紐のし屋の日記

「紐のし」っていう瓦を作っている谷池健司製瓦所の四代目社長の瓦つくり日記。

ドクターケンに聞いてみな

2011-02-23 17:20:49 | 工場の様子




これは、土練機です。

この機械に口金を付けて色々な種類の荒地を出しています。




これが口金なのですが、重い。

20キロ近くあるので、大人が抱えて土練機に付けているのですが、
高齢化が進む今日このごろの瓦工場では、ひと苦労となってきています。



使い終わったものは、この棚に置くのですが、これもまた大変。

勿論、取るのも大変です。

これが深刻な悩みでした。

そこで、ドクターケンに何かいい方法はないか尋ねてみたところ、
 


コシマガラーズを発明してくれました。

「ドクターケン…これで大丈夫なのかい…」
心の中で強く思いました。

これをどう使うかというと、



なんと!? 手動リフトに装着!!

手動リフトは、重さ200kgまで載せれる。
そして、移動する事ができる。

何より大事なのが、今ある道具と合わせて使っているので、
お財布にやさしい

「ドクターケン…疑った俺を許してくれ」



さっそく使ってみたところ、
高い所へもスーイスイ♪



滑らせながら、ラクラク収納♪

これなら高齢化が進んでも大丈夫。

腰に優しいコシマガラーズ


「楽になったわ 
 一人で簡単にかたずけられるようになって 良うなったわ」


ドクターケンのおかげで、大満足




悩む前にまず電話

ドクターケンに聞いてみな。

第一回 瓦屋さんの実験教室 

2011-02-18 18:18:53 | その他
寒い日が続く今日この頃。
雪が降ったり、池の水が凍ったりと、家から出たくなくなりますよね~

瓦屋さんは、この寒い時期に大敵がいます。

それは、プレスしたてのものが氷点下になると凍ってしまう事です。

どんなふうになるか気になりますよね? 見てみたいですよね? 

は~い。実験開始ッス



これがプレスしたばっかりの松皮のしです。

沢山の水分が含まれています。

天気予報で調べたら、翌朝はマイナス1℃らしいので実験準備オッケイ。

一晩このままにしておきます。




…そして次の日の朝






おぉ~ 凍ってる~

シャーベットみたいなん付いてるやん!! 
絶対凍ってる~




表面は、ボロボロ…
これが実験でなければ、ショックだろうな… 辛いだろうな…




時間がたつと元通り~ 

めでたしめでたし



とは、いきません!! 
これを知らずに焼いてしまうと瓦がボロボロになって焼きあがってしまいます。

こんな事にならないように
寒い日は、天気予報から目が離せません。

凍ると分かれば、布を被せたり、窯の近くで乾燥させたりと、
なかなか大変です。

粘土は生き物ですね。

現役引退

2011-02-04 01:12:11 | 小話
        


工場にやすらぎのひと時を届けてくれていた「牛乳やのおっさん」が、現役引退。

足の状態が思うように回復しておらず、惜しまれつつも引退となりました。
80歳を超えても現役でずっと働けた事は、とても素晴らしい事だと思います。

私がもの心ついた時から、ずっと工場に牛乳を届けてくれていたので、
ものすごく残念な気持ちでいっぱいです。

旧西淡町中に牛乳を届けていたので、町中ショックを隠せないようです。

牛乳を飲みながら、おっさんの戦時中の話なども聞かせてもらったのが懐かしいです。

おっさんの手は、ものすごく働いた手でした。

「おっさん手すごいなぁ~」と、聞くと、
「子供の頃から働かされて、こんな手になった」と、教えてくれました。

毎日、工場に来ていたのに来なくなると、すごく寂しいものです。


牛乳屋のおっさんに負けないよう
私も80歳まで現役でいられるように頑張りたいです。