九十九里の幸を閉じ込めた、魚介好き垂涎の一杯
2013年に東池袋にオープンし、すぐ人気店の仲間入りを果たした「志奈そば田なか」。最寄りは都電荒川線「向原」停留所だが、大塚駅からも歩ける住宅街に立つ。平日は午後2時を過ぎると、さすがの人気店も客は疎らに。並ばずとも入ることが出来る。
店主の田中友規氏はイタリアンのシェフからラーメンの道へ。九十九里在住のサーファーでイケメン。しかも作るラーメンはどれもハイレベル。もう嫉妬に狂いそうになる完璧さなのだが、独創的な麺料理に、いつの間にか虜になってしまう。


一番人気という「鯵ニボそば醤油」を全部のせで頂く。スープは動物系のガラを一切使わず、魚介類のみで作り上げたもの。中華餡のようなトロみは昆布由来。鯵干しと煮干しの香りが前面に出ているが、エグみも臭みも無く、旨味と甘みが口一杯に広がる。
麺は平打ち気味の細ストレート。トロみの海の中を手繰り寄せて啜っていく。ホロホロのチャーシューも味玉も絶品。ラーメンには珍しい「山くらげ」も歯ごたえがクセになる。大葉、三つ葉、柚子、ネギと香りも豊かで、最後まで食べ飽きない。
さらに卓上の七味を入れると蕎麦っぽく、黒胡椒でラーメンっぽく、丼の表情が変わるのも面白い。今回頂いた「鯵ニボそば」の他にも、蛤そばや勝浦タンタンといった曜日限定メニューや、季節限定の一杯もあるので、これは通ってしまいそうだ。
<店舗データ>
【店名】 志奈そば田なか
【住所】 東京都豊島区東池袋2-19-2
【最寄】 都電荒川線「向原」徒歩3分
★2018年秋にメニューをリニューアル