紐のし屋の日記

「紐のし」っていう瓦を作っている谷池健司製瓦所の四代目社長の瓦つくり日記。

お昼寝

2012-11-30 19:11:29 | 小話


瓦屋は、お昼寝をする。

「昼の10分の睡眠は、夜の一時間に値する」
なんて事を聞いた事があります。

私は、横になると、1分かからずに寝れます。
不眠症なんて人の気持ちは分かりません。

早く寝れないと、休み時間が終わってしまうので、
進化したのでしょう。

昼寝する事で、お昼からの仕事を頑張れます。

たまに、お昼寝の時間に用事がかかる事があります。
貴重なお昼寝ができない事で、
昼からの仕事を70%の力しか発揮できず、困ってしまいます。

逆に、瓦屋さんに用事があっても、
「1時になってからにしよう」
暗黙のルールが存在します。

これぐらい瓦屋のお昼寝は大事なのです。


瓦作りに一番大事なもの、
それは、お昼寝なのです。



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窯積みの段取り

2012-11-27 19:40:40 | 仕事の様子


計算機片手に窯に何を積むか考えているところです。
ナニワのあきんどです。



まず、白地の寸法を何種類か計ります。
白地は、その時々によって微妙に大きさが違い、
さくい土の時や、ねばい土の時により違ってきます。



大きさによって焼く場所を変えて焼いています。

窯の中は、よく焼ける場所があるのでそこで焼いたりして調整してます。



焼く瓦によって、窯に積む枚数が違ってくるので
ピンが刺さっている棒を外し、違うものと交換します。
結構交換しているので、「落として壊す率」がうんと高いデス。



そして、端の2本のピンだけ外します。



焼くモノによっては、この三角の棒なんかも載せちゃいます。
この棒もよく落として壊れてイマス。

こんな感じで、その時々によってコンテナのセッティングをやっています。
結構手間がかかるけど、いい瓦できてほしいから頑張っています。



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いらか万十のしを作ろう 磨き編

2012-11-22 05:42:40 | 仕事の様子


昨日一日かけてプレスしたいらか万十のしを
今日は、一日かけて磨いて、いっぱい出ている「めくそ」(バリ、余分な部分)を取り除いて綺麗にします。



まずは、めくそをヘラで丁寧に取っていきます。
大事な部分は傷つけないように優しく作業します。



次に、よく見える面もヘラでなでて眩しいくらいピカピカにします。



そして、いっぱい出ている部分も取り除きます。



肝心要の大事な万十の部分は、目を細めて慎重に磨きます。



ゆっくり時間をかけて傷一つない玉へと生まれ変わります。



万十は、磨かなくてはならないので、とても手間がかかります。

だけど、日本の瓦ぶき屋根って、こんなに手間暇かけた瓦がたくさん集まって
できているからこそカッコいいんですよね。
窯元が丹精込めて瓦を造って、それを瓦葺き職人がカッコよく葺く。


日本の瓦屋根は世界一だ。

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いらか万十のしを作ろう プレス編

2012-11-21 18:49:28 | 仕事の様子


今日は、いらか万十のしをプレスしました。



荒地をいれて手で金型を奥まで突きます。



レバーを引いて上型を下ろします。
微妙な加減でプレスする強さが変わるので、おばちゃんの腕の見せ所。
長年の勘がモノを言います。



重たい下型をひっぱりだします。



そして、クルッとひっくり返して、引力を利用してプレスした粘土を取りだします。
これがなかなか金型から離れないのでとっても大変です。
オバチャンは、「型に引っ付いて大変やねんぞ~」と、よく怒っています。
確かに大変そうです。



最後に台車にそっと積み増す。
ちゃんと載せていないと、台車をついて移動する時に倒れてしまう事があります。
倒れず、詰めすぎず、上手に載せてくれます。

こんな感じで手間暇かけて一生懸命プレスしてくれています。
しかし、この瓦は慣れたおばちゃんでも一日に400枚しかプレスできません。
しかも次の日には、磨かなくてはなりません。

とっても手間暇かかる貴重な瓦なのです。


もし、このオバチャンが来てくれなくなったらどうなるんだろう?
なかなか大変な仕事なのに。

次にこんなに上手にプレスしてくれる人って、なかなかいないだろうな…
切実な悩み抱えています。



オバチャンに感謝した一日でした。


磨き編へつづく


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確認不足

2012-11-20 05:30:17 | 仕事の様子


これは、プレスされた荒地です。
この用に台車に一旦載せてから、乾燥台車にのせていくのですが、
残念なことに…



紐の所に吸盤の当たった跡が…
一生の不覚。
こんな台車が10台も。
おばちゃんが朝からずーーーーーーとプレスしてくれたのに
こんな跡が全部付いていました。

原因は、私が吸盤を適当に合わしてあった事です。




泣きながら、固くならないうちにプレスに入れて出しなおしです。



おばちゃんゴメンよ~
今度からちゃんと確認しとくわ


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簡単な事を忘れていた

2012-11-15 19:35:59 | 工場の様子


最近瓦を買いに来てくれたお客さんから聞いた事。

それは、 「営業所には、沢山鎌があるから鎌だけは買った事がない」

おぉ… それってもしかして私どもが梱包した時に
鎌を使って、そのまま梱包した瓦と一緒に鎌も付いて行っているって事ですよね。

確かによくなくなります。
うっかり忘れたままパレットの上にのっかっていくのです。

よくなくなるので、一度100均の鎌を使ってみた事があったのですが、
瓦を載せるため、しっかりとした固いダンボールなので、
切る事が出来ずフニャフニャになってしまうのです。

