窯から焼けた瓦を取り出して、白地を載せたコンテナに入れ替えをする事を
「窯の入れ替え」と呼んでいます。
瓦屋さんによっては、自動のリフトで入れ替えるところもありますが
うちは手動でやっています。
夏の暑い日に、あまり冷めていない熱い窯の中に
入って行く事がたまにあり
中はちょっとしたサウナより暑いです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_ase2.gif)
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窯の床は、このようにレンガが敷き詰められているので
車輪での移動は困難です。
そこで、このでっかい鉄板を敷いて
移動できるようにします。
使い終わったら、
熱い窯の熱をもった鉄板を、鉄板置き場へと持っていきます。
3メートルほどの距離なのですが、
鉄板が熱いので猛ダッシュで走って行きます。
「一秒でも早く、鉄板の熱から逃れたい…」
そんな思いが人間の潜在能力の眠ったところを
100パーセント引き出します。
無事に置く事が出来たら、
今度は、
空冷装置(手をもの凄い速さでひたすら振る
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)で手袋を冷やします。
この空冷装置は、
人間が熱いと感じた時に、とっさに耳たぶに触る動作の
3倍の威力を持つと言われています。
以前、この装置を使わずに
仕事を続けようとした事がありました。
結果は、熱が手にじわじわと伝わり
「熱さのあまり手袋を脱ぎ捨てる」
こんな結果となってしまいました。
窯の入れ替えの最大の敵がこれ。
うっかりと穴のあいた手袋をはく事なのです。
勘のいい人ならお気づきでしょうが、
熱い鉄板を運ぶ時に、穴の部分は地肌が当たる…
こんな悲劇に見舞われます。
猛ダッシュしているので
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/body_run.gif)
気づいた時には、火傷しているでしょう。
離すに離せない…
そう、行くしかないのです。
こんな感じで暑い日の熱い窯で
瓦を入れ替えしています。
今日も綺麗な瓦になっておくれ
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