う。

トイレのドアを開けると和式だった。

夫は「膝が悪いので洋式がいい」と言って、左隣りの洋式を開けると今度はトイレットパーパーが切れていた。

「紙が切れてます」と夫が言うと、

男性は、上ノ温泉の表通りに我々を連れ出し、右側を指さして

「そんなにトイレが使いたければ近くの薬師湯に行くといい」

「そこは浴室内にトイレもある」と言う

「エッ~!?それじゃあ、この上ノ温泉に入れないの?」

「折角ここの湯に入りに来たのに~!!トイレはあくまで二次的なものだったのに・」と、思わず残念そうにつぶやいた私。

その時、男性の表情が豹変した。

実は、彼はここの管理人だった。

我々のことを、自分のところの入浴客だとは全く思ってなくて「通りすがりにトイレだけは利用し、風呂は薬師湯に行くパターンのいつもの観光客?」と思ったらしい。

誤解も解け、晴れて夫はゆっくりとトイレをさせていただき、二人は入浴できた。

「上ノ温泉」は、建物内に狭い通路があり、この通路を挟んで、管理人夫婦が住む家と入浴施設(男女別浴室が各一つ)に分けられている。

通路には、受付(番台)があり、そこで入浴料百円を払う。

浴室は古くオールタイル張りだ。

洗い場や浴槽のタイルはよく磨きこまれ、脱衣所も掃除が行き届いている。

窓からは朝の陽ざしが一杯差し込んでいる。

明るく清潔な浴室に感激した。

透明な輝くほど美しい湯が湯船に満ち溢れている。一人湯を楽しんでいると、地元の年輩女性が入ってこられた。

彼女から浴室の隅、三角コーナーにある源泉の出し方、止め方を習った。浴槽側面の一番下のタイル一枚がはずしてあり、そこから透明な源泉が注がれていることも教えてもらった。

「上ノ温泉」は管理人がここに住み、お湯の管理や掃除一切をしてくれる。そのため「朝早くから夜遅くまで毎日、この清潔な湯が楽しめる」と地元女性は心から感謝していた。

(駐車場)★上ノ温泉には駐車場はない

     ★別府市役所に車を停めて、別府公園内を徒歩で横切り、10分以内に着く  

 ・・・・2010年の訪問・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 喜美の湯(草津) | トップ | 別府公園 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

大分の温泉」カテゴリの最新記事