日本の進路を考える

戦後70年が過ぎてもいまだに自立できない日本を考える。

古閑、まさかまさかの逆転優勝、賞金女王もまさかの逆転

2008年11月30日 | Weblog
女子ゴルフ最終戦、最終ホールでまさかまさかの可能性が一気に起こった。

1打差で優勝のはずのジョンミジョンがグリーンオーバーの上にダブルボギーで
脱落。不動は短いバーディをはずしてそのままの優勝は消えたが、
更に短いパーパットでプレーオフのはずが、まさかまさかのボギーにしてしまう。
カップのふちでくるりと廻るあれである。

こういうドラマが起きないと古閑の賞金女王は消えていたのがまさに奇跡的。
起きてしまった。
せめてプレーオフにと念じていたであろう古閑にとっては
昨年に続けて同郷の先輩を押し退けての優勝、おめでとう!

写真:11月19日の夕方富士の傘雲。雄大で息を呑む。
   最近携帯カメラのピントがおかしいのが惜しい。

ボストン美術館浮世絵名品展、お勧めだがあと三日

2008年11月28日 | Weblog
東京江戸博物館には初めて入った。戸惑うこともアルくらいの巨大さ。
バブルの象徴のひとつでもあるとか?
そこで表題の浮世絵展。この内容が凄い。明治期以来の収集で積み重ねた
日本美術のコレクションとして国外では最大かつ極めて貴重な数々の名画。

本物を見ようとボストンに行った折にはいつも美術館を訪れ、もちろん
ピカソの人物画やセザンヌなどの印象派にも見入るが、浮世絵の展示も
期待してゆくが、残念ながらこれらの浮世絵の展示は少ない。

菱川師宣のかきつばた屏風絵は見事でうなったが、今回里帰りした
たくさんの美人画や北斎他の一連の有名な版画は展示が少ない。つまり
死蔵されているのだ。

つまり、今後もなかなか見ることのできないコレクションである。
残念ながら今月一杯の会期で、今日を入れて3日間。

昨日は雨のおかげですいていたのだろう。11時半に到着して少し並んで
チケットを購入して向かったのは2階のレストラン。イベントメニューの
ボストン名物クラムチャウダーの食事をすかすかのレストランで頂く。
済んで出る時にはお昼の時間で、ずらりと並んでいた。うまくいった(笑)。
が、クラムチャウダーは期待したものとはちょっと違って少しがっかり。
メインの豆と豚の煮込みはおいしかった。アメリカ料理っ!という感じが
うれしい。

さて、場内はやはり混雑。もともと版画の大きさがあの程度だから、一人
正面で見つめると他の人からは見えない。他の絵画展のように上に飾ると
細かいところが見えないの目線の高さの陳列である。後ろのほうから
頭越しでの鑑賞ができず、時間がかかった。

いやそれでも際立つ美しさと繊細さに江戸期の芸術の素晴らしさを体感した。
なかでもやはり本物、北斎の富士山、これは中でも色の具合やその他で類を
見ない初版と思われる貴重品、それにたくさんの美人画の着物の黒の目を
見張る美しさ。やはり、本物の色は印刷物とは違うなと感じ入った。

東京江戸博物館の常設展にも入れると思ったら、別料金だとガードマンに
入口で注意され、3階に下りて窓口で、差額ですと購入して入場。

小学生の団体がバスで何台も乗りつけるスケール。いやこれもなかなかの
見ものであった。エレベータで久しぶりに外人と英語でしゃべった。
江戸は素晴らしいと言って降りていったおば様に、浮世絵も見た方が良いよと
進めたがさて、...

土日は混雑することだろうな。

写真:全作品の解説入り。これもなかなかの見ものである。


地に落ちた総理の仕事ぶり

2008年11月26日 | Weblog
まともではない。米国次期政権が着々と明確な対策を打ち出している中で
この混迷の日本の動きは何事だろう?
政局より経済対策と言った人が明らかに矛盾した行動である。

小沢も小沢で話にならない、この二人が悪くしあうこの国の不幸である。

なぜだろう?

政治の世界が世襲になったから?
田中角栄が全てをおかしくしたという意見もあるようだが、
妙に何もしなくても努力しなくても生きてゆけそうなこの国の甘え文化
どこから来たのだろう?

