WATERCOLORS ~非哲学的断章~

ジャズ・ロック・時評・追憶

眠れちゃった

2021年10月02日 | 今日の一枚(K-L)
◎今日の一枚 549◎
Lee Ritenour
Dreamcatcher
 
 入院中である。
 日曜日に退院できる見通しとなった。ステロイドの副作用で、入院中は不眠に悩まされた。けれども、kindleでの読書を知り、不眠の夜は豊饒な夜へと変わった。何を読み、何に思いを巡らせるかが楽しみな夜に変わった。そんな夜もあと2日となった昨夜、ベッドに横たわり目をつぶった。いつもの行動である。ところが、そのまま深く眠ってしまったのである。薬疹がひどく、数日前から眠剤を使用していないにも関わらずだ。ちょっと、損した気分だ。昨夜は、ジェリー・ケーガン『「死」とは何か』を読もうと楽しみにしていたのだ。深夜2時間程目を覚まして読んだが、昨夜は目をつぶると、結局また深く眠ってしまった。不思議なことである。

 今日の一枚は、リー・リトナーの2020年リリース盤『ドリーム・キャッチャー』である。意外だが、彼のキャリアの中で、初のソロギターアルバムとのことだ。コロナ禍だからこそ制作されたアルバムなのだろう。入院中ということで、今日もapple musicで聴いている。ソロギターアルバムとはいっても、オーバー・ダビングにより、複数のギターが使用されている。けれども、小うるさくない。シンプルさを失わず、静謐な趣を湛えたサウンドだ。リー・リトナーという人は、ずっと若い頃、数枚聴いたことがあるきりで、以来聴いたことがなかった。このアルバムは悪くない。真夜中の、kindleの読書の休憩に、是非とも聴きたい一枚だと思う。