薄紐のしは、このような古民家の屋根を復元するために作られました。
青海波の下で、薄のしに漆喰がほどこされたのし瓦を
紐のしで蘇らせようという事から始まりました。
日本の伝統的な屋根文化を、次の世代へ受け継がれるように。
そして完成したのがこの家です。
青海波で出来た大きな波の下には、紐のしの厚みではなく
少し控えめの薄紐のしが一番よく似合うという事でした。
これが普通の紐のしでは、この棟の感じはでないそうです。
いぶし銀の青海波でできた棟は、
まるで、お日様が波を照らして輝く大海原でした。
ちょっと気に入ったのが、
下屋の隅棟で、にらみを効かせいる鬼太郎が
どこか可愛らしく思えました。
お施主さんに少しだけお話をさせてもらうと、
「来る人みんなが、綺麗な屋根になった」
と、口をそろえて言うそうです。
この家に訪れた人は、誰もが屋根を眺める見たいです。
のんびりと、ただ屋根を眺めているだけで
心を和ませてくれました。
関東の「粋」を感じる事の出来た素晴らしい家でした。
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