占領軍の日本弱体化戦略まで遡りたくなる。
何でも反対、何でも平等、目立つ人を押し潰す、
村社会の閉鎖感。

できすぎ遼君にやきもちか、地雷攻撃のいたずらまで、
自分が努力しなくてできないのに、できる人のことを
ねたむ、悪平等を進める児童教育に心根の根源がありそうだ。

株価は低迷を続け、寒い冬に向かって、寂寥感が募る。
困ったものだ。

次官襲撃事件も、中身がどうしようもない、もっと悪なら
まだ分かるとは言えないが、唾棄すべき動機と行動。

世界から賞賛された明治初期の日本人のモラルはどこへ行って
しまったのだろう?

写真:実りの秋、花柚子豊作。

文芸春秋十二月号、総力特集「世界同時不況」

2008年11月24日 | Weblog
「日本は甦るか」
高橋洋一:埋蔵金の言いだしっぺの方、小泉内閣の竹中の強力スタッフ。
榊原英資:元財務官、早稲田大学教授、民主党の財政の知恵袋らしい。
竹森俊平:慶応大学教授。
渡辺喜美:元金融相、公務員改革推進で頑張った人。
水野和夫:三菱UFJチーフエコノミスト。
田村秀男:産経新聞編集委員。
意見の対立が鮮明。非常に面白い読み物。

この議論を追うと民主党と自民党の良識派の意見があまり違わないことが
わかるが、少なくとも竹中路線と榊原路線とは相当に違うことが分る。
お互いに金融政策の方向が反対を向いているところが目立つ。

高橋、渡辺の主張は上げ潮派路線、日銀の利下げが遅くて小幅すぎると、
榊原は民主党の地方、農業支援を主張して、利下げは逆と言う立場。

危機感は共有しているし、榊原は渡辺に「民主党に来なさい」とまで発言。
いくつかの表題で区切りにしてあるが、最後の
「4.GMがトヨタに買われる日」
というのは、生々しいが、無いとはいえない現実の動きではないか?
過去には繊維、家電、造船と米国の産業を根こそぎ日本が引き継いで
更に韓国、中国へと手渡している。自動車の世界にも起こりうる歴史だ。

先日TVで放映された
米国議会のビッグスリー経営者への質問は正鵠、かつ刺激的であった。
巨額の報酬と自家用ジェットによる往復を知ったら、国民が支援を
許すわけが無い。そのように動き出している。
ビッグスリーの経営努力は燃費、排気ガス、小型化、品質などで
日本企業に完全に水をあけられている。
傲慢な経営態度に終始して自らの首を絞めている彼らを救うのは
米国政府ではなく日本企業かもしれないし、中国ということもあろう。

つまりGM危機がトヨタの株価を下げるのは不可解。
破産宣告されたら日本車メーカー株は上がりこそすれ
もう下がることは無いのではと考えてしまうが、
いかが?

写真:上野公園の欅林。
   芸術の秋深まる。

アオキもほれる遼くんの技、フェニックスで2位。

2008年11月24日 | Weblog
惜しかったともいえるし、良くぞ最後まで崩れなかったとも思う。
バンカーからや、ベアグラウンドからのショットなど、解説のアオキの
予想を超えた技術で、うなる。まだ17歳だろう?この歳で10年以上プロを
やっている以上の技術だよと、アオキがべた褒め。若いと言うのはいいねぇ、と。
男子ゴルフの低迷を一気に晴らしてくれたハイティーンプロ。
昔も書いたが、いやー本当に御両親に感謝である。良く育っている。
そして、インタビューの言葉が実にいい。

女子プロゴルフは宮里藍以来激変した。
男子プロにもその気配。いいことだ。

そういえば、宮里藍とともに走ってきた横峰さくらが
今期待望のそれもぶっちぎり初優勝、おめでとう!

