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肥宝館 -貧すれば丼する-

【徳島 南小松島】 中華そば猪虎「中華そば 小(620円)+煮タマゴ(120円)」

港町・小松島で評判の高い「猪虎」

徳島市の南側に位置し、天然の良港があることで古くから栄えてきた小松島市。深度が浅く大型船の入港が難しかった徳島港に代わって、かつては和歌山と結ぶフェリーが就航し、旅客で賑わった。しかし、本州と四国に橋が架かり航路撤退が相次いだ上、徳島港の改良工事も進み、旅客は激減。現在は工業港の色が強い。

市の中心駅はJR牟岐線の南小松島駅である。駅名に「南」と付くのは、かつて隣の中田駅から分岐していた小松島線に小松島駅が存在したためである。その路線も1985年に廃止となった。今回は南小松島駅から徒歩10分ほど、競輪場そばの県道120号沿いで営業する人気店「中華そば 猪虎(いのこ)」へ訪れた。

お店自体は元々、小松島出身のご主人・猪子弘二氏が2004年に小松島市金磯で創業した。しかし2016年に、複数の飲食店や美容室がコの字の長屋状に入居する商業施設「ハッピープラザ」の一角に移転。広々とした店内は、カウンターとテーブル合わせて30席ほど。他店との共用になるが、駐車場もキャパは広めである。

麺メニューは「中華そば」一本で、チャーシュー、煮タマゴ、生タマゴ、ニンニクを追加トッピング可能だ。ほか、白めし、チャーハン、チャーシュー丼といった飯モノも提供。ランチタイムは中華そばにプラス350円でチャーハンかチャーシュー丼が付くお得なセットもある。今回は「中華そば 小(620円)」に煮タマゴ(120円)を加えて注文した。

スープは豚足、ゲンコツ、鶏ガラを12時間炊いた白湯に、チャーシューを煮る際に使った醤油ダレを使ったカエシを重ねたもの。豚骨の旨味がしっかり出ており、醤油のカエシは効いているが塩味は強くなく、まろやかな飲み口に仕上がっている。合わせるのは中細ストレート麺で、柔らかだがダレ感はない。スープが染みて良い味に。

チャーシューは醤油ダレが染みた豚バラ肉。トロトロの食感で絶品だ。味玉も黄身ネットリで味付けも良い塩梅。また、歯ごたえのある筍はアッサリした味付けで、スープとの対比で優秀な箸休めに。ほか、モヤシ、刻みネギがトッピングされる。昼時を過ぎてなお客が絶えないのも頷ける一杯。ぜひ食べ歩きリストに加えてほしい。

<店舗データ>

【店名】 中華そば猪虎(いのこ)
【住所】 徳島県小松島市横須町8-52
【最寄】 JR牟岐線「南小松島駅」徒歩10分

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