日本の進路を考える

戦後70年が過ぎてもいまだに自立できない日本を考える。

ゴーギャン展、続き:近衛師団司令部跡

2009年08月29日 | Weblog
同じ入場券で美術館の常設展と工芸館を見ることが出来る。平山郁夫のビデオをゆっくりと見ていたらいつの間にか時が過ぎて、この工芸館のレンガつくりの建物に到着したら入場制限時間を過ぎてしまっていた。

初めて訪れた工芸館のこの建物、立派だなぁと見るとなんと、これは近衛師団司令部跡とある、歴史的建造物であった。敷地内には北白川宮の乗馬姿の実に見事な銅像もある。春の花見にはいつも行く北の丸公園の一部であるが、こういうものは気にしてこなかったなぁ。

帰りの竹橋へのくだりの坂道の途中道路の左に面白い標識があった。警視庁第一機動隊と縦書き。北の丸公園全体が、近衛師団の拠点であったらしく、今も武道館と機動隊というこわもてが集まるのが面白い。

ゴーギャン展

2009年08月29日 | Weblog
国立近代美術館で開催中のゴーギャン、人生、命、運命などをしっかりと考えさせる最後の大作の解説が面白かったし、考えさせられた。その中心でアダムに模したとされる木の実をもぎとる男を平山郁夫画伯が浮世絵の版画にした経過を別室のビデオで見ることが出来る。当然ながら、ゴーギャンも江戸の浮世絵に大きく影響されたひとりであり、平面に印象的な赤い色を塗る画法は役者絵を思わせる。
一枚の大作の中に人生の時の流れを表現して、背景にそれを見つめる再生の女神が配置されている。人生の最後はミイラのモチーフで老婆を示す。こういう絵の中の物語を読み取ることは普段あまりしないのでおもしろかった。

連日展覧会に出かけるのは、秋になりかけていることを何となく感じているからか?そういえば、朝夕の涼しさの中では蝉の声もだんだん悲しく聞こえだしてきた。

美術館の道路を挟んだ反対側の皇居の周りの道は、若い頃何十回も走った皇居周回駅伝のルートだし、この日も暑い中をランナーがちらほら見えた。

この写真は美術館の上の階にある休息所からの展望である。皇居の向こうの東京駅方面の巨大ビル群の建築が今も進行しているようだ。

明日にも日本の首相にナルかもしれないおバカさん

2009年08月29日 | Weblog
米紙に寄稿の「鳩山論文」相次ぎ批判 米国内の専門家ら(朝日新聞) - goo ニュース

ある経済チャットの中に、強烈な鳩批判をする方がいてマニュフェストを隅々まで見たが、そういうことは書いていない。アメリカに向かって書いていたとは、これが元だったのだと分かった。米国との関係を希薄にして再軍備をすると言う田母神ならまだ分かるが、中国、北との友愛でアジア通貨統合まで目指すという論文らしい。非現実の極み、噴飯モノ。これが明日の首相では、日本経済はひっくり返り、外資も逃げ出し、株価暴落、日本沈没、恐ろしいことになる。

マニュフェストには書かずに外交に通じるような事を書いてしまう独りよがりは、危険な独裁の臭いがする。こいつは非常識の極みと言うものだろう。いよいよ信じられないという気が強まった。

既に郵政会社は西川体制を緩めていると報道にある。これが全ての不幸の始まりなのだろう。

麻生以上におぼっちゃま、政治をおもちゃにして国を再び壊してしまわないように願うばかりだ。選挙民もみんながそうだからという選挙行動はやめてもらいたい。それこそいつか来た道全員で不幸な戦争に突入した20世紀の日本の繰り返しになりかねない。いまも傷が残り広島には、二度と繰り返しませんと書いてあるではないか?今こそあの立ち居地の分からない不思議な文面を思い出すときなのかもしれないと、宇宙人を前にして思う。

「海の都の物語」ヴェネツィア共和国の一千年、1、塩野七生

2009年08月27日 | Weblog
新潮文庫8711~8716の6冊シリーズ。

ローマ人の物語と同様にイタリアにいて歴史と現代との社会文化比較をしながら
語る、その第1冊を終わって、今2冊に移る。いつものこの方の語り口は展望が
はっきりと示されて、まずヴェネツィアの奇想天外な成り立ちから始まった。

そして、通商国家として統治ではなく運営していく基本は現実主義である。
民族の大移動によって追い出されていくところが無くなって、誰も攻めて
こないであろう浜辺に国を造り上げるこのエネルギーがまず凄い。

