広島鉄道模型友の会 公式ブログ

ここでは、活動の様子や会員の作品を紹介します

競作作品の紹介

2018年09月01日 | 会員の作品
1位
『液化塩素タンク車』 製作者:セノハチさん


大好きな貨車という事で、いつにも増して気合を入れて製作しました。
せっかく作るならと液化塩素タンク車の4形式全部、タム2300・タム8500・タキ5400・タキ5450を作りました。
タキ5450の5両は安達のキットを組み立てまたは改造です、同じものを作っても面白くないのですべて違うタイプを作りました。
タム2300も安達のキット、タキ5407は安達のタサ5700キット改造。
タム8500とタキ5403のタンク体はホビーモデルのタンクコンテナ改造、台枠は全て自作です。
タンク体や台枠を作るよりも、ジャッキ受や航送フック等の小物を作るのに苦労しました。
塗装はガイアのサンシャインイエローを使用したところ、全検明けみたいな綺麗な色になり満足です。
表記はいつものMDプリンターで自作しましたが、社紋を作るのに苦労しました。
いや~、タンク車の自作って楽しいですね~♪。

2位
『大東亜決戦列車』 製作者:呉生まれさん


2軸貨車の足回りを様々に改造し、走行性能改造状況を比較できるような編成にするつもりだったが、コスミックのトキ900に手を付け方針変更→大散財!

【改造ベース】
コスミック:トキ900×10
中村精密・KTM:トラ20000×3
ペーパー+STウッド(ほぼ自作):トキ66000、トムフ1

【トキ900】
上回りほぼ素組、補強材のリベット表現、開放テコ追加、4両は台枠幅2mm詰め、アダチスポーク車輪、中梁表現、ホビーブレーキシリンダ、エコーエンドウ用ブレーキシュー等で横からの見え方は一応…

【トラ20000】
トム50000煽り戸上端突起を削り、増炭部上げ底設置、STウッド側板継足

【トキ66000】
ペーパーに細切りSTウッド貼付けの車体、余り真鍮板床板、アダチ軸受(1軸分:エポキシ複製)を3軸可動対応に加工

【トムフ1】
車体・車掌室共に細切りSTウッドを貼付け・組立(支柱・煽り戸補強:エコーリベット帯板)、屋根取外し可、室内表現、足回り:ワールド一段リンク・前後台車を可動(帯金復元:等角縦捻り)

【塗装】
艶消し黒…改造車は、既成部分と改造部分が分かるように濃淡塗り分け、木をベースとした部分はエタノール希釈墨汁による薄墨染(日に晒された木に見えるかな…)
標記部分:濃い墨汁で黒。全体に塗装が褪せた風にウェザリングしたつもり…
下回り他:艶消し黒
標記類:トキは西のワムハチ氏作成、他はモデル8石炭車用を流用
石炭:バラストを木工ボンドで段ボールへ固着、半艶黒塗装し搭載

(謝辞)
標記類を作成頂いた、西のワムハチ氏に深く謝意を表する。


3位
『チキ5200あき亀山工臨スタイル』 製作者:えるがさん


今年の競作のテーマは「貨車」、ということで僕はペアーハンズのチキ5200をチョイスしました。しかし、これがまたトンデモなのでありました…

ボディをエッチング板から切り出して折り曲げ。思ったより簡単に組めました。流すはんだの量はキサゲをしながらだいたい把握出来るようになりました。締結器などを組み立て、隙間を埋めるためにはんだを流しましたが、これを均すのに一苦労。面が多く1日では終わりませんでした。

ペアーハンズさんは割り切りがすごいらしいですが、大事なレール緊締装置が全く違うじゃあありませんか! それにしても割り切りすぎでしょう...。
少しでも似せてみようと思い、まずは試作。2本ある固定具(?)のうち上の方を支柱に固定し、ビスの圧でレールの上下方向を制限する試みます。意外といけるもんで、じゃあ、ということで製品に穴を開けてみました。板厚5mmに穴を開けるのは大変でしたが、金属なら支柱とはんだ付け出来るので安心です。あとは製品が無理くり再現していたバンドを作ればそれっぽく見えるでしょうか。
かまぼこ型の重りを押さえるベルト(?)のようなものを製作し、ベルト部分は帯材を長方形に曲げるのですが、枕木方向の辺を支柱間より少し長めにしておきます。それを片方に寄せて支柱に固定し、余った部分に蓋をして、締め付けるためのギアボックス(?)にしました。

