肥宝館 -貧すれば丼する-

【蒲田】 らーめん飛粋「特製らーめん もも(1000円)+ライス(100円)」

ステレオタイプなイメージを覆すNEO家系

JR蒲田駅の東口を出て、呑川方面へ歩いて3分ほど。多摩堤通を跨いだ先にある行列店「らーめん飛粋」へ。ご主人の小泉裕太氏は、この場所でかつて営業していた家系ラーメン店「○貴家」での修業を経て独立。修業元の閉店をきっかけに、2018年2月に跡地で創業した。修業元とは違う味だが、「飛粋」も家系に分類されるだろう。

ただ、割烹のような店構えで男臭さを排除した店作りや、店名に「○○家」を冠していない点などから、家系業界のニューウェーブと注目を集めている。もちろん味も一級品で、業界最高権威と言われる「TRYラーメン大賞」で2018年には「新人とんこつ部門」で5位に、翌年にも「名店とんこつ部門」で5位に選出された実力派だ。

今回は土曜の昼営業終盤となる午後2時に訪問したが、それでも1時間待ち。店前には15人ほどの列が出来ていた。食券は並ぶ前に買うのではなく、店内に導かれてからの購入となる。麺メニューは豚骨醤油の「らーめん」と、辛味入りの「からしめん」、汁なしの「芳醇ちーゆそば」の3種を用意。いずれもレベルが高そうだ。

なお「らーめん」は、チャーシューを「もも」と「ばら」から選ぶシステム。「もも」はスモーク、「ばら」は燻製無しなのでお間違えのないよう。また、キャベツ、キクラゲ、岩のりも用意されているので、お好きな方は追加で購入を。今回は「特製らーめん もも」を、麺の硬さ・味の濃さ・脂の量を全て普通でオーダー。もちろんライスも追加した。

スープは豚と鶏をじっくり時間をかけて炊いた濃厚なもの。そこに上質な鶏油と醤油ダレを合わせている。醤油は強すぎず、まろやかな飲み口で出汁の旨味も存分に楽しめるチューニングとなっている。これはレンゲが止まらない旨さだ。一方の麺は家系御用達「酒井製麺」の中太麺で、モチモチした食感がたまらない。

もも肉はスモーキーで柔らかく絶品。海苔は上物を使っていて香りが良く、味玉は黄身がネットリとして旨い。ほうれん草も悪くない。ライスが進むなぁ。スープの味変は躊躇したが、終盤で卓上のニンニクを投入し完食。近年、大手資本系のなんちゃって家系店が増える中、あえて「家」を名乗らず本物を喰わせる気概、お見事!

<店舗データ>

【店名】 らーめん飛粋(ひいき)
【住所】 東京都大田区蒲田5-2-5
【最寄】 JR京浜東北線「蒲田駅」東口徒歩3分

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