反対側の北海ではそのずっと後になって、オランダが自国領土を海に向かって
堤防を造り上げて広げたが、ヴェネツェアではその数百年前に、真水も畑も無い
海岸に国を造り上げた。

真水の確保がこれまた仰天の仕掛けである。穴をほって丸い大きな壷を作りこみ
その中央に井戸をつくる。丸い穴全体が雨水を受けてろ過する装置であり、常に
真水が確保される。滝のような真水が当たり前の日本からは想像すらできない
話だ。

この国はローマ帝国亡き後の東西キリスト教帝国の間に挟まれて、アドリア海に
航路を確保して東西貿易を国家として営んだ。その基本精神が実に公平でうまく
営まれたのが分かる。東はインドや東洋の物産特に香料を ビザンチン帝国の
地中海側まで相手が持ってくる、ここで西欧の金属製品や織物との貿易が行われ、
国営船団に乗った大金持ちから立ち上げ期の櫂こぎ手の個人商人までが、商売を
した。

船団はいつ襲われるかもしれない海賊や異民族からの防衛にも工夫がされ、
いざとなると漕ぎ手も戦闘員になる仕組みである。

中小企業を大事にして独占を許さないやり方、その後銀行ができて為替による
決済を取り入れるなど、現代の電子マネーとはいかないが、金貨銀貨を持ち
運ばずに異国との決済をしていたとは驚きである。

その間、東西のイスラムを含めた国家間の戦争は絶えないが、それでも通商は
しぶとく継続される。

とまあ、全部話を書いてもしかたがないが、語り口は塩野一流の講談調、
引き込まれる事は請け負いたい。

あと5冊残るが、楽しみである。
ちなみに、この文庫本は近所に住む息子から廻ってきたもの。

写真:夏の霞たなびく富士山。

フランス絵画の19世紀展

2009年08月26日 | Weblog
横浜美術館最後の一週間になって、やっとでかけた。

近場であるため、かえって乗り換えて面倒と言う気がして
期間終わりまできてしまった。あと数日31日まで、
まだの方お勧め。大人1400円。

とにかくたくさんある、若いきれいな男女の裸体画がたくさん。

最後のほうにはゼザンヌのこれぞ印象派もいくつかあった。

出口で絵画のDVD予約販売をしていた。世界の名だたる美術館、
凄いと思わず話しを聞いたが、19万円なにがし、欲しいが
全部は要らない、オルセーだけ売らないの?と聞いたが限定300部
学校などに売れているそうだ。

うーん、光の具合が本物を見るよりコントロールできて、足腰が
動けなくなった時のためにとも思ったが、その時はきっと目も見えず
口も利けずだろうなとあきらめた。

ちなみに、京都奈良の仏像の映像化で高いところのしみに見えていた
点が天女の絵であったという発見があったが、このシリーズでも
ミレーのかの落穂拾いの背景には40数名の農夫が描かれている事が
分かったそうである。

そうだよね、あそこでは見ている人も多いし光もくらいからねぇと
冷やかして、そろそろなくなりかけている後ろ髪を引かれつつ
常設展へと向かったのであった。

ねこと網戸

2009年08月24日 | Weblog
夏の暑さには家の中を吹き抜ける風を通すのも効果的。
と数年網なしでほってあった網戸を修復して風を通したのも数日。
あっというまにチャトラが外から通り抜けた。

再度修復された網戸に今度は内側から黒白が突撃、ドンという音に
驚いて見ると、今回は跳ね返されていた。庭にすずめがおりてきて
我を忘れて突撃したらしい。なにしろ二階の出窓ではカラスが通ると
ガラスに向かって突撃するおバカだから、いたしかたなし。

さらに、次の日庭に出ていた黒白がにゃおと呼ぶ。
二階から降りて見ると、紐につながったままで家の中にいる。
ということは、やはりチャトラと同じ隅の弱いところをこじ開けて
進入。

怖がりチャトラは逃げ帰るのが力づく、一方の黒白は自信満々我が道を
行く。邪魔な網戸は無理無理通る。

いやはや困ったもの。

ちなみに修復はいづれも相方のお仕事である、と断っておく。

第141回芥川賞、終の住処、磯崎憲一郎

2009年08月24日 | Weblog
長い、しつこい、あっさり、それで?????