台車に干渉して仕方ないシリーズの側ブレーキ。
説明書では暗に「付けるな」と書いてあるほどのパーツです。散々悩みましたが、テコを支える棒をエコーの帯材で自作し車体から浮かせてみるとあまり干渉しなくなりました。ひょっとして製品のパーツ設計のこんな感じになりました。

標識灯掛けはエコーの尾灯掛けを加工して使用、カプラーはIMONのHO-205、エアホースはエコーです。今回も例によってエアホースは吊り仕様。連結間隔は少し広めです。最初は短い方がカッコいいと謎の先入観でHO-201を選択しましたが、ディテール同士が干渉して色剥げすることを避けるならばこれくらいがベストな気がします。ステップも線材と余りランナーででっち上げ。

緊締装置を支える(回転を抑える?)もの。取り付け脚はw0.8xt0.3の帯材にφ0.4の穴を開けてそれっぽく。本体はφ0.4の真鍮丸線にTOMIXのコードカバー(多分DCフィーダー)を通して再現。

レールはエバーグリーンの断面がI字のもの。束ねるのはφ0.1のポリウレタン銅線で、2本をよってロープみたいにしてみました。また、片方のレールに開けた穴に通してから巻くことで位置を固定しています。

塗装では、緊締装置と工具箱(?)は暖色系なのでピンクサフで整えます。レール固定具はライトブルー、ブルー、グリーンのうち車番と色が把握出来たブルーを選択。個体差なんでしょうかボディはデカールを貼る関係で光沢にせねばならず、ガイアのピュアブラックを使用。隠蔽力も光沢も申し分なし、良い塗料です。緊締装置は黄かん色で塗装。
ボディに標記類を貼っていきます。付属のデカールに欲しい車番がなかったので形式と車番でそれぞれデカールとインレタを使い分けました。検査標記もインレタをひたすら並び変えてます。

緊締装置に墨入れ、ボディに軽く汚しをしたら組み立てていきます。レールはレッドブラウンで塗装し、ウッドブラウン+ブラウンを薄く吹き付けました。いつも使ってる塗料と同じでいいんだな、と思いましたがそもそもレールの鉄粉が巻き上がって錆びてるんだからそれでいいよなと。1人で納得。完成!

びっくりするぐらい大変でした。初めて金属工作するには随分とこってりした内容になりました。ヤフオクにもう1ユニットあったら作ろうなんて考えていましたが、さすがに無理です笑


3位
『なべトロ』 製作者:M田さん


ペアーハンズ製、HOナロー9mmなべトロエッチング板を作成。
走行しやすくなるよう車輪の加工に苦心。

5位
『ワキ8000系』 製作者:ダルマ35号さん



1:プロトタイプ
今年の競作のお題は「貨車」。でも貨車にあんまり思い入れのない自分はネタに困っておりました。
が、よく考えてみると、思い入れのある「荷物列車」にも貨車が入っているではありませんか。
と、いうことで「荷物列車」に連結されている「貨車」であるワキ8000系の製作と相成った次第です。

2:加工ポイント
ホビーモデル製ワキ5000プラキットを加工。ワキ8000はワキ5000との相違点を中心に加工。妻縦樋の自作、表記板の移設、屋上ベンチレーター設置、床下機器の加工及び台車中心間距離の変更(床板の切り刻み)等が加工メニューとなります。
ワサフ8000はワキ8000の加工メニューに加え、車掌室部分の自作(プラ板より)、デッキ部分の工作(手擦り、ハンドブレーキ部分の工作等)を実施。
車体表記は自作したものをクリアデカールにプリントしたものを貼ってあります。
 
3:苦労した点
車体工作も結構手間が掛かってますが、下回りが想像以上に難儀しました。
台車中心間距離の変更もそうですが、正規の車高にする為にはボルスター部分にかなり手を加えなければならず、またワサフに至っては他社製の台車を使う為に取り付け方法にもアタマを使う必要がありました。
 