追加:アオキだけではない。
JGTのオフィシャルHPからの引用
~~~~~
最終日、同組で回ったブラント・スネデカーは今年のマスターズで3位に
入った選手だ。「リョウはワールドクラスの選手。とても良いプレーで
17歳とは思えない」と絶賛。そして、「マスターズで会おう」との
メッセージを残した。
~~~~~

写真:東京国立博物館前のユリノキ。綺麗に色づいた。

高校生の感想文

2008年11月21日 | Weblog
校長先生から全校生徒の感想文のコピーを送っていただいた。
900人弱。全部読んだ。一年生、二年生、三年生と徐々に
面白くなると期待していたが、アニハカランや一年生が一番面白い。

字が綺麗な生徒の文章は筋道もきちんとしている気がする。
もちろん、勢いのある書きなぐりも感じてくれたことが良く分り
おもしろい。三年生の一人に、ちょっとひねた感じの感想があった。
曰く「目線が見下している」(笑)
そうねぇ、子供より孫に近い子供達なのだから、当然がきの集団と
いう気は否めない。そうみえたか?と笑う。でも感想には興奮して
結構話の印象が残ったのがわかり、面白い。

こういう子が伸びるのよと、つれあいのコメント。そうだろうね。
自分が現役高校生の時、感想文は書かなかったが、このジイサン
何を言ってるのかねぇと、半分馬鹿にした気がする。

短い時間で、はしょりまくったので誤解もされているのだが、
みんなが自分の人生設計のことを考えてくれたようで目的は
果たしたのだろう。きっと聞かなかったよりこの話しをきっかけに
彼らの人生は深みのあるものになることだろうと自己満足(笑)。

時間が延びたと文句を言ってあったが、それは講師の話ではなく
講師紹介と校長先生のお礼の言葉が長かったのであり、こちらは
秒針レベルで時間は合わせたのですよ、と書いておきたい。

子供達が世の中を見るために、自由にインターネットに触れる
ためのPCをぜひ設置してくださいと校長先生にはお願いをした。
図書館に準備しましたと電話が来た。いいことだ、うれしい。

写真:#15のグリーンと奥の欅。

世界中の政府トップが集まっても

2008年11月18日 | Weblog
市場は無視に近い。今朝読んだ東洋経済の記事には2011年がボトムで
円ドルは50円になるという三井住友の宇野さんの極端な意見もあるようだ。
これまでの日本製造業企業のあり方の根底を揺るがすものになりかねない。
一方では円高メリット企業も多数あるし、従業員の数では円高企業の方が多いと
いう統計がある。国内ではすでに円高バーゲンもあるようだが、さてさて
為替の行方で経済大混乱というのは、単純に考えると奇妙な話なのだが、実態は
微分で動く。計画経済ではない人間の思惑が、世界中でつながってしまって
大混乱という、しばらくは混迷の時期なのか?
その一方で、国内政治の矮小なやり取りに終始して、この大混乱を乗り切る
方策が見えてこない。いやはや。

読み始めた「ローマ人の物語」の終わりは、時代の変化に気づかない皇帝たちの
無策と基本的な構造の変革がずるずると帝国ローマを崩壊へと流してゆく、
無策なトップが次々と交代する今の日本の姿と重なる恐怖感を覚えてしまう。

写真:秋さなか、#8、猪鼻神社前のもみじ。



大琳派展

2008年11月14日 | Weblog
上野の国立博物館で開催期限が数日と気がついて、あわてて行った。
JR上野駅の改札の中で入場券を買い、
先日見たフェルメール展は待ち1時間以上を横目に公園を通り抜けてゆくと
なんと、こちらも10分待ちが20分待ちにのびて、この写真の四列大行列。
西日の強い日差しに閉口しながらも、場内に入ると大混雑。

しかし、長年見たかったカキツバタ屏風絵、風神雷神図、たくさんの蒔絵
工芸品、いや、行って見てよかった。目が覚めるというかジーンと脳の奥が
反応した気がする。この動きは右脳なのだろう。漫画を見ていても起きる
現象であり、自分で左右反対の絵を描くとこの動きが分かる。

波裏の富士の波の様式が琳派にもたくさん見られた、きっとオリジナルは
こちらなのかもしれない。
尾形光琳の国宝、燕子花図屏風と鈴木其一の国宝、夏秋山水図屏風は圧巻。
印象派がうなった日本の様式化のリズムが絵の中に引き込む感じがした。
絵葉書を買ってみたが色が違いすぎてがっかりである。それでも自宅に
戻るとこの絵葉書でも素晴らしい。本物を見た直後はげんなりする位で
あったのだから、本物の違いがどのくらいのモノかが分かる。
どちらも根津美術館所蔵。ボストン美術館からは来ていなかったのが残念。

