深耶馬渓の「一目八景」に着く直前でK27へ左折すると
「折戸温泉」に行ける。
折戸温泉は ちょっと分かりにくく
迷ったが、周辺のわかりやすい所に下の店が出ていたので
そこで詳しく「折戸温泉」の場所を聞いた。

この店も、実は外来湯のできる温泉施設があり「若山温泉」といった。
季節の果物などが並べて売ってあった。

「折戸温泉」は、途中に恐ろしい崖崩れ跡があり、かなりビビル~。
これも、この間の豪雨台風の被害と思える。

この崖崩れのすぐ横に一軒の民家があり、
その家には、別に浴室・浴槽の湯屋も隣にあったので
最初、この民家を「折戸温泉」かと思った。

この家には、一匹の犬が母屋と湯屋の間につないであった。
我々が、そこの湯屋を見学しようとすると
その犬が「ワンワン、ギャンギャン」ひっきりなしに吠えまくる。
まるで不審者になった気分だった。
そのヤカマシイ犬を尻目に、なんとか窓が開け放してある湯屋を見学したが・・
浴槽のお湯は抜いてあり、バスマットなどが2~3枚、外の物干しに干してある。
「もしかして・・あの台風の被害で近くの崖もこれほどひどく崩れているし、
犬は、その時の恐怖?をひきずり?吠えまくるし??もう温泉をやめたのかも???」
とまで考えた。
ともかく 何をビビッているのか?
恐ろしく吠え続ける犬だった。
夫は得意の?故事成語で
このような犬を「蜀犬 日に吠ゆ」という。
などと言い。
「蜀犬 日に吠ゆ」の言われを滔々と説明し始めた。
意味は・・
「昔・・中国に蜀という国があった。
蜀の国は、山深くて、一年中、霧が覆っていることが多い。
ごくまれに霧の合間から太陽の光が差し込む日があれば、
たったそれだけで、この国の犬は大層驚いてしまい
非常に恐ろしがって吠えまくる・・という意味らしい・・
しばらくして
「蜀犬」の故事成語を私が理解した頃・・
「あれ?でも・・何か違う」と夫が・・
「折戸温泉の浴槽の形がインターネットで見たのと違う気がする」と
言いはじめ・・
念のために・・もう少しだけ車を走らせてみることにした。
すると次のカーブを曲がった所に
なんとなんと!!「折戸温泉」発見!!

あやうく「折戸温泉」に行かず帰るところだった。

予想していたより、ずっと大きな建物だった。
玄関には86才のおばあさんがおられる。
この人は、今日の番台の当番だった。


シンプルな大きな浴槽が男女別に一つずつある。
感激する「お風呂」で
もちろん源泉かけ流しの贅沢な温泉。
この旅行で、最初に入った正真正銘の「単純泉」。

さきほどのワンちゃんは一般民家のワンちゃんで
自分の家の周りに怪しい?二人が来て、湯屋やらなにやら覗くので
必死で吠えていただけなのだ。
「蜀犬・・」でも何でもなく・・
失礼しました・・・
★「折戸温泉」データー★
・入浴料・・・・・・・200円
・営業時間・・・・・・10:00~22;00
・泉質・・・・・・・・単純泉(ナトリウム・炭酸水素塩泉=重曹泉の傾向がある)
・飲泉・・・・・・・・可能で、湯口から出る源泉が飲める
「折戸温泉・共同湯」ともいい、地域に根付いた極上の泉質の共同湯
ここのお湯は・・一度入ってみる価値あり・・