だから、そこそこの値段のしっかりした鎌を買っています。
そして無くしています。

「鎌どこにやったんや!」

たまに、小さな小競り合いも起こります。



持ち物には、名前を。 

子供の頃に教わった事が出来ていませんでした。






今日は、鎌に名前を書きました。



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菱のしの金型をちょっと修理してみた

2012-11-12 18:41:57 | 仕事の様子


今日は、菱のしをプレスしました。
見ての通り菱がいっぱい付いたのし瓦です。



プシュンプシュンと順調にプレスしていたのですが、
「ネジが取れた」との報告がありました。



ん~ 取れてますね。
とりあえず外して見てみる事になりました。



重いのですが、頑張ってひっくり返します。



六角レンチと、金槌でネジをほどいて行きます。



金型の裏側の2枚の鉄板を外しました。



中を覗くと、エアー弁が4つあるうちの1つのバネが外れています。


「4つもいるのか? 2個で充分だ!」 「4つとも均等に機能しないだろ?」
 
「模様のところがひっつきやすいから4だ!」「便が詰まりやすいだろ!」
 
このエアー弁が4つシステムは、賛否両論、議論しそうなトコロですね (たぶん無い)




これが取れたようです。



弁を通して、ペンチでナットを止めて、
ぉお、私にもできました。
実は、開けてみたものの「いけるかな…」
心の奥には、弱気な自分がいました。



この弁は何かといいますと、
プレスした時に、金型に粘土がひっついてしまい
取れなくなってしまうので、エアーをこの穴から送り込む事で、
金型と粘土を離すためのものです。

説明しずらいので、画像を見てね↓



普段は、こんな感じになっています。



プレスし終わった後、吸盤が降りてきたと同時に、
弁が開き、エアーを送り込むことでスムーズに金型から離れる仕組みです。
何となく解ってもらえればいいです。

いゃ~ 治ってよかった。

これでバンバンプレスできそうです。



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青海波を製造だ

2012-11-09 05:29:28 | 仕事の様子


青海波は、棟にデッカイ青海の波模様をのしのアールで表現するものです。



この普段は、のしと、のしのつき合う部分が主役となります。
この部分は、切断面なのでザラザラで汚いので綺麗にします。



ヘラで一枚、一枚磨きあげます。
私の培ったヘラ技術のすべてをぶつけていきます。



ほ~れピッカピカ。
裏面も頑張って磨きます。



そして、ソロっと両手でもって板を敷いた棚へ傷がつかないように。
例えるなら、赤子を抱く感じで優しく。

普段触ってはいけない部分を触るので、違和感があります。



ゆっくり乾燥させるのですが、台車を移動さすとせっかく磨いたものが倒れそうなので、
ちょっと乾燥したぐらいまで我慢です。

乾燥後は、磨いた面にハケ土をかけて窯へと積み込みます。



焼きあがりは、こんな感じです。
普段は縦に積むのですが、見える部分に焼き後がつかないように
横向きに積み増した。


綺麗な屋根になるといいですね。


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寒さに負けない! 室戸岬へツーリング

2012-11-05 18:56:45 | その他


季節はちょっぴり寒くなりましたが、ツーリングの季節ですよね。

今回は、10人で室戸岬へ行ってきました。



沢山の人数で行くと面白さ倍増だ。



みなさんとっても温かそうな服を着ていますが、
とっても寒かったです。

そして、休憩する時に止まると暑い。
なんて不便なのだ。



4時間かけて到着しました。
寒さで、景色よりも先にトイレが先でした。

もっと高いところから海を眺めに行こうという事で、
灯台のある場所へ向かっていると…





のし瓦を埋め込んだ塀を発見。

やっぱり瓦屋は、瓦が気になる。
遊びに行っているのに瓦を見ると、眺めてしまう。

瓦屋は、みんな瓦好きだ。





高いところからの太平洋です。
いや~いい眺めだ。
と、思いつつ、
心の中でツッコミました。


「毎日、海、見てるやん!」



はい。記念写真です。
なかなか男の人たちがこんなに集まって旅行ってできませんよね。
これこそツーリングの凄いとこです。
しかも、プレートには、「恋人の聖地」と書かれていました。
(女子部員ほしいです…)



そして、高知といえばカツオですよね。
カツオのたたき丼をいただきました。

お腹がすきすぎて、写真撮るまでにフライングしましたが、
とてもおいしかったです。

そして、お日様が沈むまえに帰宅して、
皆さんと一緒に、話をアテにビールで乾杯。

今日は、最高のビールを飲む事が出来ました。



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