広島鉄道模型友の会 公式ブログ

ここでは、活動の様子や会員の作品を紹介します

天賞堂旧製品のレストア

2006年10月28日 | 会員の作品
今回は、20年以上前の『天賞堂EF58』を、レストアを兼ねて鋳鋼先台車を履いた5号機を作りました。毎度の事ながら、足掛け6年の長きに亘った改造なので画像は少ないのですが、皆様のご参考になればと思い紹介します。



この車両は、7年近く前に某所で購入した『天賞堂EF58最終タイプ』の新古品で昭和57年の製品ではないかと思います。まずは車体を分解し、小物類のパーツを取り外した後に車体の塗装を落とします。
この頃の製品は、一部のパーツにプラパーツを用いており、経年により塗膜が剥げ落ちている箇所もあったので、数年前に天賞堂から分売パーツとして発売され、購入しておいた『EF58SG機用パーツ』を使い、SGダクトやハッチ等を交換しました。同時にランボードやベンチレータをジャンクキットの金属パーツに交換、屋根上の水切りを真鍮線で新設しました。
製品では正面窓を塗装で表現をしていましたが、立体感に乏しかったのと若干窓の幅が狭かったので、横に少し拡げてHゴムをΦ0.2の真鍮線を使い現物合わせでハンダ付けをしました。これに合わせて正面水切りも修正しています。



続いて足回りの改造ですが、モーターをMV-8からEN-22に交換し走行性能を上げました。ただし、モーター軸の径が小さいので真鍮パイプをはめ込み、既製品のシャフトが使えるように工夫しています。この方法はF原氏の直伝で、当鉄道の天賞堂旧製品は全てこの方法で足回りの性能を上げています。
今回は、将来のDCC対応に備えて前照灯をLEDに交換し、それまでのプリント基板を廃し、コネクターで結線しました。これで接触不良による、ちらつきも無くなりました。
今回は、仲間が持っていないタイプのEF58を作るといったコンセプトなので、先台車はBONAのパーツを用いて鋳鋼台車に交換しました。軸箱部分を残しイコライザー部分を平面に削り、パーツの欠き取り部分に合うように全体を整えながらはめ込み、エポキシ系接着剤で固定しています。


下から見るとこんな感じです。

塗装までの下処理として、車体をトイレマジックリンで磨きます。これだとハンダ部分の腐食が無いので安心して車体が磨けます。そして、シールプライマーを吹き1週間かけて完全に乾燥させてから塗装に入ります。これは、ラッカー系のシールプライマーと私が使うアクリル系のプラ塗料とでは、乾燥時間の差による塗膜の硬化の度合いが違い、塗膜のひび割れの原因となるからです。
先程も書きましたが、私はラッカー系塗料の扱いが苦手なので、プラ塗料を用いています。クリーム色はGMカラー、青15号はモリタの製品を用いています。モリタの青15号は色合いが気に入っていますので、当鉄道の標準塗料としております。
塗装後に、飾り帯を磨きだしてGMのクリアー(№44)を吹いて全体の色調を整えています。

正面ナンバーの切り抜き文字はTomix製品を、横のプレートはだるまや製品を用いています。細かいディティールアップは行わないつもりなので表記類は入れてありませんが、エンド表記位は入れようかなとも考えています。



浜松区のカマといえば荷物列車をイメージされるでしょうが、ブルトレも牽いていたんですよ。まずは運転会で荷物列車を牽かせて楽しみましょう…おっと、後にはEF61-200を忘れずに…(笑)


KATO 12系の加工

2006年10月13日 | 会員の作品
KATOから発売されている、HOプラ製品の初期製品に12系客車があります。わが鉄道にも急行列車用として数両配備されていますが、この度『急行だいせん』を再現すべくTomix製14系寝台車と混結するための専用車両がお目見えしました。改造内容はKATOカプラーをTNカプラーに交換しただけですが、車両間隔もより実感的になり見栄えするものとなりました。今回は少しだけディテールアップしたスハフ12と一緒にご紹介してみましょう。

まずは、加工前に車体を分解しますが、不要である伸縮ドローバー関連のパーツを全て撤去します。続いて床板の加工ですが、TNカプラー取り付け穴をあけますが、伸縮ドローバーの欠き取り部分と干渉するので、床板上面にt1・0のプラ板を貼り付け欠き取りを塞ぎます。
次に穴あけですが、床板の端から11mmの位置に枕木方向にケガキ線を入れ、次にレール方向に床板中心線を入れます。枕木方向のケガキ線上に、中心線から左右9mmの場所に2ヶ所、2mmの穴をあけます。
TNカプラーの加工ですが、本来の取付用である爪をカットし、上面をフラットにしておきます。最初から取付穴はあいておりますので、これ以上の加工は必要ありません。
次に取り付けですが、M2×5ネジで固定するのですが、ネジ頭を車内側に入れて床下側から黒染めナットで固定します。車内側にナットを入れた場合、室内モールドのパーツと干渉し浮き上がる部分が出来ます。見栄えが若干悪いのですが、加工の手間を考えるとベターな方法だと思います。


下から見ると、このような状態です。

TNカプラーに交換後のオハ12

実際に連結面間隔を比較してみると、その差は歴然です。全てを確認したわけではありませんが、通常の曲線通過には全く問題なく、亘り線通過も問題がありません。Tomix14系寝台車とほぼ同じ間隔になります。


加工前

加工後(方向幕はモリヤ製パーツを使用)

14系と連結しても違和感がありません。

オハ12はカプラーを交換しただけですが、スハフ12は若干のディールアップをしてみました。
まずは屋根上の排気管ですが、製品では筒状の突起があるだけですが、これを削り取りKATO製キハ82の排気管をはめ込みます。さすが最近の製品だけあって、排気口のメッシュ部分までモールドされており、より実感的になっております。ただし、このまま取り付けると嵩高になってしまいますので、実際よりも深くはめ込みます。
この排気管パーツは、キハ82系には余分に入っており、また製品自体が再生産されていますので、Assyパーツとして入手が簡単に出来るのではないでしょうか?
正面の元だめ管コックは、珊瑚製のエアーホースのホース部分をカットした物を取付ています。トレインマークは、モリヤ製の絵入りマーク(品番1439)をt1・0プラ板に張り付けて厚みを持たせて、縁を銀色に塗って接着剤で貼り付けています。
機関車側のカプラーを、Kadee5番に交換すれば完成です。


完成したスハフ12。判りにくいのですが排気管部分をウェザリングしてみました。

こうして、簡単な加工で『急行だいせん』用の12系客車は完成しました。お手軽プラ製品を少しだけ加工する事で、もっと楽しめるのではないでしょうか?

皆さまも、少し楽しんでみませんか?

注:会長個人のブログより転載しております。