手頃な価格のワキ5000プラキットがベースの作品ですが、出来上がってみると何とかワキ8000系に化けてくれたようで一安心しました。

6位
『シム19』 製作者:F原さん



昔、委託品に東京モノレールのプラモデルが出品されました。出品者はN○M○氏。
これを見て「モノレールが跨いで輸送する大物者をいずれ作る際の積荷(?)に出来る」と購入。今回の競作になりました。
1958年の日立製、18と19番が作られました。化学プラントの輸送用が本来の用途です、昔下松駅で見たような…
模型はこのタイプではなく、モノレール輸送の車体タイプ、犬山モノレールは笹島まで、読売ランドは南武線の某駅まで輸送され台車をタイヤに履き替えて道路輸送した珍車です。ただし、東京モノレール開業当時平和島車両基地は海上にあり船舶輸送かもしれません。後に鉄道輸送されています。
上面の幅が800mmなのでKSの帯金で簡単に出来ます、側面はただひたすらに糸鋸と格闘。側面に梁が多数ありこれが手間、2枚の写真から作ったのでディテールは適当です。
台車は日立C-1とこれまた珍台車、TR41もアメリカンですがこれは更にアメリカン、それはアメリカのナショナルフレブルアンドスチールキャスティング社との提携品、四国の土佐石灰のホキ5200もこの台車を履いてます。
アメリカ型の台車を流用すれば簡単ですが入手のしやすさからトミーのTR41を加工、元の枕バネを外し台車が接着しにくい材質なので薄いプラ板を軟質プラ用接着剤で貼り、その上にエコーのタッピングビスを半円にしたものを2個接着しコイルスプリングとしました。
積荷のモノレールは上回りを使用、車両全部を貨車に跨せたらレールに着いてしまいます、この方がいかにもモノレールを運んでいるように… 鉄道ファン誌の写真を参考にしました。
開業当時の青の濃淡塗装です、それでシム19、黄色帯を塗りたくなって219にしなかったのではありません…

懐かしのNHKの「宇宙人ピピ」のオープニングを思い出します。
♪ピッピッピー ピッピノピッピ


7位
『タキ16500』 製作者:西のワムハチさん


・加工
トラムウェイ製タキ35000を2両使用して製作しました。
タンク体は2両分を切り継いで延長、台枠は中央部をプラ材で作ったもので置換えます。台車はトミックス製に履替え。
実車はキセ(断熱材)で覆われており、鏡板が凸凹なのでプラストラクト社の楕円ドームを用いてそれっぽく作ります。タンク体の加工がひと段落したらサーフェーサー(黒)をスプレー。

床下のブレーキ関係のパーツはエコーモデル製を使用。
実車のブレーキシリンダーがパーツで販売されていないので、客車用ブレーキシリンダー(№1706)を加工し、元のA制御弁と空気だめのモールドを切り落とし、K制御弁を接着しました。
タンク上部のハッチはコトブキヤ製丸モールドを加工、その他カバー類はプラ板やプラ棒を加工。タンク踏板はエコーモデル製網目板から切出し。

塗装はガイアマルチプライマーを下塗りした後、ブラック(光沢)で塗装。デカール貼付け後艶消しクリアーでコート。

・完成して
実車資料の確保に苦労しました。図面1枚、画像3枚、写真2枚からディテールを調べる事になりましたが、雰囲気は何とか出せたと思います。


8位
『ソユーズ運搬貨車』 製作者:K野さん


グッドスマイルカンパニーから発売されたプラモデルを組立てました、ソユーズロケットと搬送貨車です。色々調べてみましたが形式名はわかりませんでした、日本でいえばシキでしょうか…
ソビエトのロケットは、スプートニク、ボストーク、そしてソユーズと大型化しながら同じ場所で打上げているので工場から発射点までは、最初から貨車で搬送しているのでしょう。
アメリカや日本と燃料が違いソユーズ自体頑丈に出来ているからこそ可能な搬送方法で、ネット上で動画も見られますが結構な速さで走っていきます。
キットの出来は、大人のビックワンガムと言えば理解して頂けるでしょうか? かなりダルい出来ですが製品化されただけでもありがたいです。
スケールは1/150ですが走行については全く考慮されていないディスプレイモデルなので、Bトレショーティーの貨車用走行台車Fにキットの台車から枠だけ切出してネジ止めで取付Nゲージの線路上を出来るよう加工しましたが、やってみると相当面倒でNの他の台車をそのまま取付ける方が楽だったと思います。また、構造上カーブを通過する事は不可能で直線走行のみ可能です。
次はHOで欲しいですね、欧州のメーカーやってくれないでしょうか? 中国製でも構いませんから…


