ひきた小児科クリニック(群馬県桐生市 疋田小児科医院)

小児科専門医が群馬県桐生市やみどり市で流行している病気や,予防接種,アレルギーなどこどもの健康に関する情報を提供します.

インフルエンザワクチンと抗インフルエンザ薬は足りなくなるの?

2009-08-24 23:15:14 | 日記・メモ (Weblog)
インフルエンザワクチンと抗インフルエンザ薬は足りなくなるの?

インフルエンザワクチンと抗インフルエンザ薬は足りなくなるのでしょうかという質問を頂きました。

型ワクチンは感染によるリスクの高い妊婦さんや基礎疾患のある方以外は殆ど手に入らない可能性が高いと思います。そして、通常の季節性インフルエンザに関しても、少なくなる可能性があります。
 この理由として

1) 新型インフルエンザワクチンを作成するにあたり、通常の季節性インフルエンザ様に確保してあったワクチン製造ラインを、新型に一部振り分けたからです。過去の報告ですと例年に比較して2割程度少なくなるはずです。しかし、毎年ワクチンが全て売り切れている訳ではないので、例年通りの接種者数であれば、それほど足りなくなることはないと思います。
2) しかし、この新型インフルエンザ騒ぎで今まで接種していなかった方も接種すると言うことになると足りなくなると思います。インフルエンザワクチンの摂取率が上がることはよいことですが、製造が追いつかないのは問題ですね。

 また、インフルエンザ薬に関しては相当数備蓄しているので大丈夫だと思いますが、買い占めやらが起こると足りなくなる可能性もあります。むしろ検査キットやマスクなどの方が無くなるかもしれませんね。

 このようなことでパニックになる可能性があるため、新型インフルエンザワクチンに関しては国が全て買い上げて、危険性の高い方を優先に公平にわたるようにしたのだと思います。

 一応、インフルエンザなど感染症のプロが必要なところに、必要なワクチンと薬を分配すると思いますので、あまり心配しないでよいと思います。

 ワクチンも治療薬もあった方が良いですが、例年ワクチンを受けるのはごく一部の方だけですし、10年前には抗インフルエンザ薬など無かったのですから、無くなったから、大変に困ると言うことにはならないと思います(まあ、少しは困りますけど・・・・)。

 鳥インフルエンザのような強毒型が流行すれば、広範囲な学級閉鎖、外出自粛などの措置がとられると思いますが、現在の季節性インフルエンザと新型(ブタ)インフルエンザでは、そこまで心配する必要はなさそうです。

ひきた小児科クリニック (群馬県桐生市 疋田小児科医院)
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