紐のし屋の日記

「紐のし」っていう瓦を作っている谷池健司製瓦所の四代目社長の瓦つくり日記。

便所プロジェクト  壁装飾材

2010-04-05 23:41:09 | 工場の様子


便所に開けられた穴には、この木でできた枠をはめ込みます。

これは何かといいますと、
明り取り、風通しをよくする、壁を装飾する、
この3つを叶えるすぐれものなのです。

これをどう使うかといいますと…



いぶし瓦の屋根には、
日本に昔からある紋様がよく使われています。



紋は装飾するだけでなく、
長寿、繁栄、末広がりなど、様々な願いが込められて
人の住む家が幸せになるように屋根を飾ってきました。

こんな素晴らしいものを
他に使い道は無いだろうか?

紐のし屋は、いぶし瓦で出来た紋様を壁材として使う事を考えました。
いぶしで出来た紋様だから、
いぶしもんよう(仮名)です。



いぶしもんよう -輪-



いぶしもんよう -松-



小さな木の枠の中に
大きな屋根を納める気持ちで
枠の中にボンドでひっ付けて納めていきます。



棟瓦同様に、半端な部分はサンダーで切って加工します。



出来あがるとこんな感じ。
青海波の紋様が瓦で出来ました。



次は、-松-です。
これには、ひと工夫して穴をあけます。



そして、輪と同様にボンドで固定していきます。



穴を開けた部分にプラスチックの棒を埋め込みます。
これは、何かといいますと…



このプラスチックは、瓦を固定するためのものなのです。
例えるならば…ソロバンのような感じになります。

この枠が、風通しを良くするためのモノなのです。



完成した枠達をいれるとこんな感じになりました。

紐のし屋が考えた和の壁材です。
目指すは、ここにしかないモノづくり。

便所プロジェクトは、ドンドンカッコよくなってきています。

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