9位
『コキ110タイプ』 製作者:しみじろうさん


・製作の動機
手持ちのコキに載せるコンテナを、どんどん新しいものにしていくうちに、ブルーのコキ106が余剰になりました。そこで、今年の競作ネタとして、いつもながら簡単に、かつ誰ともかぶらんだろう・・・という理由でコキ110タイプを作ることにしました。

・加工
ネットで同じように作った人を探してみると、タミヤのキャメルイエローを使われている方がおられ、自分も採用しました。塗装後は手すりの手ブレーキ側とハンドルを白にしています。

インレタは“くろま屋”さんのものを使用しています。実車が最近の検査でJRFロゴが消えたようで、好都合でした。標記の数字も、コキ110に合わせて変更しています。文章に書くとこれだけ、実際の加工もあっと言う間でした。

・ISOコンテナ
当初は31ftのコンテナを載せてお茶を濁すつもりでしたが、モリタのタンクコンテナの新製品が発売されたこともあり、発売済みのものも加えて、積荷としました。コキよりもコンテナがメインになってしまいましたが、セノハチ様から「コンテナも貨車のうち」とのコメントに救われました。余談ですが、気づけばISOコンテナを既に10個も作っていました…。

9位
『シキ120B』 製作者:かっぱさん


コスミックのキットを素組したものです。

ネットで写真を見た時に、この雰囲気に惹かれ、しかも何より『1両で済む!!』っというのが決め手でした。

アクリル製で、素材色も黒なので、塗装しなくても大丈夫で簡単!! 的な触れ込みでしたが、若干歪んでいる部材があったり、ありがちですが?説明書通りに組むと間違える!とかあって、部品を再取り寄せするなど、時間の無い中で結構焦りました。

さすがに部品の継ぎ目だらけなので、やはりパテ処理は必要でやすりがけをしていると、何度か部品が割れる!という事態が・・(汗)

そしてパテ処理をしたからには、無塗装という訳にはいきませんが、車輪がハメ殺しになるので、組んでからの塗装になると、車輪にも色が入ってしまうので、塗装後に溶剤で車輪だけ拭き取りました。

表記類は一切キットに含まれておらず、デカールを外注するのも面倒だったので、パソコンで白黒反転印刷とか試しました。しかし、小さい文字は潰れて真っ黒になってしまい、最終的に、大きなところで会社名と換算等の表記部分のみ、テプラで白黒反転印刷したものを貼り付けてました。

ツヤ消しクリアーを少し厚めに吹けば表記を含め違和感なく見られる様になりました。

11位
『セフ1』 製作者:てつまろさん



2018年の競作テーマは「貨車」。何を出展しようか悩みましたが、会員手持ちのキットや仕掛りを消化するのが競作の目的の一つでありますので、かなり前に購入したMAXモデルのセラ1石炭列車を計画。目玉は編成両端のセフ1。

セフ1はKSモデルの改造キットを購入して制作スタート。同封されたメモに等しい説明書によれば簡単にできそう。「こりゃ楽勝で、編成組んで、セフはテール点灯というギミックでも仕込むか。」と工作を進めて行きましたが、一筋縄では行きませんでした。
改造キットの車掌室窓のエッチングのバリを修正し、箱に組みます。テール点灯化を考えていますので、屋根は取り外し可能にしました。
車掌室と床も取り外し可能にするため、アングルを着けてM1.4ネジで固定できるようにし、破損しやすいステップは床にしっかり半田付け。車掌室がしっかり組めたので、セラ1の炭庫部をカットし、いざ位置合わせ・・・。と思ったら、なんとステップと台枠周辺のディティールが干渉してセッティングできません。おまけに車掌室下の台枠長も2.5mm足りません。
台枠は車掌室床にチャンネル材を半田付けして再現し、干渉する台枠部は鑢で削って合わせました。ここまで完了したのが締め切り3日前。
調整できたのは2両のうち1両だけ。テール点灯も準備工事に留まりました。
あとは速攻で下地処理を行って、当日朝に黒色を吹き、レタリングと窓ガラス嵌めを行って、なんとか間に合いました。
塗装前にしっかり合うように調整したのに、塗装後再度組んだら炭庫と車掌室の間に隙間ができてしまいました。プラキットに真鍮のパーツを繋ぐのは難しいですね。