紐のし屋の日記

「紐のし」っていう瓦を作っている谷池健司製瓦所の四代目社長の瓦つくり日記。

薄紐のしを追いかけて IN  埼玉 その弐

2010-01-22 00:29:47 | 瓦の屋根


薄紐のしは、このような古民家の屋根を復元するために作られました。



青海波の下で、薄のしに漆喰がほどこされたのし瓦を
紐のしで蘇らせようという事から始まりました。



日本の伝統的な屋根文化を、次の世代へ受け継がれるように。



そして完成したのがこの家です。



青海波で出来た大きな波の下には、紐のしの厚みではなく
少し控えめの薄紐のしが一番よく似合うという事でした。

これが普通の紐のしでは、この棟の感じはでないそうです。







いぶし銀の青海波でできた棟は、
まるで、お日様が波を照らして輝く大海原でした。











ちょっと気に入ったのが、
下屋の隅棟で、にらみを効かせいる鬼太郎が
どこか可愛らしく思えました。



お施主さんに少しだけお話をさせてもらうと、
「来る人みんなが、綺麗な屋根になった」
と、口をそろえて言うそうです。

この家に訪れた人は、誰もが屋根を眺める見たいです。

のんびりと、ただ屋根を眺めているだけで
心を和ませてくれました。

関東の「粋」を感じる事の出来た素晴らしい家でした。

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