広小路歯科 院長の雑記帳  (豊橋の歯科医院)

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歯科界平成反省会 その4

2019-04-03 11:06:40 | 歯科界平成反省会シリーズ
4月ですが寒いです。
いつもの年だと関東のニュースと同じ時期に桜が咲きますが、豊橋は完全に一週間は遅れています。

・患者の薬が判らない

薬剤情報提供料の算定の施行が2000年だそうです。
それまでは患者さんに聞いても持病の薬がなかなか判明しませんでした。
ご存知の様に、いわゆる飲み合せの問題があるので患者さんが飲んでいる薬を知る必要があるのです。
「血圧の薬を飲んどる」「血液をサラサラにする薬を飲んどる」「抗生剤だか何かをもらって飲んどる」とまあ当時患者さんから得られる情報はこんな感じでした。
主治医に対診をとって(手紙を介して尋ねるなど)確認すればいいのでしょうが、なかなか「じゃあ、もう一度これを市民病院の先生に持って行って何の薬か確認してから来てね!」なんて実際言えません。
平成の内にその問題も薬剤情報提供書やお薬手帳で解決してきました。

・今日の治療薬

ちょっと以前までお薬手帳を持ってくる人は居ませんでした。
持病の薬で何を飲んでるかを尋ねると気の利いた患者さんは処方されてる薬の実物を持参して見せてくれました。
今では錠剤のパッケージなどに「タリオン」「アレルギー治療薬」などとプリントされていますし錠剤そのものに薬剤名がプリントされています。
でも、ほんのちょっと前まではパッケージにそのようなプリントは無く、薬剤にも謎の刻印が有るだけでした。
これを調べるのが「今日(こんにち)の治療薬」という辞書みたいな本。
これだけでは判りにくいので「医者からもらった薬がわかる本」という図鑑のような本。
この2冊を駆使して錠剤の謎の刻印から薬剤を調べるのです。
例えば錠剤に△123と刻印があれば、それらの本で△がどの製薬会社か調べます。
そして製薬会社が判ったら索引で123が何かを調べて薬剤名を知ります。
今度は薬剤名から辞書みたいな「今日の治療薬」で該当ページを探して一般名が判り、薬理的なことが判明するのです。
まるで捕まえた蝶々の名前を姿かたちから図鑑で探すような手間でした。
今ではお薬手帳を見るだけで済みますし、薬剤のパッケージにプリントされてる薬剤名でインターネット検索するだけです。
同じ平成時代でもずいぶん進化しました。
コメント
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