流星、夜を切り裂いて ~FLY HIGH~ ver.2

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アニメ雑記 6/22 を語る

2007-06-22 13:35:41 | ■シンエイ動画
●クレヨンしんちゃん ブリブリ王国の秘宝
監督:本郷みつる
脚本・絵コンテ:本郷みつる 原恵一  演出:原恵一  演出助手:水島努

クレしん映画は昔から繰り返し何度も見てるけど(と言っても本郷監督タイトルだけだけど)、やっぱ面白い。前作に比べるとだいぶ方向性も定まってきている印象。ここから雲黒斎、ヘンダーランドとアクション色の濃い作品に繋がっていくのは面白い流れだなぁ。クレしんの中でのオカマについてとか考察してみれば面白そうだなぁと思いつつ何も思いつかないのでとりあえず感想。



前作から大きく変わったと思ったのはひろし&みさえの描写と戦う美少女が出てきたところかな。前者はこの後のシリーズでスタンダードになっていくもので、後者はヘンダーランドぐらいでちょっと打ち止めを喰らうというのが個人的には興味深い。ルルの変なところを認めてしまう辺り憎らしい作り方してると思う。見に行った大きいお友達はルルに萌えてしまったらオカマ以下だと言われてしまう。子供向け作品のツッコミとして考えるとなんとも言えない感じだなぁ。



ブリブリ王国を見てると、この作品は雲黒斎の素材というか実験作っぽく見えるなぁ。似たような構図というかそういうものが結構多い。雲黒斎になるとしんのしけのヒーロー性、サブキャラ美少女の掘り下げ、野原一家団結が上手くまとまっている。ブリブリ王国はその1つ1つが練りこまれてない感じ。ギリギリの場面で避ける際にルルの髪が切れるというシーン1つとってみても、雲黒斎では吹雪丸の髪を切るシーンは比較にならないほど素晴らしいシーンになっている。そういう所を抜き出して見てみるのが個人的には吉。



ひろしとみさえはなるべく同じカットに収めようとしていた気がする。ジャングルで遭難したときのミュージカル風味な演出などバラエティに含んでいて個人的にはかなり好きだったりする。ひろしとみさえが衝突する際に周囲への配慮が疎かになってるところがあるなど、夫婦喧嘩はお互いしか見えないという周囲が感じるウザさを出してるのは夫婦のやりとりしてのリアリティを獲得しようと頑張ってる気がして個人的には良かった。ただ、そういった衝突を繰り返したり仲直りしたりのドラマがあまりストーリーに絡んでこないのが残念。一応オチはつきますが。しんのすけを助ける描写も結構すっ飛ばされていた気がします。尺の関係とかで色んなところを妥協したんでしょうか。ルルとひろし達は電車内での演出が良かった分、後半は少し残念だったなぁ。まあ、子供向けということでしんのすけ視点が多くなるのは仕方が無いし、避けられないことだと思うので折り合いの付け方が上手いかどうかなんだろうな。



ミュージカルと言えば敵の妙なダンスとか。この辺りってもしかして演出助手:水島努さんのアイディアだったりするんでしょうか。こういうところで笑いをとってこれるのがこの作品の幅広さなんだろうなぁ。ただ今作はバラエティ色を濃くても本編は少し練りこみ不足だったんじゃないかなぁと思った。例えばルルのストーリーとか。まあ、その辺も雲黒斎ではフォローされてたんで、やっぱブリブリは実験作という位置づけでいいんだろうなぁ。

作画面などはルルの戦闘シーンなどが目を引きました。最初の戦闘員とのバトルとか良かった。特長有り気な動きですが自分にはちょっと誰だかわからない。その後のVSハブはドラゴンボール式で個人的に少し残念だったかな。回転キックを決めるところでフルメタTSR思い出しました。他意はないです。後半の遺跡内バトルだと鉄扇出した辺りが個人的には好き。鉄扇の捉え方やオバケ、それに動きがキチッとしていて面白かった。魔神VS魔神など怪獣映画さながらの展開はエンタメとして考えて入れたんだろうなぁ。枚数多く使ってヌルヌル動かすのはどっかの誰かさんみたい。個人的にそこまで爽快感があるシーンでは無かったのが気になった。次回作の雲黒斎は湯浅政明さんがダイナミックなロボット戦やってますが、監督的にはここのリベンジ気分だったんじゃないかな。
今作は『八犬伝』があったからか湯浅さんが原画参加してないのが残念。

まとめると、『雲黒斎になりきれなかった作品』って感じかな。
もしくは『雲黒斎の原型』か。
あと『アクション仮面VSハイグレ魔王』は『ヘンダーランド寄り』な気がします。

どうでもいいけど、



さり気無いところの有名映画パロなどは遊びなんだろうなぁ。
ドラえもんでもあったけど、この辺は原さんがやってるのかな?わからない。


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