この展覧会も日曜日まで、明日からの二日間大混雑なのだろう。
上野公園の樹木の秋色も実に綺麗だった。


めっき、ぼろぼろにはげてきた

2008年11月13日 | Weblog
要するに無教養の証明が、漢字の読み違いの連発、それも対中国の対話でも。
恥ずかしいの一言。要するに懸念していた通り、漫画レベルである。

景気対策と称した給付金も、思いつきの選挙対策と野党から批判されてきたが
どうやら、使いこなすべき官僚の助言はなかったようだ。自治体の首長の
大半が止めてくれと言い出している。本当に困っている人は大いに期待して
いたはずだが、こうなると予算成立も危ういし、民主党政権にひっくり返って
おしまいと言う茶番もあり得るのか?

困ったものだ。

IMF強化では10兆円と言う凄い金額の資金拠出をすると、朝刊トップ。
世界の景気対策にはすぐ動けるが、国内の対策は支離滅裂の状態。
NY株価下落を受けて今日もドスンと落ち込みそうな東京株価。
なんとかしてもらいたいものだ。ぶつぶつ,...

写真:#8の秋の気配。クリックで広がります。

出前授業

2008年11月11日 | Weblog
体育館一杯に座って待つ全校生徒、PTA役員からの講師紹介があり、
演壇に立ち思わず本音のジョーク一発
「あれ、何で女子高生は後ろなの?楽しみにしていたのに」

理由は不明だがそのように男子生徒の後ろに女子生徒が座っていた。
帰宅して話したら「お姉さまが後ろから監視しているのでしょうと」指摘あり。
そうかもしれないが、まあ半分本音のジョークが受けて、場内はどっと笑った。

これで、半分成功。みんなが話を聞いてくれる雰囲気ができた(笑)。

「志を果たしに」みんなぜひ志をもって社会に出て行って欲しい。
現在のみんなは何も知らないということを知って、世の中のことをもっともっと
勉強して欲しい。自分の職業としても知らないこと、分野がたくさんある。

自分の過ごしてきたコンピュータの世界は、日本の黎明期から今日まで新技術と
その応用の広がりを実感しつつ、いくつかのエポックで仕事をしてきた。
中には世界で最初のものもあり、かなりの影響と貢献をしてきたつもりである。

現時点で見て、たとえばiPS細胞の世界は今後無限の広がりを持ち、神様の
領域へ踏み込むことになるだろう。お医者さんの世界を超えて物理と化学と医学
の融合した新しい技術の世界が広がる。一方文科系の方面でもたとえば現在の
国の仕組み、制度などにはまだいろいろな欠陥があるし、新しい世界にあわせて
変えてゆかなければならない。そのためには日本の歴史を学ぶことが必須だ。

第二次大戦がなぜ引き起こされて、広島長崎に原爆落とされ、東京をはじめ
とする大都市が焦土になるほどの無差別爆撃を受け続けるまで、
降伏できなかったのかは、個人的に大きな疑問であった。
これらの原因のひとつが帝国憲法の欠陥にあることが、二冊の本でわかった。

世界の中で日本に生まれた幸せを当たり前だと思わないこと、あのアフガンや
北朝鮮に生まれた人たちに比べて、この高校で学んでいることがどの位幸せな
事かを良く考え、せっかくのチャンスを自分のものにしてもらいたい。

時間は50分ほどであったが、聞いていた先生たち、PTA幹部の皆さんが
喜んでくれたのはうれしかった。特に体育会系の熱血校長は長いお礼の言葉で
挨拶をしてくれた。同級生の仲間も3名出席して、感激したと誉めてくれた。

その昔、自分も大先輩が来て、同じように話を聞いたことを覚えている。
恩返しができたかなと、終わって懇親会で思った。

生徒たちへの最後の言葉では、そのことにも触れて、この中から将来
後輩たちを励ましに来てくれる人が出てくれるようにお願いしますと
呼びかけた。

写真:羽田空港、熊本行きの機体。