この中に描かれた主人公と奥方はへん。
結婚から200年もつ家を建てるまで
恐らく外から見ると色々あっても平凡な家庭。
娘一人をもうけて、アメリカへ数年単身赴任し
帰国したらなんと娘は同じアメリカへ留学していた。

会話の無い夫婦。いつも怒りに閉ざされている奥方。
なんとも奇妙な家庭。

その間も勝手なすれ違いと不倫と。
色々書いてあるのだが面白くは無い。
最近の芥川賞はどうもいまひとつおもろくない。

それより、なんとかの渡辺淳一が文春同じ号に連載2回目。
こっちは例によってどすけべの真骨頂、おもろい。

南北朝の頃の記憶

2009年08月21日 | Weblog
甲子園の熱戦を見ていてふと思った。
花巻東の超高校級菊池投手は、二度の蒙古襲来から日本を守り勢力の衰えた所を
秀吉、大友に散りじりにされて全国に潜伏した菊池(菊地)さんのDNAを持って
いるのかもしれないと。

そして、その菊池投手と対戦した宮崎の都城商に米良捕手がいた。
この米良姓は菊池のお殿様が現在の宮崎と熊本の間あたりに姓に変えて潜伏し、
明治になって爵位を授けられた菊池のお殿様一族である。

この二人はまったくつながりは無いのかもしれないが、その昔の一族のDNAが
甲子園で出会っているとしたらこれほどロマンティックなことは無い。

そして、今日は同じ九州、大分の明豊が菊池君の花巻東に延長戦で敗れた。
大分は大友の領域であったが、この山間にも菊池一族の郎党が潜伏した。

菊池投手の長い眉と細長い顔がふと思わせた、真夏の白昼夢である。


小泉の郵政民営化を問うた選挙の再現になる。

2009年08月18日 | Weblog
郵政見直しが招く大損害:竹中平蔵(慶應義塾大学教授)(1)(Voice) - goo ニュース

竹中のレポートをよめば、誰が郵政族で既得権益を復活させようとしているかが
見えてくる。民主党は、鳩は郵政民営化の逆戻りと、善良で実績を上げた西川さん
を切り捨てると叫んでいる。本物のバカだ。お母さんにちゃんと相談してるのか?

今月号の文春に、鳩兄弟の全ての資産はブリジストン創業者石橋の娘、安子ママが
全てを切り盛りしてきたことが、見事に描かれている。

東大に車で通学したおぼっちゃま鳩兄が、経済のこと、経営のことなど分かる
わけがなく、極めて危険な大衆迎合とばら撒き、国家運営転覆への道を突き進む、
という破局を招きかねない気がしてきた。

西川さんを切ると言うのは弟のやってきた経営介入と理不尽な非難を正当だと
受け止めているのだろう。選挙民には郵政経営の内容を具体的に紹介する竹中の
報告をもう一度きちんと受け止めてもらいたい。

郵政会社は既にいくつもの経営改革を成し遂げてきたが、これを官僚の手に
取り戻して私腹を肥やしたい人達がずたずたにしてしまう恐ろしい未来が
見えてくる。

反対派の国民新党あたりはサービスの低下などと非難しているが郵便局の
窓口は民営化以降明らかにサービスがよくなったと感じている。現場の方々の
努力を正等に評価しない時代逆行の細切れ政党にはこの際消えてもらいたい。
少なくとも頑張っている方々に非常に失礼なやつらであると言いたい。

比例代表などというごまかしの中選挙区の名残をやめると、弱小政党は
綺麗に掃除できる。共産党も、社民党も跡形もなくなるだろう。
渡辺みんなの党も消えるか、...むむむ。

追伸:
いくつかの変換ミスがあり、御指摘を頂き修正しました。

元銀行マンの西川さんだからこそできた最大の改革は郵便貯金と銀行の
相互送金の実現。官僚にはなかなか出来ない発想だと思う。
奴らの発想は想像するに、銀行が口座番号の桁数を変えよということに
なりな気がする。銀行とのやり取りのために使いたい人が新たに番号を
作るという発想は実に柔らかい。

地震速報で起こされた。

2009年08月12日 | Weblog
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緊急地震速報
静岡沖で地震発生。強い揺れに備えて下さい(気象庁)
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11日明け方5時7分に枕元で携帯が唸った。うとうとしている時間であり、
普段は消音しているので、あれ?と携帯を覗くと上のメッセージが着ていた。

数秒後にゆらゆらと揺れ始めて、ベッド横のテレビを点けると静岡地震であった。
初体験であったが、これは確かに危険防止に役立つなと思った。