WATERCOLORS ~非哲学的断章~

ジャズ・ロック・時評・追憶

Tiger In The Rain

2007年05月03日 | 今日の一枚(M-N)

●今日の一枚 158●

Michael Franks

Tiger In The Rain

Watercolors0010_2  今日からGW後半の4連休、といっても私は仕事だが……。けれども、世の中が休日だということで、心はかなりリラックスしている。今、朝の5時だ。昨日の雨も上がり、爽やかな太陽が顔をだしている。わが東北地方でももうそろそろ田植えが始まるのだろうか、家の側の水田も代掻きをおえ、農家の人たちが忙しそうに田植えの準備をしている。牧歌的な光景だ。そんな風景は私を穏やかな気持ちにしてくれる。

 そんな穏やかな朝には、AORの推進者、マイケル・フランクスの1978年作品『タイガー・イン・ザ・レイン』。印象的なジャケットと優しさ溢れるサウンドで、数あるマイケル・フランクス作品の中でも五指に入る(?)アルバムである。しばらくぶりに聴いたが、やはりいい作品だ。時折聴こえる印象的で瑞々しいピアノは何とケニー・バロン、参加ミュージシャンをよく見るとベースもロン・カーターだ。他にもジャズ・ミュージシャンが多く参加している。

 1970年代後半からAORが登場したことは、やはり社会の変化を反映しているのであろう。ロック・ミュージックも、それまでのカウンター・カルチャーを背景にした「肉体的な」ロックから、音楽自体が価値をもつようなあるいはそれが生活のクオリティーを上げる装置のひとつへと変化したのだ。それはおそらくは、到来した「ゆたかな社会」が人々に「選択の自由」をもたらしたということと無関係ではあるまい。

つづく


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