紐のし屋の日記

「紐のし」っていう瓦を作っている谷池健司製瓦所の四代目社長の瓦つくり日記。

瓦の歴史を感じれる場所

2009-08-26 17:45:19 | その他


津井には、こんな風景が所々にあります。

津井は、瓦を作るために必要な良質の粘土が沢山あり、
その粘土を使って瓦の産地へと発展していきました。

これが粘土を取った跡で、今も残っています。



瓦の町の歴史を感じる事ができる場所です。



私は子供の頃、この土の壁の感じがとても好きでした。

この姿は、ずっと変わる事無くここにあり続けています。





昔、ウチの工場の隣にも粘土が取れる場所があって、
父はクワで掘って一輪車で工場に運び、
瓦を作っていたらしいです。

今では考えられない大変な作業ですよね。

「それって、どれだけ取ったか分からないのと違う?」
と思いますよね?

窯に入る瓦の量は限られているので、
ひと窯を炊くとナンボ
という風に値段が付けられていたそうです。

「しかし、何回窯を炊いたか分からないのでは?」
こんな疑問も沸いてきますよね。

これまた驚く事に、
昔は、組合に窯を何回炊いているか
数えに回る人がいたらしく
その人が付けていたので回数が分かったそうです。


この土の壁から、
いろんな瓦の歴史が蘇ってきます。


にほんブログ村 住まいブログ 自然素材住宅へにほんブログ村

防水携帯 ス・テ・キ

2009-08-21 01:24:28 | その他


工場の中は、ホコリススが沢山あり、
仕事する手はいつも汚れています。

作業中に携帯電話が鳴ると、
こんな汚れた手で電話に出ています。

買ったばっかりの時は、気を使っていたのに
日が経つにつれ雑になりますよね。



汚れた手で触った携帯は、こんな風に
ホコリや、ゴミや、ススやらが画面中央に
いっぱいくっ付き、画面を見えなくしてしまいます。



カメラのレンズにも無数のホコリ達がくっ付き、
カメラとしての機能を果たせなくします。

そこで、最近防水機能付き携帯買っちゃいました。

「防水だから、ホコリも入らんはず!!」

こんな思いを込めて買い換えました。

それと、前から一度やってみたかったのが
         
         ・
         ・
         ・



水中撮影♪

ホンマに大丈夫かドキドキしながら
プールにもっていき撮影しました。

子供たちが泳ぐ姿を撮影する事に無事成功!!

双子たちが仲良く水中を動く姿を見ていると、
「たぶん、お腹の中にいた時も、こんな感じで遊んでいたんだな」 と
思い浮かべてしまいました。

いや~ とっても便利なものですね~。

ちなみにこの日、2回携帯電話をプールで落としました。
行方不明になる日は近いです。

にほんブログ村 ライフスタイルブログへにほんブログ村

ぼちぼちと・・・

2009-08-20 16:32:16 | 工場の様子


お盆も終わり、ぼちぼちと仕事をしています。

仕事とらしい仕事ではなく、
留守番をしながら普段できないことを少しずつしています。

今日は、道具を置いてある棚を掃除しながら整頓しました。



何年も掃除していなかっただけに、凄いホコリが積もっていました。



これを掃除機で吸い取っていきました。

このホコリの量からみると、
せっかくの棚が何年も機能せずになっていた事が丸解りですね。



すっきりと綺麗に片付きました。
これで、道具をドンドン置けそうです。

こんな感じで、のんびり~と仕事しています。

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村

瓦屋根でお湯を沸かそう

2009-08-07 22:16:38 | 瓦の屋根


淡路瓦技術研究会で、太陽熱吸収瓦の設置作業をしました。

この装置は、瓦に伝わる太陽の熱でお湯が沸かせる
とってもECOな瓦です。



これがその瓦です。

まだ試験段階なのでお見せする事は出来ませんが、
なにやら凄そうです。



施工するのは、もちろんこの人いぶし男さんです。

また今日も、助手をする事になりました。



この屋根の棟瓦には、ウチで作っている
一体棟瓦をつかってもらう事になりました。



この瓦は、おばちゃんが一枚ずつ手間暇かけて
一生懸命プレスして作ったものです。

必ず素敵な屋根にしなくては。



初めに厚のしを一段葺いていきます。



鬼瓦は使わずに、一体棟のハナを削って使いました。

巴に合うように、丁寧に施工していきます。



ハナを施工し終わったら、一体棟瓦を葺いていきます。

普段工場の影の中で仕事しているので、
お日様は大の苦手で暑さに負けそうでした。

屋根屋さんて、大変な仕事ですよね。



は~い完成

青空の下、ピッカピカに輝くいぶし銀の屋根が出来上がりました。

本物の棟から見れば少し見劣りしますが、
それなりに、結構様になっていました。



太陽吸収瓦が、どんな働きをするかとっても楽しみ。

お湯が沸いたら、是非お風呂に入ってみたいものです。

にほんブログ村 ライフスタイルブログ 和の暮らしへ
にほんブログ村


世界に 「いっこだけ」 の幟立て

2009-08-06 18:21:51 | 工場の様子


400年祭のノボリができました。

これを工場の前に立てたいのですが、立てるヤツがない…
「よし! 瓦で作ろう!!」

はい。作業開始です。



まず、松皮のしにポールと同じ直径の円を書きます。



そして、ドリルで穴を開けていきます。

ドリルの穴は小さいので、複数の穴で円になるように
開けていきます。



最後は、先のとがったものでゴン!!



「瓦でノボリ立てを作りたい」と瓦廊さんに相談したところ
「この瓦を使っておくれ」と、なんと!! いただく事が出来ました。

とっても感謝しております。



この瓦も同様に穴をあけていきます。



はい、すっぽりと穴が開きました。

この穴を開けた瓦達を合体させると
        
         ・
         ・
         ・



は~い完成。

瓦屋特製の、世界に一個だけのノボリ立てです。

棟をイメージして、
奇数で縁起よく五段積みとなっております。



あ~ 400年祭が待ち遠しいです。

にほんブログ村 ライフスタイルブログ 和の暮らしへ
にほんブログ村

シリーズ瓦屋の道具   第一回 黒ハケ

2009-08-03 18:04:39 | 仕事の様子


これは、瓦に付いたススを掃うためのハケです。

近くの金物屋さんで売られていて、
黒い毛のものと、茶色の毛の二種類があります。

ウチでは、ちょっと毛が硬めの黒いハケを好んで使っています。



こんな風にせっせとブラッシングしていきます。



このハケは、両サイドが残る減り方になります。
紐の部分をこのようにブラッシングしていくために
真ん中がすり減っているのです。

紐のし屋ならでわのブラシとなっていきます。



このお気に入りの黒いハケなんですが、
最近買いに行ったところ、生産中止で売っていませんでした。

黒ハケ派よりも、茶ハケ派の方が多かったのか… 

それとも
地球温暖化などで、良い毛が作れなくなったのか… 

謎は深まります。

一番心配なのが、茶色のハケの毛は、黒より少しソフトなため
私のブラッシングスピードについてこれるかが
今後の課題です。

ほんと残念です。



ハケでススを掃うと、こんなにピッカピカになります。

このいぶし銀の輝きのために、ハケは無くてはならない存在なのです。

にほんブログ村 住まいブログ 自然素材住宅へにほんブログ村