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消費税増税と責任ある政治の中身、週間東洋経済2/7

2009年02月03日 | Weblog
「現役世代と高齢者の不公平」
原田康@大和総研常務理事・チーフエコノミスト。

こういう解説がされずに増税が玉虫色に表現を変えて決着した。

そもそも将来の社会保障の財源という消費税の表向きの議論自体が
欺瞞を包み込んだものであるという指摘。これまでの消費税の導入、
増税にあたり、年金ではその分の給付を引き上げてきたという事実。
これを物価スライドというオブラートに包んできたが、明らかに
高齢者は消費税分の補助金が出てきたということである。

これが何を意味するか、現時点では世帯主が65歳以上の家庭は
28.1%であるが、これが2052年になると40%になる。
現行のやり方を継続すると、残り60%の若手世代が消費税も
年金も負担するという不公平がまかり通ることになる。

引用
「政治家が本当に将来世代のことを考えているなら、将来の
消費税増税においては、それによって物価が上昇しても年金
支給額を上げないことを明らかにし、かつそれを国民に納得
してもらうための活動をしなければならない。」

と結んであるが、いったい議員のどのくらいの人がこの事実を
認識しているのか、大いに疑問である。いつのまにか自分も
年金を受け取る世代になった。しかし過去にはその分多額の
掛け金を支払ってきた。これが掛け金ではなく先輩世代への
支払い金だと知ったのはずいぶん後になってからであった。

そういえば、当時リタイヤされた先輩が、皆さんのおかげで
たくさん年金を頂いておりますと言っていた。その方も昨年
他界されて、次は我々から団塊の世代が年金受給世代に入る。

若手議員がこの事実を示して、今後の消費税の扱いに口を
出してゆかないと、ひどいことになる。たくさんのマスコミ
の解説でもこの話は初めてである。

ちなみにこの記事の最初には、給付金を「支払ってやる」
という麻生総理の態度は許せないと、あの不人気の前大統領
ブッシュでさえ「お返しします」という言い方をした、
税金は政府や官僚のものではなく、国民からの預かり物
であることを忘れているこの国の政府、官僚はおかしい
という批判がある。そのとおりだ、ましてや埋蔵金などと
称する自分のための税金隠しは許せたものではない。

写真:雪景色の続き、義兄による。
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